澄んだブロードに小さなトルテリーニを浮かべ、パルミジャーノを添えたボローニャの詰め物パスタ
🔪下準備1時間20分
🔥調理35分
🍽️分量4
🌍料理イタリア料理・ボローニャ料理

トルテリーニの作り方|ボローニャの詰め物パスタ

約34分で読めます世界ごはん紀行編集部
Cooking flow

作り方を先に見る

STEP 11 / 8

卵生地をまとめて休ませる

所要時間15分 / 休ませ30分

手順1: 卵生地をまとめて休ませる

台または大きなボウルに薄力粉180g、強力粉70g、塩2gを入れて混ぜ、中央に卵3個とオリーブオイル小さじ1を入れます。フォークで卵を崩しながら粉を少しずつ入れ、まとまったら手で8分こねます。火は使いません。表面がなめらかで、指で押すとゆっくり戻る状態が目安です。乾くと伸ばしにくいので、ラップで包み、20度Cから25度Cの室温で30分休ませます。

STEP 22 / 8

豚ロースを焼いて冷ます

所要時間10分 / 冷ます10分

手順2: 豚ロースを焼いて冷ます

豚ロース160gに塩1gをふり、フライパンにオリーブオイル小さじ1を入れて中火で30秒温めます。肉を入れ、片面3分、裏返して2分から3分焼き、中心温度が70度C以上になったら取り出します。表面は薄く焼き色がつき、肉汁が透明に近くなる状態が目安です。厚い肉なら弱めの中火に落としてふたをし、さらに1分ずつ加熱します。焼けた肉は10分冷まし、肉汁も捨てずに取っておきます。

STEP 33 / 8

詰め物を細かく混ぜる

所要時間12分

手順3: 詰め物を細かく混ぜる

冷ました豚ロース、生ハム60g、モルタデッラ80gを5mm以下に刻みます。フードプロセッサーを使う場合は1秒ずつ短く回し、なめらかなペーストにしすぎないよう止めます。ボウルに肉類、削ったチーズ70g、卵1/2個、ナツメグ0.5g、黒こしょう0.5g、豚肉の肉汁小さじ1を入れて混ぜます。火は使いません。指でつまむとまとまり、ボウルの底に水分が流れない状態が目安です。ゆるい場合はチーズ小さじ2を足します。

STEP 44 / 8

生地を薄く伸ばして四角に切る

所要時間18分

手順4: 生地を薄く伸ばして四角に切る

休ませた生地を半分に切り、片方はラップに戻します。台に薄く粉をふり、めん棒で中央から外へ伸ばします。目標は1.5mm前後、透かすとうっすら指の影が見える厚みです。家庭で初めて作る場合、0.6mmを狙うと破れやすいので無理をしません。生地を4.5cm角の正方形に切ります。端の乾いた部分はまとめ直さず、幅5mmほど切り落とすと閉じやすくなります。

STEP 55 / 8

詰めて三角に閉じる

所要時間22分

手順5: 詰めて三角に閉じる

正方形の中央に詰め物を3gから4gのせます。小豆より少し大きい程度で十分です。ふちが乾いている場合は、残した卵を指に少しつけて縁を湿らせます。対角線で折って三角にし、詰め物の周りの空気を外へ押し出してから、縁をしっかり押さえます。火は使いません。詰め物が端にはみ出すものは、無理に閉じず、取り出して量を減らします。

STEP 66 / 8

指に巻いて小さな輪にする

所要時間16分

手順6: 指に巻いて小さな輪にする

三角の底辺を手前にし、先端を少し外側へ倒します。両端を人差し指の周りで寄せ、重なった部分を指でつまんで閉じます。火は使いません。輪の内側に小さな穴が残り、底が座る形になれば十分です。包んだものは薄く粉をふったバットへ並べ、乾燥しないよう固く絞った濡れ布巾をかけます。閉じ目が開く場合は、重なりに卵をほんの少しつけて押さえ直します。

