パラグアイのボリボリ。黄金色の鶏だしにとうもろこしとチーズの団子を浮かべたスープ
🔪下準備25分
🔥調理50分
🍽️分量4
🌍料理パラグアイ料理

ボリボリの作り方|パラグアイの団子スープ

約26分で読めます世界ごはん紀行編集部
Cooking flow

作り方を先に見る

STEP 11 / 6

鶏だしを作る

所要時間25分

手順1: 鶏だしを作る

玉ねぎを1cm角、トマトを1cm角、ピーマンを1cm角、かぼちゃを2cm角に切ります。厚手鍋にサラダ油大さじ1を入れて中火で1分温め、玉ねぎとにんにくを3分炒めます。透き通って甘い香りが出たら、鶏肉650g、トマト、ピーマン、かぼちゃ、水1.4L、オレガノ小さじ1、塩小さじ1を加えます。強火で沸かし、アクをすくったら弱火に落として18分煮ます。骨の近くの肉が白くなり、中心温度74度C以上になれば次へ進みます。

STEP 22 / 6

団子生地を練る

所要時間8分

手順2: 団子生地を練る

ボウルに細挽きコーンミール180g、白いチーズ120g、塩小さじ1/4、オレガノ小さじ1/2、サラダ油小さじ2を入れます。熱い鶏だしをまず80ml加え、指先または木べらで2分混ぜます。粉っぽさが残る場合は、だしを大さじ1ずつ足してください。握ると割れず、指で押すと表面に細かいひびが入るくらいが目安です。耳たぶより少し固く、べたついて手に残る状態なら水分が多すぎます。

STEP 33 / 6

小さな団子に丸める

所要時間10分

手順3: 小さな団子に丸める

生地を24等分し、直径2.5cm前後の丸い団子にします。手のひらで強く押し固めず、表面だけなめらかに整えます。大きすぎると中心が粉っぽく、小さすぎると鍋の中で崩れやすくなります。乾きそうなときは濡らして固く絞った布巾をかけ、鍋に入れるまで室温に置きます。

STEP 44 / 6

鶏肉をほぐし、団子を煮る

所要時間12分

手順4: 鶏肉をほぐし、団子を煮る

鶏肉を鍋から取り出し、骨を外して食べやすい大きさにほぐします。鍋の火を中弱火にし、だしが静かにふつふつする状態へ戻します。団子を1個ずつ入れ、木べらで鍋底を軽くなでます。強く混ぜず、最初の3分は触りすぎないでください。団子が少しふくらみ、表面がつるっとして浮いてきたら、ほぐした鶏肉を戻します。

STEP 55 / 6

とろみを整える

所要時間8分

手順5: とろみを整える

中弱火のままさらに8分煮ます。鍋底から小さな泡が続き、団子がひと回り大きくなったら、だしを味見します。濃すぎる場合は水を50mlずつ足し、薄い場合はふたを外して2分煮ます。スープはさらさらではなく、木べらに薄くまとわる程度のとろみが目安です。団子を割ると中心まで黄色く湿り、白い粉の芯が残らなければ火が通っています。

STEP 66 / 6

香草を加えて休ませる

所要時間5分

手順6: 香草を加えて休ませる

火を止め、5mm幅に粗く刻んだパクチーまたは三つ葉15g、黒こしょう小さじ1/3、残りの塩小さじ1/2を加えて味を整えます。ふたをして5分休ませると、団子がだしを吸って落ち着きます。盛り付けは深い皿の中央に団子5から6個を置き、周囲に鶏肉とかぼちゃ、上からだしを均等に入れます。食べる直前に黒こしょうを少し挽くと、とうもろこしとチーズの甘さが締まります。

---

0 / 0
Ingredients

材料を分けて見る

準備

買い出しの前に

ボリボリに使う鶏肉、とうもろこし粉、白いチーズ、野菜、香草
コーンミール、白いチーズ、鶏肉、野菜を分けて用意すると、団子とだしの固さを調整しやすい

この分量で、主菜になる深皿4杯分です。団子は約24個できます。スープを軽くしたい場合は団子を20個ほどに減らし、残った生地は平たくしてフライパンで焼くと、簡単なとうもろこしチーズ焼きになります。

