米とじゃがいもに薄い牛カツ、目玉焼き、トマトと玉ねぎのサルサを重ねたボリビアのシルパンチョ
🔪下準備35分
🔥調理40分
🍽️分量4
🌍料理ボリビア料理

シルパンチョの作り方|ボリビアの薄焼き牛カツごはん

約27分で読めます世界ごはん紀行編集部
Cooking flow

作り方を先に見る

STEP 11 / 7

牛肉を薄くのばす

所要時間8分

手順1: 牛肉を薄くのばす

牛肉を4枚に分け、1枚ずつラップで挟み、肉たたきか麺棒で中心から外へ叩きます。厚さ5mm、直径18〜20cmが目安です。端だけ薄くすると後の火入れで縮むので、全体が同じ厚みになるまで向きを変えながらのばし、塩、黒こしょう、クミンを両面にふります。

STEP 22 / 7

衣を薄くつける

所要時間10分

手順2: 衣を薄くつける

薄力粉、溶き卵、細目パン粉の順に衣をつけます。粉は白く残らない程度まで軽く払い、卵は余分を落としてからパン粉へ移します。パン粉は手のひらで押さえて密着させ、表面が乾いた砂のように薄く覆われた状態にします。衣をつけたら5分置き、揚げ焼き中にはがれにくくします。

STEP 33 / 7

じゃがいもを焼き揚げる

所要時間12分

手順3: じゃがいもを焼き揚げる

じゃがいもは皮をむき、厚さ7mmの輪切りにして水気を拭きます。フライパンに油を1cmほど入れ、中火で170度前後まで温め、じゃがいもを重ならないように並べます。片面3〜4分ずつ、表面が薄いきつね色で縁がカリッとし、竹串がすっと通るまで焼き揚げます。

STEP 44 / 7

牛カツを一枚ずつ揚げ焼きする

所要時間12分

手順4: 牛カツを一枚ずつ揚げ焼きする

じゃがいもを取り出した油を中火のまま170〜180度に保ち、牛肉を一枚ずつ入れます。片面2分半、返して2分を目安に、衣が香ばしいきつね色になり、肉の端から透明な肉汁ではなく薄く澄んだ肉汁が出るまで火を通します。油が跳ねる場合は火を弱めの中火に落とし、焼き色が薄い場合は最後の30秒だけ中火に戻します。

STEP 55 / 7

米と卵を仕上げる

所要時間8分

手順5: 米と卵を仕上げる

温かいご飯にバターと塩少々を混ぜ、4皿に薄く広げます。別のフライパンを弱めの中火で温め、卵を割り入れて3〜4分焼きます。白身が完全に固まり、黄身の表面がつやつや残る半熟が目安です。黄身まで火を通す場合はふたをして弱火でさらに2分焼きます。

STEP 66 / 7

リャフア風サルサを混ぜる

所要時間6分

手順6: リャフア風サルサを混ぜる

トマトは7mm角、赤玉ねぎは5mm角、青唐辛子は細かいみじん切りにします。パクチーまたはイタリアンパセリを刻み、レモン汁、サラダ油、アヒ・アマリージョペーストと合わせます。塩は食べる直前に混ぜ、トマトから水が出すぎないよう、全体がつやっとまとまる程度で止めます。

STEP 77 / 7

皿に重ねて仕上げる

所要時間5分

手順7: 皿に重ねて仕上げる

ご飯の上に仕上げたじゃがいもを3〜4枚置き、その上に牛カツを広げます。さらに卵をのせ、リャフア風サルサを大さじ2〜3ずつ中央にかけます。皿の縁に余ったじゃがいもを添え、牛カツの衣がまだ軽く音を立てるうちに食卓へ出します。

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Ingredients

材料を分けて見る

準備

買い出しの前に

牛肉は焼肉用の薄切りより、牛ももブロックやランプを厚さ1cmに切って叩く方が、広くのばしても破れにくいです。スーパーで選ぶなら「牛ももステーキ用」「牛ランプステーキ用」が扱いやすく、脂の多いサーロインは衣が重くなります。

牛もも肉、じゃがいも、卵、トマト、赤玉ねぎ、青唐辛子、パン粉、米を木の台に並べた材料写真
牛もも肉、じゃがいも、卵、トマト、赤玉ねぎを揃えると、シルパンチョの皿の構成が見えやすい
12品目

