チュニジアのフリカッセ。小さな揚げパンにツナ、じゃがいも、卵、オリーブ、ハリッサを詰めた皿
🔪下準備45分
🔥調理25分
🍽️分量4
🌍料理チュニジア料理

フリカッセの作り方|チュニジアの揚げサンド

約28分で読めます世界ごはん紀行編集部
Cooking flow

作り方を先に見る

STEP 11 / 6

生地を混ぜる

所要時間8分

手順1: 生地を混ぜる

ボウルに強力粉、薄力粉、砂糖、ドライイーストを入れて混ぜ、塩を端に置きます。35〜38℃のぬるま湯とオリーブオイルを加え、木べらで粉気がなくなるまで混ぜます。ひとまとまりになったら手で3分こね、表面がまだ少しざらつく柔らかい生地で止めます。水を増やすなら小さじ1ずつにしてください。

STEP 22 / 6

発酵させて小さく成形する

所要時間45分

手順2: 発酵させて小さく成形する

ボウルにラップをかけ、28℃前後の暖かい場所で35分発酵させます。生地が1.5倍ほどに膨らんだら8等分し、手に薄く油をつけて9cmほどの楕円に丸めます。天板に並べ、乾燥しないよう布巾をかけて10分休ませます。休ませることで揚げるときの破裂が減ります。

STEP 33 / 6

じゃがいもと卵をゆで、具を整える

所要時間18分

手順3: じゃがいもと卵をゆで、具を整える

小鍋にじゃがいもを入れ、かぶる量の水と塩小さじ1/2を加えて中火にかけます。沸いたら弱めの中火で12分、竹串がすっと通るまでゆでて湯を切ります。卵は別鍋で水から火にかけ、沸騰後10分ゆでて冷水に取ります。ツナは汁気を切り、黒こしょうが均一になじむまで混ぜます。オリーブは3mm幅の輪切り、パセリは粗みじんにします。

STEP 44 / 6

生地を揚げる

所要時間12分

手順4: 生地を揚げる

深めの鍋に油を入れ、中火で170〜175℃に温めます。生地を2〜3個ずつ入れ、片面2分、返してさらに2分揚げます。泡が大きく荒い状態から細かく落ち着き、表面が均一なきつね色になったら引き上げます。油温が165℃を下回ったら30秒待ち、180℃を超えたら火を弱めます。

STEP 55 / 6

油を切って切り込みを入れる

所要時間6分

手順5: 油を切って切り込みを入れる

揚がったパンを網に上げ、3分置いて余分な油と蒸気を逃がします。熱いうちに完全に切り離さないよう、側面から長さ7cm、深さ7割ほどの切り込みを入れます。中がぎゅっと詰まっている場合は、油温が低かったか、発酵が短かった合図です。次の個体は油温を172℃まで戻してから揚げます。

STEP 66 / 6

ハリッサを塗って具を詰める

所要時間8分

手順6: ハリッサを塗って具を詰める

ここでは火を止めたまま、パンの表面がまだカリッとして温かいうちに作業します。パンの内側にハリッサを1個あたり小さじ1弱、横長に薄く塗ります。先にじゃがいもを2〜3切れ入れて土台にし、中央にツナ、その上に卵、オリーブ、ケーパー、パセリの順に詰めます。最後にレモンを少し搾ると、油と卵の後味が軽くなります。具を押し込みすぎるとパンが裂けるため、断面から少し見える量で止めます。

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Ingredients

材料を分けて見る

準備

買い出しの前に

フリカッセの材料。粉、イースト、ツナ、じゃがいも、卵、オリーブ、ケーパー、ハリッサを台所に並べる
粉と具を先に分けておくと、揚げたパンが冷める前に詰めやすい
8品目

生地

材料 分量 役割・代替
強力粉 220g もちっとした弾力を出す
薄力粉 80g 軽さを出す。全量強力粉でも作れる
砂糖 8g 発酵を助け、揚げ色をつける
インスタントドライイースト 4g 予備発酵不要のもの
塩 5g 生地の味を締める
ぬるま湯 175ml 35〜38℃。熱い湯は使わない
オリーブオイル 15ml 生地をしっとりさせる
揚げ油 700ml 鍋底から4cmほど入る量
9品目

具と仕上げ

材料 分量 役割・代替
ツナ缶 正味140g 油漬け、水煮どちらでも可。汁気を切る
じゃがいも 240g 皮をむいて1.5cm角。男爵ならほくほく、メークインなら崩れにくい
卵 3個 固ゆでにして縦4等分
グリーンオリーブ 60g 種なしを輪切り。黒オリーブでも可
ケーパー 20g 塩気と酸味。洗わず汁気だけ切る
ハリッサ 40g 1個あたり小さじ1弱。辛味を抑える場合は半量
パセリ 10g 粗みじん切り
レモン 1/2個 くし形に切る
黒こしょう 小さじ1/4 ツナに混ぜる
6品目