STEP 77 / 8

ブロードをふつふつに保つ

所要時間8分

手順7: ブロードをふつふつに保つ

鍋にチキンブロード1200mlと水300ml、ローリエ1枚を入れ、中火で温めます。沸騰したら弱火から弱めの中火に落とし、90度Cから95度Cくらいのふつふつした状態に保ちます。鍋底から小さな泡が上がり、表面が静かに揺れる程度が目安です。ぐらぐら沸かすと生地がぶつかって破れ、ブロードも濁ります。味見をし、少し薄いと感じるくらいに塩を調整します。

STEP 88 / 8

茹でてブロードごと食卓へ出す

所要時間5分

手順8: 茹でてブロードごと食卓へ出す

トルテリーニを鍋に入れ、弱めの中火で4分から5分茹でます。最初の30秒は底に張りつかないよう、穴あきお玉でそっと動かします。浮いてきてからさらに2分ほど加熱し、生地の縁が透明感を帯び、中心まで熱くなったら火を止めます。器にトルテリーニを入れ、ブロードを注ぎ、仕上げ用のパルミジャーノを少量かけます。濁りが気になる場合は、鍋底をさらわず、上澄みをすくって盛ります。

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Ingredients

材料を分けて見る

準備

買い出しの前に

最初に戸惑うのは、詰め物の量が少なく見えることです。けれど、トルテリーニはぎゅうぎゅうに詰める料理ではありません。小さく包み、ブロードごと口に入れた時に、肉、チーズ、ナツメグ、卵生地が一度に来るくらいで十分です。詰め物を増やすほど破れやすく、ブロードも濁ります。

卵生地、豚肉、生ハム、モルタデッラ、チーズ、ナツメグを並べたトルテリーニの材料
トルテリーニは卵生地と肉の詰め物を薄く小さく包む
5品目

卵生地

材料 分量 日本での選び方
薄力粉 180g 00粉があれば全量置き換え可
強力粉 70g 生地に少し弾力を出す
卵 3個 約150g MからLサイズ。足りなければ水小さじ1ずつ
塩 2g 生地の下味
オリーブオイル 小さじ1 乾燥防止。省略可
8品目

詰め物

材料 分量 日本での選び方
豚ロース肉 160g 厚切りを焼いてから刻む。薄切りなら重ねて焼く
生ハム 60g プロシュットが理想。塩気が強いものは50gに減らす
モルタデッラ 80g なければボローニャソーセージ、脂の少ないハム70gで代用
パルミジャーノ・レッジャーノ 70g グラナパダーノ、熟成タイプの粉チーズ50gでも可
卵 1/2個 約25g 残りは生地の端の接着に使える
ナツメグ 0.5g すりたてならひとつまみ強。入れすぎない
黒こしょう 0.5g 粗びき
塩 1g 生ハムとチーズの塩分で調整
5品目

ブロードと仕上げ

材料 分量 日本での選び方
チキンブロード 1200ml 鶏ガラ、鶏手羽、または薄めのチキンブイヨン
水 300ml 煮詰まり調整用
ローリエ 1枚 任意。香りを強くしすぎない
パルミジャーノ 20g 仕上げ用。一般的なチーズなので商品カードにはしない
塩 小さじ1/3から ブロードの塩分を見て調整
アレルギーと食品安全

このレシピは小麦、卵、乳製品、豚肉を使います。豚肉は詰め物にする前に中心温度70度C以上まで加熱し、焼いた後は清潔なまな板で刻んでください。生ハムやモルタデッラは加熱済み加工肉ですが、開封後は冷蔵し、作業中に常温へ長く置かないようにします。

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材料表の分量4人分

表内の数値を目安として再計算します。塩、辛味、油は味を見ながら調整してください。

栄養情報 1人分の目安
555kcal
エネルギー
27.5g
タンパク質
24.5g
脂質
56.5g
炭水化物
1.8g
食物繊維
1075mg
ナトリウム
※ 目安値です。材料や調理法により変動します。
Shop the pantry

