焼き色のついたジョージアの層状チーズパイ、アチマを切り分けた皿
🔪下準備1時間10分
🔥調理40分
🍽️分量4
🌍料理ジョージア料理

アチマの作り方|ジョージアの層状チーズパイ

約27分で読めます世界ごはん紀行編集部
Cooking flow

作り方を先に見る

STEP 11 / 8

生地をまとめる

所要時間10分

手順1: 生地をまとめる

ボウルに強力粉240g、薄力粉80g、塩4gを入れて混ぜ、卵2個、35度前後のぬるま湯80ml、油10mlを加えます。木べらで粉気がほぼなくなるまで混ぜ、台に出して6分こねます。表面が少しざらついていても、押すと戻る弾力が出て、粉っぽい筋が消えれば十分です。べたつく場合は打ち粉を小さじ1ずつ足し、硬く割れる場合は水を小さじ1ずつ加えます。

STEP 22 / 8

休ませて薄く伸ばす

所要時間休ませ30分 / 伸ばし15分

手順2: 休ませて薄く伸ばす

生地を丸め、表面に油を薄く塗ってラップをかけ、室温で30分休ませます。6等分し、外側に使う2枚は型より3cm大きく、内側の4枚は型と同じくらいの大きさに伸ばします。厚さは1mmから1.5mmが目安で、指の影がうっすら透ける程度です。端が破れたら切り落とさず、内側の層に使います。

STEP 33 / 8

生地を短くゆでる

所要時間12分

手順3: 生地を短くゆでる

大きめの鍋に水2Lと塩10gを入れ、強火で沸騰させます。厚さ1mmから1.5mmの生地を1枚ずつ入れ、強火のまま30秒から40秒ゆでます。生地が白っぽくなり、表面にしわが寄って鍋の中で浮いたら引き上げます。すぐ冷水に5秒くぐらせ、清潔な布巾に広げて水気を取ります。長くゆでると伸びがなくなり、重ねたときに裂けやすくなります。

STEP 44 / 8

チーズを合わせる

所要時間5分

手順4: チーズを合わせる

ボウルに低水分モッツァレラ220g、フェタ100g、カッテージチーズ150g、卵1個、ヨーグルト40g、黒こしょう1gを入れます。フォークで大きい塊をつぶしながら混ぜ、白い水分が底にたまらず、チーズが湿ったそぼろ状にまとまる状態にします。フェタの塩気が強い場合は、この段階で味見し、追加の塩は入れません。

STEP 55 / 8

バターとチーズを重ねる

所要時間12分

手順5: バターとチーズを重ねる

オーブンを190度に予熱します。無塩バター80gを600Wの電子レンジで50秒ほど温め、透明な上澄みが出て固まりが残らない状態まで溶かします。型に油5mlを塗り、大きめの生地1枚を底に敷き、端を少し立ち上げます。溶かしバターを刷毛で薄く塗り、チーズの5分の1を散らします。ゆでた生地、バター、チーズを順に重ね、最後は大きめの生地で上を覆います。厚いチーズの山を作らず、角まで薄く広げると焼きムラが出にくいです。

STEP 66 / 8

切り目を入れて焼く

所要時間35分から40分

手順6: 切り目を入れて焼く

上面に残りのバターを薄く塗り、ナイフで底まで届かない浅い切り目を8等分に入れます。190度のオーブン中段で35分焼き、表面がきつね色になり、端から細かい泡が出る状態を確認します。色が薄ければさらに5分焼き、上だけ先に焦げそうならアルミホイルをゆるくかぶせます。焼き始めの15分は扉を開けないほうが、層がつぶれにくいです。

STEP 77 / 8

焼き色を確認して休ませる

所要時間焼き上がり確認2分 / 休ませ15分

手順7: 焼き色を確認して休ませる

オーブンから出したら、表面の焼き色、端の泡、中央の沈み具合を見ます。中央が大きく揺れ、白い液体が端にたまる場合は180度に下げて5分追加で焼きます。焼けていれば型のまま15分休ませ、8等分の切り目にバターとチーズが戻るのを待ちます。熱すぎる状態で切ると、チーズだけが流れて層が崩れます。