牛カツと土台

材料 分量 代替・補足
牛もも肉または牛ランプ肉 500g 4枚に分け、厚さ5mmまで叩く
塩 小さじ1 牛肉用小さじ3/4、仕上げ用小さじ1/4
黒こしょう 小さじ1/3 白こしょうでも可
クミンパウダー 小さじ1/2 ボリビア料理らしい土っぽい香りを足す
薄力粉 50g 余分な粉は必ず払う
卵 2個 衣用。Mサイズで十分
細目パン粉 90g 粗いパン粉は手で軽く砕く
サラダ油 大さじ6 揚げ焼き用。足りなければ大さじ2ずつ追加
じゃがいも 3個(約450g) 男爵、キタアカリ、メークインのどれでも可
温かいご飯 茶碗4杯(約650g) 硬めに炊くと重ねても崩れにくい
目玉焼き用卵 4個 半熟が不安な場合は黄身まで火を通す
バター 10g ご飯に香りを足す。なしなら油小さじ2
8品目

リャフア風サルサ

材料 分量 代替・補足
トマト 2個(約300g) 種が多い場合は軽く取り除く
赤玉ねぎ 1/2個(約90g) 普通の玉ねぎなら水に5分さらす
青唐辛子 1本 辛さを抑えるなら種を半分取る
パクチーまたはイタリアンパセリ 15g キルキーニャの代わりに香りを補う
レモン汁 大さじ1 ライム果汁ならより現地寄り
塩 小さじ1/3 食べる直前に混ぜる
サラダ油 小さじ2 サルサの角を丸める
アヒ・アマリージョペースト 小さじ1/2 ロコトの代わりに黄色い唐辛子の香りを少量足す

小麦、卵、牛肉を使います。卵を半熟で仕上げる場合は、子ども、高齢者、妊娠中の方、体調が不安な方には黄身まで火を通した目玉焼きにしてください。

買い出しで迷うのは、唐辛子の香りと大きな肉を焼けるフライパンです。アヒ・アマリージョはサルサに少量入れるだけでも南米らしい香りが出ます。クミンは牛肉に薄く効かせると、ただの洋食カツから一歩離れます。

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材料表の分量4人分

表内の数値を目安として再計算します。塩、辛味、油は味を見ながら調整してください。

栄養情報 1人分の目安
210kcal
エネルギー
9.5g
タンパク質
9.5g
脂質
21.0g
炭水化物
1.8g
食物繊維
245mg
ナトリウム
※ 目安値です。材料や調理法により変動します。
Shop the pantry

材料からそろえる、味の決め手

買い出しガイド

卵黄が牛カツに流れる、コチャバンバの皿ごはん

フライパンの中でパン粉が細かく泡立ち、牛肉の端がきつね色に変わる。その横でじゃがいもを焼き、別の器でトマトと玉ねぎを混ぜていると、台所が少し食堂めいてきます。シルパンチョは、そんな「一皿に全部のせたい」気分を正面から受け止めるボリビア料理です。

黄身が流れた目玉焼きと薄い牛カツ、トマトと玉ねぎのサルサを重ねたシルパンチョの近景
揚げたての牛カツに卵黄とサルサがからむ。食べ始める直前がいちばん香り高い

シルパンチョ(silpancho / sillp'anchu)は、ボリビア中部コチャバンバを代表する皿ごはんです。薄く叩いた牛肉に衣をつけて揚げ焼きし、白いご飯、じゃがいも、目玉焼き、刻んだトマトと玉ねぎの辛いサルサを重ねます。名前はケチュア語系の「薄く平たいもの」に由来すると紹介されることが多く、料理の主役もまさに皿いっぱいに広がる薄い牛カツです。

同じボリビアでも、朝の軽食に向くサルテーニャとは性格が違います。シルパンチョは昼か夜に腹を満たす一皿。米とじゃがいもを同じ皿にのせるところは、肉と炭水化物を堂々と組み合わせる南米料理らしさがあります。ペルーのロモサルタードが炒めた肉とポテトを合わせる料理なら、シルパンチョは揚げ焼きの香ばしさと卵黄でまとめる料理です。

シルパンチョの物語と皿の構造

コチャバンバは、ボリビアで「食べる街」として語られることが多い地域です。シルパンチョも家庭料理であり、食堂料理でもあります。皿からはみ出すほど薄くのばした肉、下に敷いた米、周囲に置いたじゃがいも、上にのる目玉焼き。見た目は豪快ですが、うまく作るには順番があります。

米、じゃがいも、牛カツ、目玉焼き、サルサを広い皿に並べたボリビア風の食卓
シルパンチョは肉だけでなく、米、じゃがいも、卵、サルサが同じ強さで皿を作る
部品 現地での役割 日本の台所で守ること
米 肉汁と卵黄を受ける土台 炊きたてを薄く広げ、べたつかせない
じゃがいも 油の香りと満腹感 厚すぎず7mm前後にし、表面を先に乾かす
薄い牛カツ 皿の幅を作る主役 肉を薄く均一にのばし、衣を厚くしない
目玉焼き 黄身で全体をつなぐ 白身は固め、黄身は半熟から固めで選ぶ
リャフア風サルサ 油を切る辛味と酸味 トマトと玉ねぎを小さく刻み、塩は最後に合わせる

