粗くつぶした唐辛子とにんにくのナムプリック・カピを、野菜とジャスミンライスに添えたタイの食卓
🔪下準備25分
🔥調理10分
🍽️分量4
🌍料理タイ料理

ナムプリック・カピの作り方|タイのえびペーストを野菜とご飯で食べる

27分で読めます世界ごはん紀行編集部
Cooking flow

作り方を先に見る

調理工程スライド
STEP 11 / 5

カピを包んで温める

所要時間5分

手順1: カピを包んで温める

火加減は弱火です。カピ30gをアルミホイルで薄く包み、油をひかないフライパンへ置きます。片面1分ずつ、合計2分だけ温め、ホイルを開けた時に表面が乾き、生の刺激が丸い発酵香へ変われば成功です。黒く焦げた部分や煙が出たら火を止め、粗熱を取ってください。直火へ置くと焦げやすく、香りも戻せません。

STEP 22 / 5

野菜を切り、火を通す

所要時間10分

手順2: 野菜を切り、火を通す

きゅうりは厚さ5mmの斜め切り、キャベツは一口大、いんげんは4cm、なすは厚さ5mmに切ります。鍋に水1Lを沸かし、いんげんとなすを中火で1〜2分ゆで、いんげんは噛んだ時に中心が少し残り、なすは箸が軽く入るが崩れない状態で引き上げます。水気をふき、きゅうりとキャベツと一緒に盛り分けます。水が残るとディップが薄まるため、ここでしっかり拭きます。

STEP 33 / 5

香味野菜を粗くつぶす

所要時間6分

手順3: 香味野菜を粗くつぶす

石臼または厚手のすり鉢へ、赤唐辛子6〜8本、にんにく15g、赤玉ねぎ60gを入れます。最初の2分は唐辛子とにんにくを押しつぶし、次の4分は赤玉ねぎを加えて、赤い汁と粒が残る粗い状態にします。水を先に入れると滑ってつぶれにくくなるため、液体はまだ加えません。

STEP 44 / 5

カピ、ライム、砂糖、魚醤を合わせる

所要時間6分

手順4: カピ、ライム、砂糖、魚醤を合わせる

粗熱を取ったカピとパームシュガー8gを加え、1分つぶして香味野菜と合わせます。次にライム果汁45mlを入れて30秒混ぜ、最後にナンプラー2.5mlまでを少量ずつ加えます。ライムを先に入れると味の輪郭が見えやすくなります。ジャムよりゆるい粘度で、スプーンを傾けると3秒以内に落ち、赤唐辛子と玉ねぎの粒が見えれば成功です。硬ければ水5mlずつ、薄ければ水分を足さずに混ぜます。

STEP 55 / 5

ご飯と野菜へ少しずつ添える

所要時間3分

手順5: ご飯と野菜へ少しずつ添える

火加減はありません。炊いたジャスミンライスは湯気が強ければ3分置き、野菜は表面に水滴が残らない状態にします。1人150gずつご飯を盛り、野菜を左右に置き、ディップを1人分大さじ1から添えます。焼き魚を添える場合は、骨を外して別皿にします。最初の一口は野菜だけ、次にご飯へ少量を混ぜて濃さを見ます。皿の中でディップが流れず、野菜の表面にも水が出なければ盛り付けは完了です。塩気が強ければご飯ときゅうりを足し、酸味が強ければ砂糖1gを混ぜます。

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Ingredients

材料を分けて見る

材料スライド
11品目

材料

4人分のディップと、野菜・ご飯の組み合わせを作る。

カピは商品によって塩気と発酵香が大きく違うため、最初から追加の塩を入れない。

材料 分量 代替・備考
カピ(発酵えびペースト) 30g(大さじ2) 塩気が強い商品は25gから始める
小さな赤唐辛子 6〜8本 辛さを抑える時は2〜3本。日本の赤唐辛子なら輪切りで計3〜4g
にんにく 15g(3〜4片) 芯が緑色なら取り除く
赤玉ねぎまたはエシャロット 60g(2個) 玉ねぎなら50g。水分が多い時は切って5分置く
マクアプアン(タイの小さな丸なす) 40g なす1/2本、または省略可
ライム果汁 45ml(大さじ3) 生ライムがなければレモン果汁40ml
パームシュガー 8g(小さじ2) 黒砂糖6gで代用可
ナンプラー 2.5ml(小さじ1/2)まで カピの塩気が足りない時だけ使う。塩0.5gでも調整できる
炊いたジャスミンライス 600g 白米600gで代用可
きゅうり、キャベツ、いんげん、なす 合計700g 生食できる野菜と、1〜2分ゆでる野菜を混ぜる
小さな焼き魚 2尾 現地の食卓に寄せたい時の添え物。なくても成立する
カピ、赤唐辛子、にんにく、赤玉ねぎ、ライム、野菜を並べた材料
発酵えびペーストの香りを、酸味と野菜で受け止める材料

