大皿に盛ったモロッコのクスクス。ふわふわの粒の上に鶏肉、にんじん、かぶ、ズッキーニ、かぼちゃ、キャベツ、ひよこ豆が並ぶ
🔪下準備35分
🔥調理1時間15分
🍽️分量4
🌍料理モロッコ料理
アフリカレシピ

クスクスの作り方|モロッコの蒸し粒パスタ

35分で読めます世界ごはん紀行編集部
Cooking flow

作り方を先に見る

調理工程スライド
手順1: クスクスを湿らせる(10分)
STEP 11 / 6

クスクスを湿らせる(10分)

大きなボウルに乾燥クスクス300g、塩小さじ1、オリーブオイル大さじ1を入れ、指先で全体をこすります。水180mlを3回に分けて加え、そのたびに手でほぐします。濡れた団子ではなく、少しふくらんだ砂のような状態が目安です。10分置き、粒に水分をなじませます。

手順2: 鶏肉と香味野菜を炒める(12分)
STEP 22 / 6

鶏肉と香味野菜を炒める(12分)

厚手の鍋にオリーブオイル大さじ1を入れ、鶏もも肉を皮目から中火で4分焼きます。焼き色がついたら裏返し、玉ねぎ、にんにく、しょうがを加えてさらに5分炒めます。クミン、コリアンダー、ターメリック、シナモン、黒こしょう、ラスエルハヌートを入れ、30秒だけ混ぜます。スパイスを焦がすと苦味が出るので、香りが立ったらすぐ次へ進みます。

手順3: スープを作り、クスクスを蒸す(25分)
STEP 33 / 6

スープを作り、クスクスを蒸す(25分)

鍋にトマト、にんじん、かぶ、ひよこ豆、水または鶏スープ1L、塩小さじ1と1/2を加えます。沸いたら弱めの中火にし、蒸し器を上にのせます。湿らせたクスクスを蒸し器に広げ、ふたをして15分蒸します。蒸気が弱いと粒が温まらないので、鍋の中は静かに沸き続ける状態を保ちます。15分後、粒全体から湯気が立ち、表面が少しふっくらしていれば一度取り出します。

手順4: クスクスをほぐして二度目の蒸しへ(15分)
STEP 44 / 6

クスクスをほぐして二度目の蒸しへ(15分)

蒸したクスクスをボウルに戻し、フォークで大きな塊を崩します。熱いので最初はフォークを使い、少し冷めたら指先でこすって粒を離します。バター15gを加えて全体に行き渡らせ、必要なら水大さじ2をふります。もう一度蒸し器に戻し、10分蒸します。湯気がしっかり立ち、粒を指でつまんで白い芯が残らずふわっとしていれば成功です。

手順5: 残りの野菜を煮る(20分)
STEP 55 / 6

残りの野菜を煮る(20分)

スープの鍋にズッキーニ、かぼちゃ、キャベツを加えます。ふたを少しずらし、弱めの中火で15〜20分煮ます。かぼちゃに竹串がすっと入り、ズッキーニが崩れる手前で止めます。途中で水分が減りすぎたら水100mlを足してください。最後にパセリとパクチーの半量を入れ、塩で味を整えます。

手順6: 大皿に盛り、スープを別添えにする(5分)
STEP 66 / 6

大皿に盛り、スープを別添えにする(5分)

大皿にクスクスを山のように盛り、中央を少しくぼませます。鶏肉を中心に置き、にんじん、かぶ、ズッキーニ、かぼちゃ、キャベツを放射状に並べます。ひよこ豆を散らし、スープをお玉1杯だけ全体に回しかけます。残りのスープは別の器へ。食べる人が自分で足せるようにすると、粒が最後までべたつきません。ハリッサは小皿に添えます。

蒸し器を使わない日は、乾燥クスクス300gに熱いスープ250ml、オリーブオイル大さじ1、塩少々を加えてふたをし、5分置きます。その後フォークでほぐし、バターを混ぜます。伝統的な蒸し仕上げより香りは軽くなりますが、平日の夕飯には十分です。べたつく場合は、スープを少なめにしてあとから足してください。