材料からそろえる、味の決め手

買い出しガイド

トルテリーニの物語|小さな輪がブロードに浮かぶ冬の皿

粉を広げた台に卵を落とし、指先で少しずつ混ぜると、台所の匂いが急にパスタ屋の奥のようになります。薄く伸ばした黄色い生地に、肉とチーズとナツメグの詰め物を少しだけのせ、三角に閉じて指に巻く。何十個も並べるころには、ただの昼ごはんというより、食卓の前で少し黙って待ちたくなる料理になります。

ブロードで食べるトルテリーニの食卓
トルテリーニは小さな詰め物パスタを澄んだブロードで食べるボローニャ周辺の料理

トルテリーニ(Tortellini / ボローニャ方言では turtlén)は、イタリアのエミリア=ロマーニャ州、特にボローニャやモデナと結びつきの強い詰め物入り卵パスタです。形の由来は諸説ありますが、ヴィーナスのへそに見立てる伝説がよく語られます。話としては少し大げさでも、実際に指先で小さな輪を作ると、平たいラビオリではなく、くるりと閉じた形そのものが料理の記憶になることがわかります。

1974年12月7日、Confraternita del Tortellino と Accademia italiana della cucina は、ボローニャ商工会議所にトルテリーニの詰め物の公式レシピを登録しました。そこでは、小麦粉と卵の薄い生地に、豚ロース、生ハム、モルタデッラ・ディ・ボローニャ、パルミジャーノ・レッジャーノ、卵、ナツメグを合わせる流れが示されています。現地の古い作り方を日本でそのまま再現するのは難しいですが、何を守るべきかははっきりしています。薄い卵生地、肉のうまみ、ナツメグ、そしてブロードです。

面白いのは、トルテリーニが「イタリアのパスタ」とひとまとめにされるより、ボローニャ、モデナ、カステルフランコ・エミリアの間で語られる料理だということです。La Cucina Italiana は、ボローニャでは小指、モデナでは人差し指の先で折ると紹介しています。家庭でそこまで再現する必要はありませんが、指に巻く工程を省くと、ただの小さなラビオリになります。小さな輪にするから、ブロードの中で浮き、スプーンですくった時に皮、肉、スープが同じ温度で口に入ります。

現地の食卓では、トルテリーニは祝日の料理として扱われることが多く、クリスマスや年末の食事にもよく登場します。だからといって、豪華なソースで覆う料理ではありません。よいブロードを用意し、器の中で湯気が立つうちに食べる。見た目は地味でも、手間は隠れています。日本の台所で作る時も、映える盛り付けより、包み終わったものを乾かさないこと、ブロードを強く沸かさないこと、全員が座ってから茹でることを優先すると、料理の性格が近づきます。

現地で出てくる言葉 見るポイント
turtlén ボローニャ方言でトルテリーニを指す言い方
tortellini in brodo ブロードで食べる伝統的な出し方。この記事の主軸
tortelloni より大きく、リコッタや青菜の詰め物が多い
cappelletti 形と地域が近い別の詰め物パスタ。比較すると混同しにくい

本記事では、家庭で扱いやすい厚みと量に寄せながら、ブロードで食べるトルテリーニを作ります。生地を0.6mmまで薄く伸ばす公式値は家庭のめん棒だけでは難しいため、ここでは破れにくい1.5mm前後を目標にします。その代わり、詰め物を入れすぎない、茹でる時に沸かしすぎない、肉を先に安全な温度まで加熱する。この三つを守ります。

リゾットが米にブロードを吸わせる料理なら、トルテリーニはブロードの中で小さな肉の香りをほどく料理です。小麦の生地を包む点では、ロシアのペリメニにも近いですが、トルテリーニは肉の量を押し出すより、チーズとナツメグを含んだ小さな一口を澄んだスープで食べるところに品があります。

このレシピの方針

現地のモルタデッラやパルミジャーノ・レッジャーノを使うと香りは近づきますが、日本のスーパーだけで毎回そろうとは限りません。ここでは、通販や輸入食材店で見る価値がある道具とスパイスを分け、肉やチーズは近所で買う場合の代替も書きます。クリームソースではなく、まずは in brodo、ブロードで食べる形を軸にします。

