焼いて皮をむいたピーマンとトマトを煮詰めたモロッコのタクトゥーカ。平たいパンを添えた皿
🔪下準備25分
🔥調理40分
🍽️分量4
🌍料理モロッコ料理

タクトゥーカの作り方|モロッコの焼きピーマンとトマトのサラダ

30分で読めます世界ごはん紀行編集部
Cooking flow

作り方を先に見る

調理工程スライド
STEP 11 / 6

ピーマンの表面を黒く焼く

手順1: ピーマンの表面を黒く焼く

ピーマンを洗って水気をふき、魚焼きグリルの網に並べます。強火で10〜15分、2〜3分おきに転がし、皮全体に黒い斑点と大きな膨らみが出るまで焼きます。皮が茶色いままでは香りが弱く、果肉が柔らかくなる前に取り出すと皮がむきにくくなります。直火を使う場合は、やけどに注意してトングで持ち、炎が果肉に直接当たり続けないようにします。

STEP 22 / 6

蒸らして皮と種を取り除く

手順2: 蒸らして皮と種を取り除く

焼きたてのピーマンを金属製のボウルに入れ、余熱で10分蒸らします。皿やふたをかぶせ、蒸気で皮がゆるみ、果肉が柔らかくなったら、へた、種、黒い皮を取ります。果肉は1cm幅に切ります。水で洗うと焦げの香りまで流れるので、種が少し残ったときだけ指でぬぐいます。皮が途中で切れる場合は、まだ蒸らしが足りません。

STEP 33 / 6

トマトをにんにくと煮る

手順3: トマトをにんにくと煮る

トマトはへたを取り、1cm角に切ります。フライパンにオリーブオイルとみじん切りのにんにくを入れ、中火で30秒から1分温めます。にんにくの香りが立ったらトマトを加え、ふたをせず10〜12分煮ます。水分が半分ほど減り、木べらで鍋底をなぞると線が2秒ほど見える状態が目安です。にんにくを茶色くすると苦みが出るので、色がつく前にトマトを入れます。

STEP 44 / 6

パプリカとクミンを温める

手順4: パプリカとクミンを温める

弱火にして、パプリカパウダー、クミンパウダー、塩、好みでカイエンペッパーを加えます。30秒ほど混ぜ、粉が油とトマトになじんで香りが立ったら次へ進みます。粉が鍋底に張りつくときは、水を大さじ1だけ足します。スパイスを長く空炒りすると苦くなるため、香りが出たところで止めます。

STEP 55 / 6

ピーマンを加えて水分を飛ばす

手順5: ピーマンを加えて水分を飛ばす

切ったピーマンを加え、弱火で15〜20分煮ます。木べらで押して、ピーマンの形を半分ほど残しながらトマトをつぶし、とろりとまとまるまで混ぜます。途中で混ぜたとき、鍋底に引いた線がすぐには戻らず、表面に油が薄く光れば完成に近づいています。水たまりが残るならふたをせず3〜5分延長し、焦げそうなら弱火にして大さじ1の水で戻します。

STEP 66 / 6

香菜を混ぜて休ませる

手順6: 香菜を混ぜて休ませる

火を止め、5mm幅にみじん切りしたパクチーを混ぜます。すぐに盛っても食べられますが、10分休ませると油に香りが移り、熱さも落ち着きます。具材の柔らかさが落ち着き、香りが立ったら食べ頃です。温かいままなら焼き香りが前に出て、室温まで冷ますとトマトの甘酸っぱさが分かりやすくなります。平たいパンや硬めのパンを添える場合は、食べる直前に盛り付けます。

0 / 0
Ingredients

材料を分けて見る

材料スライド
9品目

4人分の材料

タクトゥーカの材料。赤と緑のピーマン、トマト、にんにく、パプリカ、クミン、香菜を木の台に並べたもの
香りの中心になるピーマン、トマト、パプリカ、クミンを先にそろえる
材料 分量 役割
ピーマン 4個、約550g 焼いて香りを出す。緑2個と赤2個が作りやすい
トマト 4個、約600g 果肉と酸味の土台
にんにく 2片、約8g オイルに香りを移す
オリーブオイル 大さじ2、30ml 野菜をつなぎ、仕上がりをなめらかにする
パプリカパウダー 小さじ2、約4g トマトに甘い赤い香りを重ねる
クミンパウダー 小さじ1、約2g 土っぽい香りの芯。クミンシードでも可
小さじ3/4、約4.5g 野菜の甘さを引き出す
パクチー、またはコリアンダー 10g 仕上げの青い香り
カイエンペッパー ひとつまみ 辛さが欲しい場合だけ