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Ingredients

材料を分けて見る

材料スライド
材料

買い出しの前に

乾燥クスクス、ひよこ豆、鶏肉、にんじん、かぶ、ズッキーニ、かぼちゃ、キャベツ、香草、スパイスを並べた材料
日本のスーパーで揃えやすい材料を中心に、モロッコの七つの野菜のクスクスへ寄せる
7品目

クスクスと主材料

材料 分量 代替・備考
乾燥クスクス 300g 中粒が扱いやすい。ブルグルや押し麦は別料理になる
180ml 粒を湿らせる用。熱湯戻しの場合は250mlに増やす
オリーブオイル 大さじ2 粒をほぐす用。バターでも可
小さじ1 クスクス用
有塩バター 15g 仕上げ用。オリーブオイル小さじ2でも可
鶏もも肉 600g 骨付きならより現地風。ラム肩肉500gでも可
ひよこ豆水煮 200g 乾燥ひよこ豆80gを一晩戻しても可
7品目

七つの野菜

材料 分量 代替・備考
玉ねぎ 1個(約200g) 薄切り。甘みの土台になる
トマト 2個(約300g) カットトマト缶200gでも可
にんじん 2本(約300g) 縦半分に切る。崩れにくいので早めに入れる
かぶ 2個(約240g) モロッコの家庭レシピでは白いかぶを使う例が多い。大根200gでも可
ズッキーニ 1本(約180g) なすでも可。ただし煮崩れやすい
かぼちゃ 250g バターナッツかぼちゃの代用。皮付きで大きく切る
キャベツ 1/4個(約250g) くし形。白菜でも可だが水分が増える
13品目

スパイスと仕上げ

材料 分量 代替・備考
にんにく 2片 すりおろし。チューブなら小さじ1
しょうが 1片(約15g) すりおろし。粉末しょうが小さじ1/2でも可
クミンパウダー 小さじ1 ホールを軽くつぶしてもよい
コリアンダーパウダー 小さじ1 なければクミンを小さじ1/2増やす
ターメリック 小さじ1/2 色と土っぽい香り
シナモンパウダー 小さじ1/4 入れすぎると菓子の香りになる
黒こしょう 小さじ1/2 挽きたてがよい
ラスエルハヌート 小さじ1 あれば。なければ上のスパイスだけで十分
水または鶏スープ 1L 顆粒チキンブイヨン小さじ1を溶いても可
小さじ1と1/2 スープ用。ブイヨンの塩分で調整
パセリ 15g みじん切り。仕上げ用
パクチー 15g 苦手ならパセリを増やす
ハリッサ 小さじ2 別添え。唐辛子ペーストで代用可
アレルギー情報

このレシピには小麦(クスクス)、鶏肉、乳製品(仕上げのバター)が含まれます。クスクスは小麦由来なので、グルテンを避ける方には向きません。市販のブイヨンやハリッサは小麦、乳、大豆、ナッツを含む場合があるため、成分表示を確認してください。

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この料理の買い出し

買い出しガイド

買い出しで迷う食材

クスクスは乾物なので、一袋買っても余らせにくい食材です。タジンの付け合わせ、サラダ、スープの受け皿に回せます。ラスエルハヌートは便利ですが、初回から無理に買う必要はありません。クミン、コリアンダー、ターメリック、シナモンがあれば、家庭のクスクスとして十分に香りが立ちます。

クスクスと蒸し器は、この料理の成功率を上げる道具です。熱湯戻しだけで始める場合も、粒の大きさと鍋の蒸気を意識すると仕上がりが変わります。


掲載商品は、複数の販売先を定期的に確認し、価格・内容量・レビュー傾向・購入しやすさを比較したうえで選定しています。
📊 栄養情報(1人分)
730
kcal
32.0g
タンパク質
23.0g
脂質
104.5g
炭水化物
13.0g
食物繊維
965mg
ナトリウム
※ 目安値です。材料や調理法により変動します。
人数に合わせて材料表を調整する
4人分

材料(4人分)

乾燥クスクス、ひよこ豆、鶏肉、にんじん、かぶ、ズッキーニ、かぼちゃ、キャベツ、香草、スパイスを並べた材料
日本のスーパーで揃えやすい材料を中心に、モロッコの七つの野菜のクスクスへ寄せる