初回は作業を一日で詰め込みすぎないほうが楽です。前日にブロードを作って冷蔵し、当日は生地、詰め物、包み、茹でに集中する。逆に、詰め物を前日に作る場合は、加熱した豚肉と加工肉をよく冷まし、清潔な容器で冷蔵します。包む直前に固さを見て、乾いていれば肉汁かブロードを小さじ1、ゆるければチーズを小さじ2足します。水分の調整を知っておくと、包む途中で「全部破れそう」と焦らずに済みます。

買い出しで迷う材料と道具

近所のスーパーで買える豚肉、卵、小麦粉、チーズを無理に通販へ寄せる必要はありません。見る価値があるのは、生地を均一に伸ばすめん棒、豚肉の加熱判断をぶらさない中心温度計、ナツメグを少量だけ香りよく使う小型ミルです。トルテリーニは材料よりも、厚み、温度、香りの小さな差が仕上がりに出ます。

めん棒、中心温度計、スパイスミル、ナツメグを並べたトルテリーニの買い出し
買い出しでは肉や卵より、薄く伸ばす道具と温度確認、香りを整える道具が失敗を減らす

めん棒は長すぎる必要はありません。30cm前後なら日本の台所でも扱いやすく、薄いパスタ生地、餃子皮、サルテーニャのような包み生地にも回せます。

豚ロースは見た目だけで火通りを判断しにくいです。焼いてから刻む詰め物なので、温度計があると「中が少し赤い気がする」と迷う時間が減ります。

ナツメグは粉でも作れますが、詰め物が小さいぶん、すりたての香りがよく出ます。小型ミルはナツメグ、黒こしょう、少量のホールスパイスを使う料理に回せます。

日本の台所で守るところ、替えてよいところ

トルテリーニは「全部本物でなければ作れない」と考えると、そこで止まってしまいます。守るべきなのは、薄い卵生地、小さく包むこと、肉と熟成チーズのうまみ、ナツメグ、ブロードで食べることです。替えてよいのは、粉の種類、肉の切り方、モルタデッラの入手方法、ブロードの取り方です。

日本で買いやすい材料へ置き換えるトルテリーニの材料
モルタデッラやチーズは入手性で替えつつ、薄い生地とブロードは守る
判断するもの 守るところ 替えてよいところ
生地 卵で練り、薄く伸ばす 00粉がなければ薄力粉と強力粉の混合でよい
詰め物 豚肉、生ハム、モルタデッラ系、熟成チーズ、ナツメグ モルタデッラはボローニャソーセージや脂の少ないハムで代用可
サイズ 1個が小さく、詰め物は3gから4g 初回はやや大きめでもよいが、茹で時間を1分足す
ブロード ふつふつで茹で、汁ごと食べる 鶏手羽、鶏ガラ、薄めの市販ブイヨンでもよい
仕上げ 熱いうちに出す クリームソースは別アレンジとして扱う

初回の買い物で悩むなら、00粉よりモルタデッラ、モルタデッラよりブロードの準備を優先します。粉は薄力粉と強力粉で十分に扱えますが、詰め物の香りが軽いと、ブロードの中で輪郭がぼやけます。反対に、モルタデッラを用意できても、濃すぎる市販コンソメで茹でると塩味が前に出て、せっかくのナツメグや生ハムの香りが沈みます。材料を高級にするより、塩分を薄めに組み立て、器でチーズを足せる余地を残すほうが家庭では失敗しにくいです。

状況 買い物の優先順位
輸入食材店へ行ける モルタデッラ、パルミジャーノ、ナツメグをそろえる
スーパーだけで作る 豚ロース、生ハム、脂のあるハム、熟成タイプの粉チーズを選ぶ
時間がない 市販ブイヨンを薄めにし、詰め物を小さくして破れを防ぐ
来客用にする 前日にブロードを作り、当日は包みたてを茹でる

モルタデッラが手に入らない時、普通のロースハムだけで置き換えると香りが軽くなります。脂の少ないハム70gに、無塩バター5gを細かく刻んで混ぜると、口当たりは少し近づきます。ただし、香辛料の香りは別物です。初回は「家庭版」と割り切り、ナツメグを入れすぎないことを優先してください。