12品目

鶏だしと具

材料 分量 代替・備考
骨付き鶏もも肉または手羽元 650g 鶏むね肉なら550g。骨付きの方がだしが濃い
水 1.4L 煮詰まったら仕上げで100mlまで足す
玉ねぎ 1個(約200g) 1cm角
にんにく 2片 つぶす
トマト 1個(約150g) 1cm角。トマトピューレ大さじ2でも可
ピーマン 1個(約40g) locoteの代用。1cm角
かぼちゃ 180g 2cm角。省略可だが甘みが出る
サラダ油 大さじ1 香味野菜を炒める
乾燥オレガノ 小さじ1 パラグアイの家庭味に寄せる香り
塩 小さじ1と1/2 だし用小さじ1、仕上げ調整小さじ1/2
黒こしょう 小さじ1/3 粗びき
パクチーまたは三つ葉 15g kuratuの代用。苦手なら小ねぎ
6品目

とうもろこし団子

材料 分量 代替・備考
細挽きコーンミール 180g コーンフラワー可。コーンスターチは不可
ケソ・フレスコ系の白いチーズ 120g フェタ40g + モッツァレラ80gでも可
鶏だし 100ml前後 熱いだしを少しずつ。粉の吸水で調整
サラダ油 小さじ2 生地の割れ防止。現地風なら鶏脂
塩 小さじ1/4 チーズが塩辛ければ省く
乾燥オレガノ 小さじ1/2 団子にも香りを入れる
アレルギーと食品安全

この料理には鶏肉と乳製品を使います。市販のコーンミールやチーズは製造ラインで小麦、卵、大豆を扱う場合があるため、アレルギーがある方は表示を確認してください。鶏肉は中心温度74度C以上、または骨の近くの肉汁が透明になるまで火を通します。

準備

日本での材料選び

コーンミールは細挽きが扱いやすいです。粗挽きポレンタ粉だけで作ると、団子の表面は煮えても中心に硬い粒が残ることがあります。Harina P.A.N. のような加熱済みとうもろこし粉でも作れますが、吸水が早いので、だしを一気に入れず、大さじ2ずつ加えてください。

チーズは、普通のピザ用チーズだけだと溶けて団子の中に消え、塩気の山が出ません。ケソ・フレスコ、フェタ少量、カッテージチーズに粉チーズを足す組み合わせが現実的です。白い塊が少し残ると、食べたときに「とうもろこしと乳」の輪郭が出ます。

買い足す価値があるのは、細挽きコーンミール、白いフレッシュチーズ、鶏肉の火通りを確認する温度計です。鶏肉、玉ねぎ、トマト、かぼちゃは近所で買えるので、商品カードにはしません。


0 / 0
材料表の分量4人分

表内の数値を目安として再計算します。塩、辛味、油は味を見ながら調整してください。

栄養情報 1人分の目安
105kcal
エネルギー
7.3g
タンパク質
4.3g
脂質
9.5g
炭水化物
1.0g
食物繊維
245mg
ナトリウム
※ 目安値です。材料や調理法により変動します。
Shop the pantry

材料からそろえる、味の決め手

買い出しガイド

とうもろこしの団子が、湯気の中でふくらむ

鶏のだしがふつふつしている鍋に、黄色い小さな団子を落とす。最初は沈み、少し待つと鍋底から離れて、表面にぽこぽこと顔を出します。ボリボリは、この瞬間が楽しい料理です。小麦のすいとんとも、ニョッキとも違います。とうもろこし粉と白いチーズを練った団子が、鶏だしを吸いながらふくらみ、ひと口ごとにほろっと崩れます。