クスクスと主材料

材料 分量 代替・備考
乾燥クスクス 300 g 中粒が扱いやすい。ブルグルや押し麦は別料理になる
180 ml 粒を湿らせる用。熱湯戻しの場合は250 mlに増やす
オリーブオイル 大さじ2 粒をほぐす用。バターでも可
小さじ1 クスクス用
有塩バター 15 g 仕上げ用。オリーブオイル小さじ2でも可
鶏もも肉 600 g 骨付きならより現地風。ラム肩肉500 gでも可
ひよこ豆水煮 200 g 乾燥ひよこ豆80 gを一晩戻しても可

七つの野菜

材料 分量 代替・備考
玉ねぎ 1 個(約200 g) 薄切り。甘みの土台になる
トマト 2 個(約300 g) カットトマト缶200 gでも可
にんじん 2 本(約300 g) 縦半分に切る。崩れにくいので早めに入れる
かぶ 2 個(約240 g) モロッコの家庭レシピでは白いかぶを使う例が多い。大根200 gでも可
ズッキーニ 1 本(約180 g) なすでも可。ただし煮崩れやすい
かぼちゃ 250 g バターナッツかぼちゃの代用。皮付きで大きく切る
キャベツ 1/4 個(約250 g) くし形。白菜でも可だが水分が増える

スパイスと仕上げ

材料 分量 代替・備考
にんにく 2 片 すりおろし。チューブなら小さじ1
しょうが 1 片(約15 g) すりおろし。粉末しょうが小さじ1/2でも可
クミンパウダー 小さじ1 ホールを軽くつぶしてもよい
コリアンダーパウダー 小さじ1 なければクミンを小さじ1/2増やす
ターメリック 小さじ1/2 色と土っぽい香り
シナモンパウダー 小さじ1/4 入れすぎると菓子の香りになる
黒こしょう 小さじ1/2 挽きたてがよい
ラスエルハヌート 小さじ1 あれば。なければ上のスパイスだけで十分
水または鶏スープ 1L 顆粒チキンブイヨン小さじ1を溶いても可
小さじ1と1/2 スープ用。ブイヨンの塩分で調整
パセリ 15 g みじん切り。仕上げ用
パクチー 15 g 苦手ならパセリを増やす
ハリッサ 小さじ2 別添え。唐辛子ペーストで代用可
アレルギー情報

このレシピには小麦(クスクス)、鶏肉、乳製品(仕上げのバター)が含まれます。クスクスは小麦由来なので、グルテンを避ける方には向きません。市販のブイヨンやハリッサは小麦、乳、大豆、ナッツを含む場合があるため、成分表示を確認してください。

金曜の昼、湯気の向こうに大皿がある

乾いたクスクスの粒に水を少しずつ含ませると、さらさらだった砂のような手触りが、急に生き物みたいにふくらみます。鍋の下では鶏肉と野菜のスープが香り、上ではセモリナの粒が湯気を吸う。ふたを開けた瞬間、台所に小麦とスパイスと野菜の甘い匂いが立ちます。

クスクスは、日本では「熱湯を注ぐだけの小さなパスタ」として知られています。もちろん、それでも便利でおいしいです。ただ、モロッコの家庭料理としてのクスクスは、もう少しゆっくりした料理です。粒を湿らせ、蒸し、ほぐし、また蒸し、最後にスープを吸わせる。手間というより、家族の昼食に向かって台所の時間を整える料理です。

蒸したクスクスの粒と野菜スープの鍋を並べたモロッコ料理の台所
クスクスは粒とスープを別々に整え、食卓で少しずつ合わせる料理

この記事では、モロッコの「七つの野菜のクスクス」を、日本の台所で作りやすい形に落とし込みます。専用のクスクス鍋がある場合は蒸し、ない場合は蒸し器や熱湯戻しで寄せる。にんじん、かぶ、ズッキーニ、かぼちゃ、キャベツ、玉ねぎ、トマトを軸にし、ひよこ豆と鶏肉で食事として成立させます。

タジンの作り方ハリラの作り方を作ったことがある人なら、同じスパイスと豆をそのまま使い回せます。モロッコ料理入門で買ったクミン、コリアンダー、ハリッサを眠らせず、次の食卓へつなげるための一皿です。

クスクスという言葉について

クスクスは、料理名でもあり、セモリナ粉を小さな粒状にした食材名でもあります。北アフリカでは、蒸したクスクスに肉や野菜の煮汁をかける料理全体を指すことが多く、日本の「ご飯」と「ご飯もの」の関係に近い言葉です。