カピは「shrimp paste」「kapi」「กะปิ」などの表記で探すと見つけやすい。

容量より先に、原材料にえびが含まれること、常温品か冷蔵品か、容器を開けた後の保存表示を確認する。

500gの大容量は、カオ・クルック・カピや炒め物にも使う人向けだ。

この料理だけを試すなら、少量容器を探すほうが冷蔵庫で持て余しにくい。

タイの小さななすがない時

マクアプアンは、つぶした時に小さな青い粒と軽い苦みを加える。日本のなすなら5mm角に切って生のまま混ぜず、薄切りを1分ゆでて冷ます。きゅうりだけに替える場合は、食感が軽くなり、ディップの塩気を受ける役割は保てる。

アレルギーのある方へ

カピはえびを含む。日本の食品表示でえびは特定原材料に含まれるため、えびアレルギーがある人は使わない。ナンプラーや加工調味料も原材料表示を確認し、取り分け用のスプーンと野菜を共有しない。代替版は「アレンジ」で別のディップとして扱う。

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材料表の分量4人分

表内の数値を目安として再計算します。塩、辛味、油は味を見ながら調整してください。

📊 栄養情報(1人分)
308
kcal
6.3g
タンパク質
2.0g
脂質
65.0g
炭水化物
6.0g
食物繊維
1200mg
ナトリウム
※ 目安値です。材料や調理法により変動します。
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材料からそろえる、味の決め手

買い出しガイド
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リサーチ日時:2026-07-30

香りが先に来る、タイのナムプリック・カピ

ふたを開けたカピは、えびの発酵香が先に立つ。

そのまま口へ運ぶ調味料ではない。

にんにく、赤唐辛子、ライム、少量の砂糖を重ね、野菜やご飯を受け止める「食卓の味」に変えていく。

タイ語でナムプリックは唐辛子を使ったディップ、カピは発酵させたえびペーストを指す。

タイ政府の地域料理案内では、ナムプリック・カピは中央部の料理として紹介されている。

タイ大使館の食文化紹介が描く食卓も、ひと皿を一人で完結させる形ではない。

ご飯を個々の皿に盛り、中央のディップ、野菜、卵料理や魚を少しずつ組み合わせる。

だから、ディップだけを濃く作ると食卓で浮く。

野菜をかじった時に塩気がほどけ、ご飯を混ぜた時に香りが丸くなる濃さへ合わせるのが、日本の台所で再現する時の着地点だ。

カピは弱火で温めて香りを整え、石臼では完全なペーストにしない。

赤唐辛子の粒、にんにくの繊維、ライムの酸味が残るところで止める。

同じカピを炒めご飯にするカオ・クルック・カピとは違い、こちらは野菜とご飯を交互に食べるための小さな主役だ。

ナムプリック・カピと野菜、ジャスミンライス、焼き魚を囲むタイの食卓
中央のディップを野菜とご飯に少しずつ合わせる、タイの共有の食卓
ナムプリック・カピの味の軸

主役はカピの塩気とうまみ、輪郭は唐辛子、香りの橋渡しはにんにくと赤玉ねぎ、後味を軽くするのがライムだ。カピを増やして濃さを出すのではなく、まず酸味と野菜で食べられる濃度へ整える。