ハリッサが手に入らない日の即席ペースト

材料 分量
サンバルオレック 30g
クミンパウダー 小さじ1/2
キャラウェイパウダー 小さじ1/4
おろしにんにく 小さじ1/4
レモン汁 小さじ1
オリーブオイル 小さじ1

チュニジア産ハリッサがあればそれを使うのが一番です。ただ、日本のスーパーでは棚にない日もあります。サンバルオレックにクミン、キャラウェイ、にんにく、レモンを足すと、同じものではありませんが、唐辛子の酸味と香りをフリカッセ用に近づけられます。


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材料表の分量4人分

表内の数値を目安として再計算します。塩、辛味、油は味を見ながら調整してください。

栄養情報 1人分の目安
130kcal
エネルギー
4.5g
タンパク質
7.0g
脂質
12.5g
炭水化物
1.0g
食物繊維
245mg
ナトリウム
※ 目安値です。材料や調理法により変動します。
Shop the pantry

材料からそろえる、味の決め手

買い出しガイド

揚げたての小さなパンに、赤い辛味をひと筋

揚げ油の泡が細かくなり、小さな楕円のパンがぷくっと膨らむ。網に上げて少し落ち着かせ、横から切り込みを入れると、外は薄く香ばしく、中はまだ湯気を含んだ白い生地です。そこへ赤いハリッサを薄く塗り、じゃがいも、ツナ、ゆで卵、オリーブ、ケーパーを順に詰める。チュニジアのフリカッセ(Fricassé / فريكاسي)は、この小さな作業の連続が楽しい揚げサンドです。

名前だけ聞くと、フランス料理の鶏や肉の煮込み「フリカッセ」を想像するかもしれません。チュニジアのフリカッセは別物で、塩味の揚げパンをポケットのように開き、ハリッサと具を詰める軽食です。市場の屋台、海辺の売店、家族が集まる日のおやつに似合う料理で、手に持つと少し重く、ひと口目で唐辛子、ツナ、卵、揚げ生地の香りが一気に来ます。

この記事では、家庭の鍋で揚げやすい小さめサイズにし、日本の台所で買いやすい材料へ寄せながら、守るべきところは守ります。特に大事なのは、油温、パンの厚み、ハリッサの量、詰める順番です。ここを押さえると、揚げパンなのに重すぎず、具がぼろぼろ落ちにくいフリカッセになります。

フリカッセとは

チュニジアのフリカッセは、小さな塩味の揚げパンにハリッサ、じゃがいも、ツナ、ゆで卵、オリーブなどを詰めるサンドイッチ。フランス語圏では「fricassé tunisien」と呼ばれ、家庭レシピでも屋台料理でも親しまれています。具は家庭や店で少し変わりますが、赤い辛味、ツナ、卵、じゃがいもが味の骨格です。


日本での買い出しと商品導線

粉、じゃがいも、卵、ツナ、レモンは近所のスーパーで十分です。買い足す価値があるのは、辛味の軸、少量で味が締まる瓶詰め、油温を安定させる道具です。フリカッセは材料そのものより、揚げたパンに具を詰めるタイミングで味が決まります。


チュニジアらしさを残すポイント

要素 守りたいこと 日本での寄せ方
ハリッサ 唐辛子だけでなく香辛料と酸味があること ハリッサがなければサンバルにクミン、キャラウェイ、レモンを足す
パン 甘いドーナツではなく塩味の小さな揚げパン 砂糖は発酵と揚げ色用に少量。仕上げに砂糖は振らない
具 ツナ、じゃがいも、卵で腹持ちを出す 缶詰ツナと普通のじゃがいもで十分。水気を切る
塩気 オリーブとケーパーで輪郭を作る 具にマヨネーズを混ぜない。瓶詰めの塩気を使う
食べ方 作ってすぐ、手で持って食べる 詰め置きせず、食べる直前に組み立てる

フリカッセは、豪華な材料で作る料理ではありません。むしろ、缶詰、ゆで卵、じゃがいもを、辛味と揚げパンで一気に屋台の味へ持ち上げる料理です。日本で作るときも、高価なツナや珍しい野菜を探すより、パンを軽く揚げることと、具の水分を切ることを優先してください。


失敗しやすいところ

パンが油っぽい

油温が低いまま揚げています。1個入れた瞬間に温度が下がるので、まとめて入れすぎないこと。家庭の鍋なら2〜3個ずつが扱いやすいです。揚げ始めは中火、色が早くつくなら弱めの中火へ落とします。