スプーンですくったボリボリの団子と黄金色の鶏だし
ボリボリの団子は、固く丸めるより、だしを吸ってほろっと崩れる余地を残す

ボリボリ(vorí vorí / vori vori)は、パラグアイで親しまれるとうもろこし団子入りのスープです。現地では鶏肉のだしで作る vori vori de gallina が定番で、寒い日、家族が集まる日、肉料理だけでは食卓が重い日に、深い皿で出されます。グアラニー語系の名前で、丸い小さなものを重ねて呼ぶ響きがあり、日本語にすると「ころころ団子スープ」と言いたくなる料理です。

日本で作るときの山場は、材料そのものより団子の固さです。粉が乾きすぎると芯が残り、やわらかすぎると鍋の中でほどけます。この記事では、細挽きコーンミール、ケソ・フレスコ系の白いチーズ、鶏だしを使い、日本の台所で崩れにくく、でも重すぎない家庭版に寄せます。

ソパ・パラグアージャやチパグアスと同じく、ボリボリもパラグアイのとうもろこし文化をよく表す料理です。焼く粉ものではなく、だしの中で団子を育てる料理として覚えると、買い出しも調理も迷いにくくなります。


ボリボリとは何か

ボリボリを大皿の食卓に出したところ
ボリボリは主菜スープとしても、肉料理の横の温かい一皿としても食卓に置ける

ボリボリの芯にあるのは、harina de maiz、つまりとうもろこし粉です。そこへ queso Paraguay や queso fresco に近い白いチーズを混ぜ、鶏だしで湿らせて小さな団子にします。団子は煮ると少しふくらみ、表面がなめらかになり、内側は粒感を残したままほろっとします。

現地レシピでは、鶏肉、玉ねぎ、トマト、locote と呼ばれるピーマン系の野菜、オレガノ、kuratu と呼ばれる香草を合わせることがあります。日本では、locote はピーマン、kuratu はパクチーまたは三つ葉少量で代替できます。かぼちゃを入れる家庭版もあり、スープに甘みと色を足せるので、日本の家庭では扱いやすいです。

現地の家庭版で守りたいところ

Agencia IP Paraguay が2026年4月14日に紹介した家庭向けの手順でも、鶏肉、とうもろこし粉、queso Paraguay、玉ねぎ、トマト、locote、zapallo、kuratu またはオレガノが基本に置かれています。日本の台所で全部を同じ銘柄にそろえる必要はありませんが、鶏だしを先に作り、その熱いだしでとうもろこし粉とチーズを湿らせ、最後に小さな団子を弱火で煮る順番は守った方が、ボリボリらしい輪郭が出ます。

逆に、守りすぎなくてよいのはチーズの銘柄と香草です。queso Paraguay が手に入らなければ、白くて水分のあるチーズに少量の塩気を足せば近づきます。kuratu の青い香りはパクチーが近いですが、食卓で浮くなら三つ葉や小ねぎに寄せても、温かい鶏だしととうもろこし団子の関係は崩れません。

粉もの三兄弟で見る違い

料理 主な材料 調理法 日本での注意点
ボリボリ とうもろこし粉、白いチーズ、鶏だし 団子をスープで煮る 粉の吸水と煮崩れを管理する
ソパ・パラグアージャ とうもろこし粉、卵、牛乳、チーズ 耐熱皿で焼く コーンスターチでは代用しない
チパグアス 粒とうもろこし、卵、牛乳、チーズ つぶして焼く 冷凍コーンの水分を切る
ムベジュ キャッサバでんぷん、チーズ フライパンで焼く 生地を練りすぎず、ほろっと焼く

同じパラグアイ料理でも、粉を焼くか、粒を焼くか、だしで煮るかで、食感は大きく変わります。ボリボリは、スープとして食べるので、他の粉ものより水分を受け止める余白が必要です。団子をぎゅっと硬く丸めすぎると、だしが入らず、中心が粉っぽく残ります。


崩れない、粉っぽくならないためのコツ

形よく煮えた団子と崩れた団子を並べたボリボリの失敗比較
左は表面がなめらかに煮えた団子、右は水分が多く崩れた団子。手触りと火加減で差が出る

ボリボリの失敗は、味付けよりも水分管理で起こります。とうもろこし粉は商品によって吸水が違い、チーズの塩分と水分も一定ではありません。最初の一回は、分量を守りつつ、団子の手触りで微調整してください。