調理のコツ:カピの香りを消さずに、近づきやすくする

カピは焼きすぎない

弱火で片面1分ずつ温めると、開封直後の尖った香りが少し丸くなる。煙が出るまで焼くと苦みが出て、ライムを増やしても戻しにくい。

石臼では粒を残す

ブレンダーを使うと均一なペーストになりやすく、野菜に添えた時の唐辛子と玉ねぎの差が消える。石臼がなければ厚手のすり鉢で、押す動作を中心に粗さを残す。

酸味を先に見る

ライムを入れた時点で、カピの塩気と香りの輪郭が見える。酸味が足りない時は果汁5mlずつ、酸っぱすぎる時は砂糖1gずつ足す。カピを追加するのは最後にする。

水分は少量ずつ戻す

野菜の水気やライムの量で濃度が変わる。硬い時だけ水5mlずつを加え、ゆるくなった時は水分を飛ばそうと加熱せず、無塩の野菜とご飯を増やして受け止める。

石臼は買う条件がはっきりしている。

唐辛子とにんにくを粗くつぶす料理を月に何度も作り、粒の残る食感を楽しみたい人には、重さが安定する石製が使いやすい。

一度だけ試したい人、集合住宅で打音が気になる人は、手持ちのすり鉢で始めてよい。

商品リンクを見る時は、乳鉢だけでなく、すりこぎがセットに含まれるかを確認する。

ナンプラーを買う条件は、タイ料理やベトナム料理でも使う予定があり、700mlを半年以内に使える人だ。

この料理だけで使い切る予定なら、カードを開かず、材料表の塩0.5gで代用するほうがよい。

ナンプラーを選ぶ時は、リンク先で容量、原材料、開封後の保存表示を確認する。

アレンジ:辛さと食材を変えて、食卓を自分の幅へ

辛さを控えめにする

唐辛子を2〜3本に減らし、へたと種を外してからつぶす。

辛さが下がっても、カピとライムの軸は残る。

子ども用に完全に分ける場合は、唐辛子を入れる前に香味野菜とカピを取り分け、別のすり鉢で仕上げる。

タイの小さななすを日本の野菜へ替える

マクアプアンの軽い苦みは、なすの薄切りで近づけられる。

苦みを出したくない時は、きゅうり、ゆでたブロッコリー、キャベツの順に食感を選ぶ。

水分の多いトマトはディップを薄めるため、最初の一皿では避ける。

日本の夕食へ寄せる

ジャスミンライスを白米に替え、焼き魚、だし巻き卵、ゆで野菜を並べると、ご飯を中心にした組み方になる。

これはタイのナムプリックを完全に再現するというより、中央のディップを少しずつ取り分ける食べ方を日本の献立へ移すアレンジだ。

野菜を主役にするなら、ソムタムのような食感のある副菜を添えると、酸味の方向がそろう。

えびを避ける場合

カピとナンプラーを味噌や昆布だしへ置き換えると、えびを使わない唐辛子ディップにはできる。

ただし、発酵えびの香りとうまみを持つナムプリック・カピとは別の料理だ。

ラベルを確認し、同じすり鉢や取り分けスプーンを共用しない。

この料理の背景:ディップは一皿ではなく、食卓の組み方

ナムプリック・カピを単独のソースとして見ると、香りの強さだけが目立つ。

タイの食卓へ戻すと、役割が変わる。

料理名の由来も味の組み立てを示している。ナムプリックは唐辛子を使うディップの呼び名で、カピは発酵えびペーストを指す。名前の中に、辛みの土台と香りの主役が残っている。

濃い味のディップ、淡いご飯、生の野菜、ゆでた野菜、卵料理や魚が同じテーブルに並び、一口ごとに組み合わせを変えられるからだ。

タイ大使館の食文化紹介でも、タイ料理は共有の料理を個々のご飯へ合わせ、辛い料理には穏やかな味の料理を添える組み方として説明されている。

中央部の料理は、複数の文化の影響を受けながら盛り付けや組み合わせを整えてきたと、スアンドゥシット大学のタイ料理資料は紹介する。

同資料は中央部の食卓にジャスミンライスとナムプリック・カピ、野菜を挙げ、カピにも産地による色や風味の違いがあると説明している。

地域差も小さくない。Hungry in Thailand の料理整理では、ナムプリックは家庭ごとに具材と辛さが動き、地域によって発酵食材や肉を使う型もある。このページでは、タイ政府が中央部の料理として挙げるカピの型に絞った。

海側の産地と湾側の産地でペーストの見た目が異なるという話は、同じ「カピ」でも買うたびに香りが同じとは限らないことを教えてくれる。

その差を日本の台所で無理に消す必要はない。

焼く時間をそろえ、ライムを先に合わせ、最初の一口を野菜にする。

料理を固定するのではなく、食卓で味を動かせる状態にするのが、このディップの面白さだ。

同じ「つぶす」作業でも、青パパイヤを粗く崩すソムタムとは香りの組み立てが違う。

炒めたひき肉を主菜にするガパオと並べれば、ナムプリック・カピは肉を増やす料理ではなく、野菜とご飯の食べ方を増やす料理だと分かる。

よくある質問

Q. カピの香りが強すぎる時はどうすればよいですか?

アルミホイルで包み、弱火で片面1分ずつ温める。

煙が出るまで焼かず、ライム果汁を5mlずつ加えてご飯ときゅうりで受け止める。

香りを完全に消すと料理の軸もなくなるため、無臭にする必要はない。

Q. 石臼がなくても作れますか?

厚手のすり鉢で作れる。

すりこぎを押し当てて唐辛子とにんにくを割り、赤玉ねぎを加えて粗い粒を残す。

ブレンダーを使う場合も、連続運転せず1秒ずつ数回回し、液体を入れる前に止める。

Q. 作ったナムプリック・カピは保存できますか?

清潔なふた付き容器へ移し、冷蔵で2〜3日を目安に使い切る。

野菜やご飯をつけた後の残りは容器へ戻さない。

野菜は別に保存し、食べる分だけ小皿へ出す。

Q. えびペーストを味噌で代用できますか?

味噌、ライム、唐辛子で別のディップにはできるが、カピの発酵えびの香りは再現できない。

えびを避ける必要がある場合は、料理名を同じにせず、味噌唐辛子ディップとして扱う。

Q. どのくらい辛くすればよいですか?

最初は赤唐辛子2〜3本で作り、食べる人が足せるように輪切りを別皿へ置く。

6〜8本は辛さを主役にしたい時の量だ。

カピの塩気、ライムの酸味、野菜の水分でも辛さの感じ方が変わるため、唐辛子だけで味を決めない。

主な参考リンク

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