現地のリャフア(llajwa / llajua)は、ロコトやキルキーニャと呼ばれる香草を使うことがあります。ただ、日本ではどちらも手に入りにくい。この記事では、青唐辛子、トマト、赤玉ねぎ、パクチーまたはイタリアンパセリで「油を切る辛い生野菜ソース」に寄せます。完全再現ではなく、シルパンチョの皿の中で働く役割を守る考え方です。

失敗しやすいポイント

シルパンチョは見た目が豪快な分、失敗も皿の上で目立ちます。特に衣のはがれ、油っぽいじゃがいも、水っぽいサルサは、食べ始めた瞬間に全体の印象を重くします。

揚げ焼きした牛カツ、じゃがいも、サルサを別々に置き、衣の厚さと水分を確認している台所の様子
衣、油、サルサの水分を分けて考えると、シルパンチョは失敗しにくい
失敗 主な原因 直し方
牛肉が縮んで小さくなる 厚みが不均一、冷蔵庫から出してすぐ揚げた 叩いて厚さ5mmに揃え、衣をつける前に室温で10分置く
衣がはがれる 粉が多い、卵が厚い、油温が低い 粉を払う、卵を切る、170度前後まで温めてから入れる
じゃがいもが油っぽい 水気が残る、重ねて揚げる、火が弱い 表面を拭き、一層に並べ、中火できつね色まで焼く
サルサが水っぽい 早く塩を混ぜた、トマトの種が多い 食べる直前に塩を入れ、種の多い部分は少し外す
盛り付け後に衣が湿る 熱いご飯とサルサで蒸れる 食べる直前に重ね、サルサは中央に少量ずつかける

この料理で一番守りたいのは、牛カツを大きく見せることではなく、薄い衣の軽さです。厚い衣でカツ丼のようにすると、米、じゃがいも、卵まで全部が重くなります。パン粉は細かく、油は浅く、盛り付けは最後。ここを守るだけで、同じ材料でも皿がかなり軽くなります。

保存と温め直し

作り置きするなら、牛カツ、じゃがいも、ご飯、サルサを別々に保存します。牛カツとじゃがいもは冷蔵で2日まで、サルサと目玉焼きは当日中が目安です。温め直しは牛カツとじゃがいもをトースターまたは180度のオーブンで6〜8分。電子レンジだけだと衣が湿るので、どうしても使う場合は30秒温めてからトースターに移します。

献立へのつなげ方

シルパンチョは一皿で主食、主菜、野菜の辛味が入ります。副菜を足すなら、酸味のあるキャベツのサラダ、軽い豆スープ、ライムをしぼったアボカドが合います。南米の肉料理として並べるなら、しょうゆの香りがあるロモサルタードより、サルテーニャやとうもろこし系の料理と組ませると、ボリビアらしい食卓が作りやすいです。

あわせて作りたい料理

よくある質問

牛肉以外でも作れますか?

鶏むね肉でも作れますが、シルパンチョらしい薄さと肉の香りは牛肉の方が出ます。鶏むね肉を使う場合は厚さ5mmに叩き、弱めの中火で中心まで白くなるまで火を通してください。豚ロースは合いますが、脂が多い部位は衣が重くなります。

ロコトやキルキーニャがないと本場風になりませんか?

完全に同じ香りにはなりません。ただ、シルパンチョの皿で大事なのは、油を切る辛味、トマトの酸味、玉ねぎの歯ざわりです。日本では青唐辛子、レモン、パクチーまたはイタリアンパセリで役割を近づけ、アヒ・アマリージョを少量足すと南米の香りに寄せやすくなります。

牛カツは揚げずに焼けますか?

焼けます。油を大さじ2に減らし、厚手フライパンを中火でよく温め、片面3分ずつ焼きます。ただし衣の香ばしさと広い面の均一な焼き色は揚げ焼きの方が出ます。初回は浅い油で揚げ焼きし、2回目以降に油を減らす方が失敗しにくいです。

半熟卵が苦手な場合は?

黄身まで火を通しても問題ありません。白身が固まった後にふたをし、弱火で2分追加すると、黄身がやわらかい固ゆで寄りになります。卵黄のとろみが減る分、サルサを少し多めにして皿をつなげます。

主な参考リンク

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