失敗 主な原因 直し方
団子が鍋で崩れる 生地がやわらかい、入れた直後に混ぜすぎる コーンミール大さじ1を足し、入れて3分は触りすぎない
中心が粉っぽい 団子が大きい、だしが弱すぎる 直径2.5cm前後にし、中弱火で8分以上煮る
スープが重い 団子が多すぎる、煮詰めすぎ 水または鶏だしを50mlずつ足す
チーズの味が消える ピザ用チーズだけを使った ケソ・フレスコ、フェタ少量、粉チーズを組み合わせる
香りが平ら 香草を煮込みすぎた 火を止めてからパクチーや三つ葉を加える

細挽きコーンミールがない場合、Harina P.A.N. でも作れます。ただし、加熱済み粉は水分を一気に吸います。だしは80mlから始め、30秒待ってから追加してください。逆に粗挽きポレンタ粉しかない場合は、フードプロセッサーで軽く細かくするか、半量だけ使い、残りは細挽き粉にします。


食べ方、保存、温め直し

ボリボリを保存容器と鍋に分け、翌日に温め直している様子
翌日は弱火で温め、団子を崩さないように鍋をゆする程度にする

ボリボリは、主菜スープとして一皿で食べても満足感があります。パラグアイ料理の食卓に寄せるなら、横にソパ・パラグアージャを小さく切って置くと、とうもろこし粉を「煮る」と「焼く」で比べられます。チパグアスを合わせると、粒とうもろこしの甘さが加わり、冬の食卓でもかなり明るくなります。

肉料理の横に出すなら、ボリボリは小さめの碗にします。ムベジュやチパ・アルミドンのようなキャッサバ粉ものと並べると、パラグアイの主食文化が見えやすくなります。南米全体で広げるなら、南米料理のまとめから肉料理や豆料理を足すと、週末の大皿ごはんにできます。

保存は、粗熱を取ってから密閉容器に入れ、冷蔵で2日を目安に食べ切ります。団子は時間がたつとだしを吸って大きくなるため、翌日は水または鶏だしを100mlほど足し、弱火で6から8分温めます。電子レンジだけでも温まりますが、団子の表面が割れやすいので、鍋でゆっくり戻す方が食感が保てます。

冷凍はできますが、団子の食感は少しもろくなります。冷凍する場合は1食分ずつ分け、2週間を目安にしてください。解凍後は弱火で温め、木べらでかき混ぜず、鍋をゆするようにして団子を動かします。


よくある質問

コーンミールではなくコーンスターチで作れますか?

作れません。コーンスターチはとうもろこしのでんぷんだけなので、団子にしたときの穀物感が出ず、煮ると別のとろみになりやすいです。ボリボリには、細挽きコーンミール、コーンフラワー、または加熱済みとうもろこし粉を使ってください。

チーズなしでも作れますか?

形にはできますが、ボリボリらしさは弱くなります。チーズは味だけでなく、生地のまとまりと塩気の層を作ります。乳製品を避ける必要がある場合は、無理に代替チーズを入れず、とうもろこし団子入りの鶏スープとして別料理に寄せる方が自然です。

鶏肉以外でも作れますか?

牛肉のだしでも作れます。脂の多い牛すねや骨付き肉を使う場合は、先に1時間ほど弱火で煮て、肉が柔らかくなってから団子を入れます。短時間で作りたい日は鶏肉の方が失敗しにくく、団子のとうもろこし香も見えやすいです。

団子を前日に作れますか?

前日に丸めて冷蔵すると、表面が乾いて割れやすくなります。生地だけを作って密着ラップをし、翌日に丸める方が安全です。ただしコーンミールは時間とともに水分を吸うため、翌日は鶏だしを大さじ1から2足して練り直してください。

パクチーが苦手です。

三つ葉、小ねぎ、イタリアンパセリで代替できます。香草を完全に省くと、鶏だしとチーズの重さが残りやすいので、何かしら青い香りを少量入れるのがおすすめです。


主な参考リンク

レシピ一覧に戻る