この料理の背景:マグリブで共有される蒸し料理

クスクス、ハリッサ、ミントティー、デーツを並べたモロッコ風の食卓
クスクスは大皿を囲んで食べる料理。粒、野菜、スープ、辛味を少しずつ合わせる

クスクスはモロッコだけの料理ではありません。アルジェリア、チュニジア、モーリタニアを含むマグリブ地域で広く食べられ、2020年には複数国の共同申請として、クスクスの生産と消費に関する知識や慣習がUNESCO無形文化遺産に登録されました。国境で分けるよりも、乾いた土地で小麦を育て、粒にし、蒸して分け合う文化として見た方が自然です。

同じ北アフリカでも、クスクスは煮込み料理を受け止める皿としても働きます。リビア系ユダヤ家庭のマフルムは、肉詰めじゃがいものトマト煮をクスクスにのせて食べることがあり、粒がソースを吸うおいしさをよく教えてくれる一皿です。

モロッコでは、金曜日の礼拝後の昼食にクスクスを食べる習慣がよく知られています。必ず毎週そうする家庭ばかりではありませんが、「人が集まる昼の大皿」という位置づけは強く残っています。皿の中央にクスクスを山にし、上に肉と野菜を並べ、煮汁を別に添える。食べる人は自分の前の部分を取り、足りなければスープを少しかけます。

日本で作るときに見落としやすいのは、クスクスの主役が肉ではなく粒であることです。鶏肉や羊肉はもちろん大事ですが、粒がべたついて団子になると、どんなにスープがおいしくても「煮込みを小麦粉にかけた料理」になってしまいます。モロッコの家庭料理として寄せるなら、粒をふわっと立たせ、煮汁を一気に吸わせすぎないことが大切です。

蒸す料理として考える

日本の家庭では、市販クスクスを熱湯で戻す方法が現実的です。ただし、戻したあとに蒸し器で5分だけ温める、または大きなボウルで油と塩を先にまぶすだけでも、粒の立ち方が変わります。完全な伝統式でなくても、「煮る」ではなく「蒸してほぐす」と考えると失敗しにくくなります。


粒をふわっと仕上げるコツ

クミン、コリアンダー、ターメリック、シナモン、パプリカなどを小皿に分けたスパイス
スパイスは強くしすぎず、野菜と小麦の甘みを支える量にとどめる

水分は少しずつ入れる

クスクスの失敗で一番多いのは、水を一度に入れて団子にしてしまうことです。米を研ぐように水を張るのではなく、霧をかけるように少しずつ湿らせます。指先で粒をこすり合わせると、乾いた粒と濡れた粒が均一になります。

熱湯戻しの場合も同じです。表示どおりの量を入れてもよいのですが、初回は少なめに入れ、ふたをしてから足りなければスープを大さじ1ずつ足す方が失敗しません。やわらかすぎる粒は戻せませんが、硬い粒はあとから水分を足せます。

スープを全部かけない

大皿に盛った瞬間にスープを全部かけると、最初の数分はおいしくても、後半は下の粒が重くなります。モロッコの食卓では、煮汁を別添えにして、食べながら足す場面がよくあります。日本の食卓でも同じにすると、家族それぞれの好みに合わせられます。

子どもや辛いものが苦手な人がいる場合は、鍋の中には唐辛子を入れず、ハリッサを小皿で出します。ハリッサをスープで少し溶き、辛味だれのように使うと、辛さの調整がしやすくなります。

野菜は大きく切る

にんじん、かぶ、かぼちゃ、キャベツは、カレーよりかなり大きく切ります。クスクスは皿の上で粒と野菜を少しずつ崩しながら食べる料理なので、野菜が小さいと煮汁に沈んで存在感が消えます。にんじんは縦半分、かぶは半分、かぼちゃは厚めのくし形、キャベツは芯を残したくし形が扱いやすいです。

ズッキーニは柔らかいので後半に入れます。日本のかぼちゃは甘く、煮崩れやすいので、皮を残して大きめに切ります。バターナッツかぼちゃが手に入ればより現地の食感に近いですが、無理に探す必要はありません。