STEP 88 / 8

層をつぶさず切り分ける

所要時間5分

手順8: 層をつぶさず切り分ける

最初に入れた切り目に沿ってナイフを入れ、1切れずつヘラで持ち上げます。厚さ4cm前後の層が見え、底に透明なバターが少し残る程度なら成功です。皿に移したら、きゅうり、トマト、香草のサラダやプレーンヨーグルトを添えると、チーズの塩気が重くなりません。すぐ食べない分は粗熱を取ってから保存します。

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Ingredients

材料を分けて見る

準備

買い出しの前に

アチマ用の粉、卵、チーズ、ヨーグルト、バター、めん棒、角型を並べた材料
現地のスルグニがなくても、モッツァレラ、フェタ、カッテージチーズで伸び、塩気、酸味を分けて組み立てる
7品目

生地

材料 分量 備考
強力粉 240g 伸ばしやすさの芯にする
薄力粉 80g 硬くなりすぎないように加える
卵 2個 Mサイズ、約100g
ぬるま湯 80ml 35度前後。生地の硬さを見て大さじ1まで追加
塩 4g 生地用
米油または太白ごま油 10ml 乾燥防止と伸ばしやすさ用
打ち粉 30g前後 強力粉または薄力粉
8品目

チーズと重ね用

材料 分量 備考
低水分モッツァレラ 220g 細切り。ピザ用でも可
フェタチーズ 100g 塩気担当。しょっぱいものは水に10分浸して水気を切る
カッテージチーズ 150g ほぐれと乳の軽さを出す
卵 1個 チーズをまとめる
プレーンヨーグルト 40g 酸味としっとり感。水切り不要
黒こしょう 1g 香りづけ
無塩バター 80g 溶かして層に塗る
型に塗る油 5ml 米油またはバター少量
アレルギー物質について

この料理には小麦、卵、乳が含まれます。フェタやモッツァレラは製品により乳種や塩分が違います。乳製品の置き換えは食感が大きく変わるため、アレルギーがある場合は無理に代替せず、別の料理を選んでください。

準備

現地チーズがないときの考え方

スルグニは伸びと塩気を持つジョージアのチーズです。日本で常に買える食材ではないため、ひとつのチーズで似せようとすると失敗しやすくなります。低水分モッツァレラで伸び、フェタで塩気、カッテージチーズでほろっとした乳の粒、ヨーグルトで軽い酸味を作ると、家庭用オーブンでも重すぎない層になります。

フェタがかなり塩辛い場合は、角切りにして水に10分浸し、ペーパーで水気を取ってから使います。逆に味が薄いモッツァレラだけで作ると、焼き上がりはきれいでも食べ進めたときにぼやけます。塩を後から増やすより、チーズの組み合わせで味を作るほうが層にむらが出にくいです。

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材料表の分量4人分

表内の数値を目安として再計算します。塩、辛味、油は味を見ながら調整してください。

栄養情報 1人分の目安
170kcal
エネルギー
7.0g
タンパク質
8.5g
脂質
15.5g
炭水化物
0.5g
食物繊維
315mg
ナトリウム
※ 目安値です。材料や調理法により変動します。

オーブンの前で、チーズの層を待つ

角型の皿をオーブンから出すと、表面の生地がところどころ膨らみ、バターが皿の端で細かく泡立っています。ナイフを入れると、上は香ばしく、内側はゆでた生地とチーズがゆるく重なっている。パンでもラザニアでもないのに、どちらの記憶も少しだけ呼び出す料理です。

アチマ(აჩმა / achma)は、ジョージアで親しまれる層状のチーズパイです。ハチャプリの一種として紹介されることもありますが、丸めたパン生地でチーズを包むのではなく、薄く伸ばした生地を短くゆで、バターとチーズを何層にも重ねて焼くところが大きく違います。英語圏では「Georgian lasagna」と呼ばれることもありますが、トマトソースや肉の重さではなく、塩気のあるチーズ、バター、ゆで生地の柔らかさで食べさせる一皿です。

日本の台所で迷うのは、現地のスルグニやイメレティチーズが手に入りにくいことです。ここでは低水分モッツァレラ、フェタ、カッテージチーズ、少量のヨーグルトで、伸び、塩気、酸味、ほぐれ方を分けて補います。乳製品そのものは近所のスーパーで買いやすいので、買い出し導線は薄い生地を扱う道具と焼き型に絞ります。