トマトは完熟に近いものを選びます。硬いトマトを使うと水分が先に出て、酸味だけが残りやすくなります。赤ピーマンだけでも作れますが、緑ピーマンを混ぜると香りに苦みが加わり、タクトゥーカらしい輪郭を作りやすくなります。

パプリカパウダーは、赤い色を足すだけの粉ではありません。トマトが煮詰まったときに、焼きピーマンの香りを受け止める甘い香りが残ります。買い足すなら、リンク先で「80g」の内容量と、単品かセットかを確認してください。価格と在庫は変動するため、本文では固定しません。

パクチーが苦手な場合

パクチーは、仕上げに加えると青い香りが立ちます。苦手ならイタリアンパセリで置き換え、量を半分にしても構いません。乾燥パセリだけにすると香りの方向が変わるので、なくてもよい材料として扱うほうが自然です。

6品目

日本で置き換えやすい材料、置き換えにくい香り

現地の軸 日本での選択 変わるところ
緑のピーマン 緑のピーマン2個と赤パプリカ2個 赤パプリカだけだと甘くなる
完熟トマト 無塩カットトマト缶400g 缶は水分が多いので煮詰める時間を5分ほど延ばす
パプリカ 甘口パプリカパウダー スモークタイプは香りが強いので半量から試す
クミン パウダー、またはクミンシード シードを使うと香りが鋭く、軽くつぶす工程が増える
パクチー イタリアンパセリ 青い香りが穏やかになる
魚焼きグリル オーブン220℃、または強火のフライパン 皮の焦げ方と焼き時間が変わる

トマト缶を使うときは、味つきタイプやハーブ入りを避けます。タクトゥーカの香りを決めるのは、最後に足すソースではなく、焼いたピーマンとトマトを同じ鍋で煮詰めた状態だからです。

0 / 0
材料表の分量4人分

表内の数値を目安として再計算します。塩、辛味、油は味を見ながら調整してください。

📊 栄養情報(1人分)
39
kcal
0.8g
タンパク質
2.0g
脂質
4.5g
炭水化物
1.3g
食物繊維
125mg
ナトリウム
※ 目安値です。材料や調理法により変動します。
Shop the pantry

材料からそろえる、味の決め手

買い出しガイド
GABAN クミンパウダー 65g
GABAN クミンパウダー 65g
リサーチ日時:2026年7月26日
天然花崗岩のスパイス乳鉢セット
天然花崗岩のスパイス乳鉢セット
リサーチ日時:2026-07-24

ピーマンの皮を焦がすところから、タクトゥーカは始まる

魚焼きグリルの中で、ピーマンの表面がぷくっと膨らみ、黒い斑点が広がっていきます。焦げたように見えるのは皮だけです。取り出して少し蒸らすと、その皮がするりとはがれ、甘い果肉から焼きとうもろこしに似た香りが立ちます。

そこへ、にんにくとオリーブオイルで温めたトマトを合わせます。水分が多いままでは、パンですくったときに皿へ流れてしまう。木べらを動かした跡が一瞬残るまで煮詰めると、焼きピーマンの香りとトマトの酸味がひとつになります。

タクトゥーカは、モロッコの食卓で前菜や付け合わせとして食べられる、加熱した野菜のサラダです。この記事では、赤と緑のピーマンを使い、魚焼きグリルでも作れる4人分に組み直します。温かいままでも、粗熱を取ってからでも構いません。

「サラダなのに煮る」料理が、食卓の始まりに置かれる

モロッコ国立観光局は、モロッコのスターターを食事のはじめに出す料理として紹介しています。生野菜と加熱野菜のサラダ、詰め物のペイストリー、ピーマンとトマトのラタトゥイユに似たTektouta、なすのピュレであるザールークが同じ流れで並びます。料理ごとに香りと色の出し方が違う、という説明もこの皿を理解する手がかりになります。