香草は最後に半分残す

パセリとパクチーを最初から全部煮ると、香りが丸くなりすぎます。半量はスープに入れてなじませ、残りは火を止める直前か食卓で散らします。クスクスは粒が油脂とスープを吸うので、最後の青い香りがあるだけで食べ疲れしません。


アレンジ・地域差と日本の食卓への寄せ方

玉ねぎとレーズンの甘いクスクス、野菜だけのクスクス、香草を添えたシンプルなクスクスの小皿
クスクスは大皿料理だけでなく、甘い玉ねぎ添え、野菜だけ、付け合わせにも広げられる

鶏肉をラムに替える

モロッコのクスクスでは、羊肉を使う家庭も多くあります。日本で作るなら、ラム肩肉またはラムチョップを500g使います。羊肉は香りが強いので、しょうがを少し増やし、シナモンを小さじ1/3にします。煮込み時間は鶏肉より長めにし、45分ほどかけると脂とスープがなじみます。

ラムが苦手な場合は、骨付き鶏もも肉が一番扱いやすいです。骨から出るうま味がスープに移り、クスクスの粒がそれを吸います。骨なし肉を使う場合は、鶏ガラスープやブイヨンを少し足すと味が平たくなりません。

野菜だけで作る

ベジタリアン版にするなら、鶏肉を抜き、ひよこ豆を300gに増やします。スープは水ではなく野菜ブイヨンを使い、オリーブオイルを大さじ1追加してください。肉のうま味がない分、玉ねぎを焦らず10分炒めること、トマトをしっかり煮詰めることが大切です。

この方向で作ると、アチェケフフのような「主食が煮込みを受け止める」アフリカの食卓の違いも見えてきます。クスクスは小麦の軽さ、アチェケは発酵キャッサバの酸味、フフはもちっとした粘り。主食が違うだけで、同じ煮込みでも印象が大きく変わります。

トゥファヤ風に甘くする

玉ねぎとレーズンをシナモンで甘く煮たトゥファヤ風のクスクスも、モロッコでよく見られる方向です。薄切り玉ねぎ2個をオリーブオイル大さじ1で20分ほど炒め、レーズン40g、はちみつ小さじ2、シナモン小さじ1/4、塩ひとつまみを加えて煮ます。肉と野菜の上に少しのせると、甘さとスパイスが重なってごちそう感が出ます。

ただし、初回から甘い仕上げを主役にすると好みが分かれます。まずは基本の七つの野菜で作り、二回目以降に小皿でトゥファヤを添えるくらいが家庭では使いやすいです。

日本の献立に入れる

クスクスは一皿で完結しますが、夕飯として出すなら、さっぱりした副菜を一つ置くと食べやすくなります。きゅうりとトマトを塩、レモン、オリーブオイルで和えたサラダ、またはヨーグルトに塩とミントを混ぜた簡単なソースが合います。

北アフリカで広げるなら、前菜にハリラを小さく出し、翌週はアルジェリアのショルバ・フリクを作ると、豆、麦、香草の使い方の違いが見えます。辛味が好きなら、チュニジアのチャクチョウカもよい続きです。

日本の台所で作る場合は、鍋の深さも見てください。浅いフライパンで野菜を煮ると水分が早く飛び、スープが足りなくなります。クスクスは煮汁を吸って完成する料理なので、具だけおいしくできても、最後にかけるスープが少ないと食べにくくなります。厚手の鍋か深いフライパンを使い、蒸し器をのせる場合は隙間から蒸気が逃げすぎないよう、清潔な布巾をふちに巻くと安定します。

もう一つの小さなコツは、食卓へ出す前に味を完成させすぎないことです。スープは少し薄いかな、くらいで止め、ハリッサ、塩、レモンを食卓へ置きます。クスクスの粒は時間とともに味を吸うので、鍋の中で濃くしすぎると、後半に塩気が強く感じます。食べながら調整できる余白を残すと、初めての人にも出しやすくなります。


よくある質問

クスクス、野菜、スープを別々の保存容器に分けた様子
余ったクスクスは粒、具、スープを分けて保存すると、翌日もべたつきにくい

Q1. クスクスは米の代わりになりますか?