焼き色のついたアチマを角型から切り分けた食卓
アチマは熱々だけでなく、少し落ち着かせて層が見える温度で切ると、食卓で取り分けやすい

ジョージア料理の食卓にするなら、豆のロビオ、くるみソースのサチヴィ、肉汁のヒンカリと合わせると、チーズだけに寄りません。香りをもう一段ジョージア側へ寄せたい日は、焼き野菜やサラダにスヴァン塩を少し振ると、食卓の方向が揃います。

アチマとは|ゆで生地で作るチーズの層

アチマは、薄く伸ばした小麦生地をゆで、バターを塗りながらチーズと重ねて焼く料理です。生地を一度ゆでるため、焼くだけのパイよりも内側がもっちりし、ラザニアよりも軽い歯切れになります。表面は焼き色がつき、端は少しカリッとしますが、中心はチーズと生地がなじんでしっとり残るのが理想です。

比べる料理 似ている点 違う点
ハチャプリ チーズを主役にするジョージア料理 アチマは包まず、ゆでた薄い生地を重ねる
ラザニア 層にして焼く トマトソースや肉を入れず、チーズとバターで食べる
ブレク 薄い生地を重ねる地域料理 アチマはフィロ生地より厚く、途中でゆでる
グラタン 角型で焼いて取り分ける ホワイトソースではなく、塩気のあるチーズが軸

家庭で作るときの山場は二つです。ひとつは、生地を薄く伸ばしすぎて破れても慌てないこと。もうひとつは、チーズの水分を増やしすぎないことです。破れた生地は内側の層に回せますが、水っぽいチーズは底にたまり、焼き上がりが重くなります。

買い出しで迷う道具

アチマで買う価値があるのは、チーズそのものより、薄い生地を破らず扱うための道具です。スルグニやイメレティチーズは日本だと探しにくいものの、この記事の配合ならスーパーの乳製品で組み立てられます。逆に、短すぎるめん棒や深すぎる型で始めると、伸ばす、ゆでる、重ねる、焼くの全工程で小さな無理が積み重なります。

30cm前後のめん棒は、20cm角型よりひと回り大きい生地を伸ばすときに扱いやすい長さです。破れた生地は内側に回せますが、最初から小さく厚い生地になると、ゆでたあとに層が重くなります。

20cm角の耐熱皿は、焼き上がりの厚みをそろえるための道具です。広すぎると層が薄く乾き、深すぎると中央だけ白く重いまま残ります。高さ4cm前後の浅めの角型なら、端の泡と中央の揺れを見ながら追加焼成を判断しやすくなります。

ぬるま湯を35度前後にそろえたい日や、焼き上がりの中心がまだ冷たくないか迷う日は、細い料理用温度計があると判断が速くなります。アチマは肉料理ではありませんが、家庭用オーブンの癖を読む道具として一つあると、パン生地や焼き菓子にも回せます。

優先度 用意するもの 見るポイント 代替
高 30cm前後のめん棒 生地を角型より大きく伸ばせる長さ ワインボトルを洗って使う。ただし重く、厚みが均一になりにくい
高 20cm角の耐熱皿 高さ4cm前後。浅すぎるとバターがあふれ、深すぎると中心が重くなる 18cm丸型。焼成は5分長めに見る
中 料理用温度計 ぬるま湯、オーブン後の中心温度、温め直しの判断に使える 湯は指を入れて熱くない程度、焼き上がりは端の泡と中央の揺れで見る
中 耐熱刷毛 バターを薄く塗れて層が重くならない スプーンで少量ずつ垂らし、背で広げる

チーズは買い足しより水分管理

現地のスルグニを探し続けるより、手に入るチーズの水分を整えるほうが家庭では成功しやすいです。低水分モッツァレラは袋から出したらキッチンペーパーで表面の水気を取り、フェタは塩辛ければ10分だけ水に浸してからしっかり拭きます。カッテージチーズの容器に白い水分が多いときは、茶こしで5分置くだけでも底のべたつきが減ります。

チーズをなめらかなクリーム状に混ぜると、焼いたときに層の間から流れやすくなります。フォークで粗くほぐし、湿ったそぼろのまま散らすほうが、切り分けたときに生地の層が見えます。買い出しでは「珍しいチーズを買う」より、「水分の少ないモッツァレラを選ぶ」「塩気のあるチーズを少量足す」「ヨーグルトを入れすぎない」の順で見ると失敗が減ります。