The Nationalのモロッコ料理紹介では、モロッコの食事はサラダから始まり、タクトゥーカはトマトと緑ピーマンのピュレとして紹介されています。パンを添えてすくう食べ方なら、汁気を残しすぎない理由も見えてきます。冷たい葉野菜のサラダとは違い、火を入れた野菜を小皿に分けて味わう料理です。

英字表記はTaktouka、観光局のページではTektoutaと揺れます。家庭や地域で使うピーマンの色、トマトの切り方、香菜の量にも幅があります。観光局も前菜は地域ごとに異なると説明しており、地域差を一つの正解に押し込めないことが大切です。だから、材料を一つの型に固定するより、焼いた香り、トマトの濃さ、クミンの土っぽい香りという三つの軸を守るほうが、日本の台所では再現しやすいでしょう。

なすとトマトを主役にするザールークとは、野菜の中心が違います。両方を前菜として並べると、なすのなめらかさに対して、タクトゥーカは皮を焼いたピーマンの香りが先に立つ。似た小皿料理を同じものとして扱わないところに、モロッコのサラダ皿のおもしろさがあります。

木のテーブルに並ぶモロッコの加熱サラダとパン。赤いタクトゥーカを中心にした前菜の食卓
モロッコの前菜は小皿で並び、パンですくう料理が食卓の入口になる

水分が消える瞬間に、サラダの輪郭が決まる

タクトゥーカの完成を時間だけで判断すると、トマトの量やピーマンの水分に負けます。木べらで鍋底をなぞり、線がすぐに液体で埋まるかを見てください。線が残らず、皿に盛ったときに液体が外側へ流れないなら、パンですくえる濃さです。

水分を飛ばし切ることが、この料理の味を決めます。 ただし、ジャムのように固める必要はありません。ピーマンの細片が残り、トマトが果肉の粒としてつながっている状態が食べやすい仕上がりです。煮詰めすぎた場合は水を大さじ1ずつ足し、弱火で混ぜて戻します。

焼きピーマンの黒い皮を全部取り除くと、煙の香りは穏やかになります。皮を少し残すと苦みが出やすいので、香りを残したいときも、黒い部分ではなく果肉に移った香りを頼りにします。

クミンを買い足すなら、粉かホールか

クミンパウダーは分量を合わせやすく、今回の4人分なら小さじ1で香りの芯が作れます。初めて作る、または他の料理にも使う予定がなければ、手持ちの粉で十分です。リンク先では商品名、内容量、単品かセットかを確認してください。

クミンシードを使う場合は、小さじ1を乾いたフライパンで30秒ほど温め、香りが立ったら冷ましてから軽くつぶします。つぶしすぎると粉になり、鍋底で焦げやすくなります。ほかのスパイスもホールで買う人なら、この作業を小さな乳鉢に任せると粒の粗さを調整できます。

買う条件は、クミンやコリアンダーシードを今後も使い、香りの粒を自分で決めたい人です。タクトゥーカを一度作るだけで、粉末スパイスを使うなら必要ありません。リンク先では乳鉢とすりこぎのセット内容、素材、サイズを確認してください。

クミンシードとパプリカパウダー、乳鉢を並べた調理台
ホールスパイスを使うかどうかで、香りの立ち上がりと道具の必要性が変わる

日本の台所で変えるなら、香りの順番を守る

魚焼きグリルがなくても、オーブンやフライパンでピーマンを焼けます。代替で変わるのは焼き時間と焦げのつき方です。料理の中心をトマト煮にせず、最初にピーマンへ熱を当てる順番を守ると、別の野菜料理になりにくくなります。

オーブンなら220℃で30〜40分、途中で一度返します。フライパンなら油をひかずに強めの中火で転がし、皮に焼き色がついて果肉が柔らかくなったら、ボウルで蒸らします。フライパンは焦げが一点に集まりやすいので、表面全体が膨らむ前にトマトへ進まないようにします。