米の代わりとして食べられますが、性格は少し違います。クスクスは小麦の粒状パスタなので、煮汁を吸うのが早く、冷めると締まります。カレーやシチューを受け止める主食としては便利ですが、おにぎりや白ご飯のような粘りはありません。モロッコ料理として食べるなら、スープを少しずつ足す「受け皿」と考えると使いやすいです。

Q2. 蒸し器がない場合、本当に熱湯だけで大丈夫ですか?

大丈夫です。日本で売られている多くのクスクスは、短時間で戻せるように加工されています。熱いスープを注ぎ、ふたをして5分置き、フォークでほぐせば食べられます。ただし、伝統式のような軽さを出したい場合は、戻したあとに蒸し器で5分温める、または大きなボウルで油をよくなじませると近づきます。

Q3. クスクスがべたついたときは直せますか?

少しなら直せます。大きな皿に広げ、フォークでほぐしながら5分ほど湯気を逃がします。オリーブオイル小さじ1を加え、粒を切るように混ぜてください。完全に団子状になった場合は、主食として出すより、翌日にスープへ少量入れる方が無理がありません。次回は水分を2割減らし、あとからスープを足す方式にしてください。

Q4. 残りはどれくらい保存できますか?

クスクス、具、スープを分けて保存するのが一番です。クスクスは冷蔵で2日、スープと具は冷蔵で3日が目安です。冷凍する場合は、クスクスだけを薄く平らにして1か月以内に使います。温め直すときは、クスクスに水またはスープを大さじ1〜2ふり、電子レンジで1分ずつ様子を見て温めます。

Q5. 子どもや辛いものが苦手な人にはどう調整しますか?

鍋には唐辛子を入れず、ハリッサを完全に別添えにします。シナモンとクミンは香りが強いので、初回は半量でも構いません。野菜の甘みがあるため、辛味を入れなくても料理として成立します。大人は取り分けたあと、ハリッサをスープで溶いてかけると、食卓全体を辛くせずに楽しめます。


まとめ

食べ進めたクスクスの大皿、ハリッサ、スープ、ミントティーが並ぶモロッコ風の食卓
クスクスは作って終わりではなく、食卓でスープと辛味を足しながら楽しむ料理

クスクスは、戻すだけならとても速い食材です。でも、少しだけ水を分けて入れ、蒸し、ほぐし、スープを別添えにすると、単なる時短主食ではなく、モロッコの大皿料理としての表情が出ます。

最初から専用鍋や珍しい野菜を全部そろえる必要はありません。クスクス、鶏肉、にんじん、かぶ、ズッキーニ、かぼちゃ、キャベツ、ひよこ豆。ここまで揃えば、日本の台所でも十分に北アフリカらしい食卓になります。次にタジンハリラへ広げると、買ったスパイスが一回で終わらず、モロッコ料理が家庭のレパートリーとして残ります。


参考文献

参照方針

文化背景と蒸し方の確認に海外資料を使い、分量と代替食材は日本のスーパーで揃えやすい形に再構成しました。

UNESCO Intangible Cultural Heritage. "Knowledge, know-how and practices pertaining to the production and consumption of couscous." https://ich.unesco.org/en/RL/knowledge-know-how-and-practices-pertaining-to-the-production-and-consumption-of-couscous-01602 (参照 2026-05-09)

Encyclopaedia Britannica. "Couscous." https://www.britannica.com/topic/couscous (参照 2026-05-09)

Taste of Maroc. "Moroccan Couscous with Seven Vegetables." https://tasteofmaroc.com/moroccan-couscous-with-seven-vegetables/ (参照 2026-05-09)

Taste of Maroc. "How to Steam Couscous in a Couscoussier." https://tasteofmaroc.com/how-to-steam-couscous-in-a-couscoussier/ (参照 2026-05-09)

The Spruce Eats. "Moroccan Couscous with Seven Vegetables." https://www.thespruceeats.com/moroccan-couscous-seven-vegetables-2394667 (参照 2026-05-09)

出典・引用について

この記事は、世界ごはん紀行編集部が各国の料理資料、現地レシピ、食材事情をもとに、日本の家庭で再現しやすい形に整理したものです。

出典
世界ごはん紀行クスクスの作り方|モロッコの蒸し粒パスタ
URL
https://sekaigohan.com/recipes/africa/morocco/couscous
著者・編集
世界ごはん紀行編集部
更新日
2026年5月9日
主な参考リンク
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