ブロードは、現地のような牛肉と去勢鶏、または鶏の濃いだしを毎回用意しなくても作れます。日本の台所では、鶏手羽先4本、玉ねぎ1/2個、にんじん1/3本、水1500ml、塩小さじ1/2を弱火で45分煮るだけでも、十分にやさしいベースになります。市販ブイヨンを使う日は、表示より薄めに作り、煮詰まったら水を足します。

失敗原因と立て直し

一番多い失敗は、詰め物を入れすぎることです。次に、生地が乾くこと、茹でる時に沸かしすぎること。どれも完成直前に起きるので、直せる道筋を知っておくと落ち着いて作れます。

破れたトルテリーニときれいに閉じたトルテリーニを比べた様子
破れ、詰めすぎ、乾燥は包む前に直すとブロードが濁りにくい
状態 原因 直し方
閉じ目が開く 生地が乾いた、詰め物が多い 縁に卵を薄く塗り、詰め物を1g減らして閉じ直す
生地が裂ける 伸ばしすぎ、端が乾いた 裂けたものは茹でず、詰め物を取り出して別の生地へ移す
ブロードが濁る 強く沸かした、破れたものを入れた 火を弱め、上澄みだけを器に注ぐ
肉の匂いが重い 豚肉を焼きすぎた、ナツメグ不足 ブロードにローリエを1枚入れ、仕上げのチーズを控える
塩辛い 生ハムとチーズが強い 詰め物にチーズを足さず、ブロードを水で薄める
味がぼやける ブロードが薄い、チーズ不足 器でチーズを少量足し、黒こしょうを一振りする

破れたトルテリーニは、無理に鍋へ入れないほうがよいです。詰め物が出るとブロードが濁り、他のきれいなものまで粉っぽくなります。破れたものは小さなフライパンでバター少量と水大さじ2を入れて弱火で蒸し煮にし、味見用として別に食べると無駄になりません。

どこまで本場に寄せるかの判断

この料理で迷いやすいのは、レシピそのものより「どこまで本場に寄せるか」の判断です。公式レシピの材料名を並べるだけなら簡単ですが、日本の買い物ではモルタデッラ、熟成チーズ、ブロード、00粉のどこかで止まります。代替できるものと、替えると別物になるものを分けて考えると、買い物が楽になります。特に守りたいのは、モルタデッラそのものより、豚肉、生ハム、脂のある加工肉、熟成チーズ、ナツメグが重なった香りです。ここを全部軽いハムにすると、ただの洋風ワンタンに近づきます。

現地の食べ方と献立

ボローニャやモデナ周辺で語られるトルテリーニは、しばしば in brodo、つまりブロードの中で出す形です。クリームソースやトマトソースのトルテリーニを見かけることもありますが、まずは澄んだスープの中で小さな輪を食べると、肉の詰め物と卵生地の意味が分かりやすいです。

トルテリーニに澄んだブロードを注いで仕上げる食卓
ブロードで食べると、詰め物の香りと卵生地の甘みが軽くまとまる

クリームソースのトルテリーニは、海外のメニューや家庭向けレシピではよく見ます。La Cucina Italiana も、乳製品のあるエミリアの家庭料理として、ミルクの表面からすくったクリームを使う文脈を紹介しています。ただし、工業的な濃いクリームで白く覆うと、詰め物とブロードの香りを隠してしまいます。この記事で最初に in brodo をすすめるのは、伝統らしさだけでなく、初回に「詰め物が適切だったか」を確かめやすいからです。

食べ方 向いている場面 注意点
in brodo 初回、祝日の主役、寒い日の食卓 ブロードを強く沸かさず、器に入れたらすぐ食べる
クリーム少量 残りを翌日食べる、子ども向けにやさしくする 煮込むと皮がふやけるので、絡めるだけにする
バターとセージ 小さめの副菜として出す 詰め物が塩辛い日は重くなりやすい
トマトソース 市販トルテリーニを使う日 手作りの肉詰めには酸味が勝ちやすい