家庭向けに広げる6つの方法

  1. 緑ピーマンを中心にする 緑ピーマンを3個、赤パプリカを1個にすると、甘さを抑えて香りを前に出せます。

  2. 赤パプリカだけで作る 苦みが穏やかで、パンにのせるディップとして食べやすくなります。塩を最初から全量入れず、最後に調整します。

  3. 辛さを足す カイエンペッパーをひとつまみ加えます。ハリッサを使う場合は塩分も増えるため、塩を半量にしてから味を見ます。

  4. 酸味を一滴だけ加える 火を止める直前に白ワインビネガー小さじ1を加える方法があります。トマトの酸味が強い日は、無理に加えません。

  5. 卵と合わせる 残ったタクトゥーカをフライパンで温め、卵を落として火を通すと、朝食の一皿にできます。卵を加えた時点で別の料理へ寄るため、前菜として出す分は先に取り分けます。

  6. なすを加えない ザールークと区別したいなら、なすを混ぜず、ピーマンの焼き香りを残します。なすを加えたい場合は、別記事のモロッコのザールークとして作り分けるほうが味の軸が明確です。

タクトゥーカをパンにのせ、赤と緑のピーマンの違いが見える盛り付け
温度とピーマンの色を変えるだけでも、同じ料理の印象が変わる

保存とよくある質問

温かいまま食べる料理ですか?

温かいままでも、室温でも、冷蔵庫で冷やしても食べられます。焼き香りを強く感じたいなら温かいうち、トマトの甘酸っぱさを落ち着いて味わいたいなら10分以上休ませます。冷やす場合は、粗熱を取ってから密閉します。

冷蔵と冷凍はどのくらいですか?

密閉容器に入れて冷蔵し、3日を目安に食べ切ります。冷凍する場合は1回分ずつ分け、1か月を目安に使います。解凍後に水分が分離したら、弱火で温めて混ぜます。パンを添えたまま保存すると食感が落ちるので、タクトゥーカだけを保存してください。

水っぽくなりました。戻せますか?

ふたを外して弱めの中火にし、3〜5分ずつ追加で煮ます。鍋底が見えるほど焦げそうなら、火を弱めて水を大さじ1だけ足します。塩やスパイスを追加する前に水分を調整すると、味が濃くなりすぎません。

皮がむけず、ピーマンが硬いままです

焼き時間が短い可能性があります。皮に大きな膨らみが出るまで追加で焼き、ふたをして10分蒸らします。皮を包丁で削り取るより、蒸気でゆるめてから手でむくほうが果肉を残せます。

パクチーがなくても作れますか?

作れます。パクチーは仕上げの香りなので、抜いても焼きピーマンとトマトの軸は残ります。イタリアンパセリへ置き換える場合は、香りが穏やかなため、少量を刻んで最後に加えます。

アレルギーや食材の注意点はありますか?

タクトゥーカ本体は野菜、スパイス、オリーブオイルで作れます。パンを添える場合は小麦を含むため、アレルギーがある人は原材料を確認してください。市販のハリッサやスパイスは、商品ごとに食塩や混合原料が異なります。

保存容器に入れたタクトゥーカと、食べる前に温め直すための小鍋
パンとは分けて保存し、食べる量だけ弱火で戻す

ほかのモロッコ料理と小皿でつなぐ

タクトゥーカは、主菜の横で味の方向を変える小皿です。焼いた肉に添えるなら、辛さを控えてトマトの酸味を残します。クスクスと並べるなら、パンですくえる程度に少し濃く煮詰めます。スープを加える食卓なら、豆とトマトのハリラへつなげると、野菜の香りが重なりすぎません。

同じモロッコの食卓を作るなら、蒸した粒に野菜を合わせるクスクスや、香辛料と具材を鍋で重ねるタジンも候補になります。全部を一度に作らず、タクトゥーカを前菜として先に盛り、主菜を焼く間に温度を落ち着かせると、焼き香りが薄まりません。

タクトゥーカ、パン、モロッコ料理の小皿を囲む夕食のテーブル
焼きピーマンの小皿を入口に、パンとほかの料理を少しずつ並べる

栄養価は、材料表の分量から算出した1人分の概算です。使用する野菜の大きさ、塩分、パンの種類は含めず、商品ごとの栄養表示を優先してください。

主な参考リンク

レシピ一覧に戻る