失敗原因と直し方

アチマは材料がシンプルなぶん、失敗は生地、水分、塩気、焼き時間に出ます。特に日本の家庭用オーブンは庫内の温度差が大きいため、焼き時間は色だけでなく、端の泡と中央の揺れも見ます。

状態 原因 その場での対応 次回の調整
底が水っぽい チーズの水分が多い、ゆで生地の水切り不足 180度で5分から8分追加焼き カッテージチーズをペーパーで5分水切りする
表面だけ焦げる 上火が強い、型が上段に近い アルミホイルをかぶせて中段へ下げる 180度で長めに焼く
層が硬い 生地を長くゆでた、休ませ不足 食べる前にヨーグルトを添える ゆで時間を30秒にし、休ませを40分にする
塩辛い フェタの塩分が強い サラダや豆料理と一緒に食べる フェタを水に浸し、量を70gに減らす
切ると崩れる 休ませ時間が短い 型のまま10分追加で置く 切り目を焼く前に入れ、15分休ませる

工程で一番ありがちな失敗は「破れた生地を捨てる」ことです。外側の上下2枚さえ大きく取れれば、内側は破れていても構いません。むしろしわがあるほうが、チーズとバターを抱え込み、焼いたときに層らしい凹凸が出ます。

食べ方、保存、温め直し

アチマは焼きたて15分後が一番切りやすく、チーズの香りも立ちます。熱々を大きく食べる料理というより、少し落ち着いたところを切り分け、酸味のある副菜や豆料理と一緒に出すと食べ疲れません。

場面 合わせるもの 理由
軽い昼食 きゅうり、トマト、香草のサラダ 乳製品の重さを水分と酸味で受ける
ジョージア風の食卓 ロビオ、漬け物、ハーブ 豆と酸味がチーズ料理を支える
来客の前菜 小さく切ったアチマ、ヨーグルト、赤ワイン 冷めても層が残り、取り分けやすい
肉料理の日 シャシリク、焼き野菜 串焼きの脂をチーズとパンの層が受ける

保存は冷蔵で2日が目安です。粗熱を取って1切れずつラップで包み、保存容器に入れます。温め直すときは、冷蔵品なら180度のオーブントースターで8分、または600Wの電子レンジで40秒温めてからトースターで3分焼くと、内側の柔らかさと表面の香ばしさが戻りやすいです。

冷凍する場合は1切れずつ包み、2週間を目安にします。解凍せずに電子レンジ600Wで1分30秒温め、アルミホイルを外してトースターで5分焼きます。冷凍後は層の弾力が少し落ちるため、来客用より普段の朝食や軽食向きです。

よくある質問

スルグニチーズなしでも作れますか?

作れます。低水分モッツァレラ、フェタ、カッテージチーズを合わせると、伸び、塩気、ほぐれ方を分けて近づけられます。フェタだけを増やすと塩辛く、モッツァレラだけだと味が平らになるので、複数のチーズを少量ずつ使うほうが家庭では安定します。

市販のラザニアシートで代用できますか?

急ぐ日は代用できますが、アチマらしいしわと柔らかさは弱くなります。使う場合は乾燥ラザニアシートを表示時間より1分短くゆで、バターを多めに塗って重ねます。シートが厚いので、チーズはやや少なめにし、焼き時間は180度で35分から40分にすると重くなりにくいです。

フィロ生地で作ると近くなりますか?

フィロ生地は薄くて便利ですが、食感はバクラヴァやブレク寄りになります。アチマは「薄いけれど、ゆでた生地のもっちり感」が特徴なので、初回は手打ち生地がおすすめです。フィロで作るなら、ゆでずにバターを塗って重ね、焼き時間を短くします。

前日に仕込めますか?

できます。重ね終えた状態でラップを密着させ、冷蔵庫で一晩置けます。焼く30分前に室温へ戻し、表面に溶かしバターを少し塗り直してから190度で40分前後焼きます。冷たいまま焼くと中心の火入りが遅く、上だけ色づきやすいです。

オーブンなしで作れますか?

フライパンでも近いものは作れますが、層の高さは控えめにします。直径24cmのフライパンに4層程度で重ね、ふたをして弱火で18分、返して弱火で8分焼きます。焦げやすいので、底にクッキングシートを敷き、バターは少なめにします。角型でしっかり層を作るならオーブンのほうが安定します。

主な参考リンク

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