献立にするなら、前菜は重くしません。パンツァネッラのような酸味のある野菜とパンの料理、またはシンプルな葉野菜のサラダを添えると、ブロードのやさしさが残ります。米料理のリゾットと同じ日に出すと炭水化物が重なるので、トルテリーニを主役にし、肉料理は小さめにすると食べやすいです。

食べる順番も大切です。茹で上がってから長く置くと、卵生地がブロードを吸ってふくらみ、輪の形がぼやけます。全員が食卓に座ってから鍋へ入れ、器に注いだらすぐ食べる。ここは、鍋の中で待てる煮込み料理とは違います。

保存と作り置き

トルテリーニは、作ったその日に茹でるのが一番です。ただし、包む手間が大きいので、半量を冷凍しておく価値はあります。ポイントは、袋に入れる前に一度バットで固めることです。柔らかいまま重ねると、せっかく閉じた形がつぶれます。

生のトルテリーニをバットに並べて冷凍保存する準備
生のトルテリーニは一層に並べて凍らせてから保存袋へ移す

包んだトルテリーニを当日中に使う場合は、薄く粉をふったバットに並べ、濡れ布巾をかけて冷蔵庫で2時間まで置けます。長く置くと生地が湿って底に張りつくため、半日以上先なら冷凍します。

冷凍する場合は、バットに一層で並べ、1時間から2時間凍らせます。固まったら保存袋へ移し、空気を抜いて2週間を目安に使い切ります。茹でる時は凍ったままブロードへ入れ、通常より1分から2分長く加熱します。解凍してから茹でると、生地が水分を吸って破れやすくなります。

茹でた後の保存はおすすめしません。どうしても残った場合は、ブロードと分けて冷蔵し、翌日に弱火で温めます。沸騰させると生地が開くので、ふつふつする前に止めます。食感は落ちるため、来客用には作り置きではなく、包んだ状態で待機させるほうが向いています。

よくある質問

パスタマシンがなくても作れますか?

作れます。めん棒だけなら、公式レシピのような0.6mmまでは狙わず、1.5mm前後を目標にしてください。少し厚くても、詰め物を3gから4gに抑え、ブロードで4分から5分茹でれば家庭版として十分まとまります。

モルタデッラがありません。

ボローニャソーセージ、脂の少ないハム、または薄切りの加熱済みソーセージで代用できます。香りは変わりますが、豚肉、生ハム、熟成チーズ、ナツメグを合わせれば方向は保てます。全部を普通のハムにすると味が単調になるので、豚ロースと生ハムは残すほうがよいです。

生ハムなしでもできますか?

できますが、塩味と熟成香が弱くなります。生ハム60gの代わりに、ベーコン30gを弱火で脂を出してから刻み、ロースハム30gと合わせる方法があります。この場合、詰め物の塩は入れず、焼いたベーコンの脂も小さじ1だけにしてください。

ブロードではなくお湯で茹でてもいいですか?

破れにくさだけならお湯でも茹でられますが、味は弱くなります。トルテリーニは茹でる間に詰め物の香りがスープへ移る料理なので、薄くてもブロードで茹でるほうが向いています。市販ブイヨンを薄めに作るだけでも、お湯よりずっとまとまります。

クリームソースで食べてもいいですか?

食べられます。ただし、この記事の主軸はボローニャ周辺でよく語られる in brodo です。クリームソースにするなら、茹で上げたトルテリーニを別鍋で温めた生クリーム少量とチーズに絡め、煮込まないようにします。最初の一回はブロードで作ると、詰め物の味がわかりやすいです。

子ども向けにはどう調整しますか?

ナツメグを半量にし、黒こしょうを抜きます。生ハムの塩気が強い場合は50gに減らし、ブロードも薄めにしてください。小さな子どもには、熱いブロードでやけどしないよう、器で少し冷ましてから出します。

ラビオリやトルテローニとの違いは何ですか?

ラビオリは平たい詰め物パスタの総称として使われることが多く、形も大きさも幅があります。トルテローニはトルテリーニに似た形で、より大きく、リコッタや青菜など肉なしの詰め物が多いです。トルテリーニは小さく、肉の詰め物を持ち、ブロードで出す印象が強い料理です。

主な参考リンク

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