中が詰まって重い

発酵不足か、成形後の休ませ時間が短い状態です。1次発酵で1.5倍、成形後に10分休ませるだけでも、揚げたときの膨らみが変わります。強力粉だけで作る場合は、こね終わりを硬くしすぎないよう水を小さじ1〜2増やします。

具がぼろぼろ落ちる

最初にじゃがいもを入れて土台を作り、その上にツナと卵を置きます。ツナは汁気を切り、卵は大きめに切ると崩れにくくなります。パンを完全に切り離すとサンドイッチではなく器になってしまうので、切り込みは深さ7割で止めます。

辛すぎる

ハリッサはあとから増やせます。初回は1個あたり小さじ1/2で塗り、食卓に小皿で追加分を置くと調整しやすいです。辛味を抑えても、クミンとキャラウェイの香りは残すとチュニジアらしさが消えません。


食べ方、献立、内部リンク

食卓に並べたフリカッセ。ミントティー、レモン、オリーブ、ハリッサを添える
揚げたてを皿に並べ、レモンと追加のハリッサを添えると食卓で調整しやすい

フリカッセは小さく見えて、揚げパン、卵、ツナ、じゃがいもが入るので満足感があります。昼食なら2個で十分です。食卓にはレモン、追加のハリッサ、オリーブを置き、辛味と酸味を各自で足せるようにします。

同じチュニジア料理で温かい卵料理を合わせるなら、トマトと卵を煮るチャクチョウカが近い香りを持っています。揚げパンではなく大鍋の食卓へ広げる日は、そら豆、青菜、肉を煮るムソキに進むと、チュニジア系の家庭料理の幅が見えます。北アフリカのパン系で食卓を広げるなら、アルジェリアのケスラのような平焼きパンも相性がよく、辛いソースを受け止めてくれます。揚げものの軽食として比べるなら、ベトナムのチャーゾーやモナコのバルバジュアンと作業感が近く、どれも温度管理で仕上がりが変わります。

飲み物は甘いミントティー、炭酸水、薄いレモネードが合います。油とハリッサが強いので、濃いクリーム系の副菜より、トマト、きゅうり、玉ねぎの酸味のあるサラダを添えると食べ疲れません。


保存と温め直し

一番おいしいのは揚げて詰めた直後です。作り置きするなら、揚げパン、具、ハリッサを分けて保存します。

保存するもの 保存方法 目安
揚げパン 冷めてから密閉し、冷蔵 翌日まで
具 ツナ、じゃがいも、卵を別容器で冷蔵 翌日まで
ハリッサ 清潔なスプーンで取り、冷蔵 市販品の表示に従う
詰めたフリカッセ 冷蔵は非推奨 パンが湿る

冷蔵した揚げパンは、トースター160℃で4〜5分温めると表面が戻ります。電子レンジだけだと柔らかくなりすぎるため、使う場合は600Wで20秒温めてからトースターに移します。冷凍するなら、具を詰める前の揚げパンだけをラップで包み、2週間以内に使います。

持ち寄りや昼食に持って行く場合も、詰めた状態で長く置くより、パンと具を分けるほうが失敗しません。ツナ、卵、じゃがいもは保冷剤を添えて冷やし、食べる直前にハリッサを塗って詰めます。どうしても先に組み立てるなら、ハリッサを薄く塗った上にじゃがいもを置き、ツナと卵の水分がパンへ直接触れにくい順番にしてください。


よくある質問

ハリッサなしでも作れますか?

作れますが、味の中心がかなり変わります。チュニジア産ハリッサがない場合は、サンバルオレック、クミン、キャラウェイ、にんにく、レモンで即席ペーストを作ると、唐辛子の辛さだけでなく香りと酸味を補えます。

オーブンで焼いてもいいですか?

焼くと別のパンになります。油で揚げることで薄い皮と軽い膨らみが出るため、初回は揚げる方法をおすすめします。どうしても焼くなら、表面に油を塗り、220℃で10〜12分焼きます。ただし、フリカッセらしい屋台感は弱くなります。

ツナ以外の具にできますか?

できます。ゆで卵とじゃがいもを残し、ツナをほぐした鶏肉や白身魚に替えると食べやすいです。ただし、水分の多い具はパンを湿らせます。トマトやきゅうりを入れる場合は種を取り、食べる直前に少量だけ入れます。

どのくらい辛くするのが現地風ですか?

辛味は店や家庭で差があります。目安は、パン1個にハリッサ小さじ1弱です。辛いものが苦手な人がいる食卓では、内側に薄く塗るだけにし、追加分を小皿で出すと全員が食べやすくなります。

フランス料理のフリカッセと関係がありますか?

名前は似ていますが、料理としては別物です。フランス料理のフリカッセは肉などの白い煮込みを指すことが多く、チュニジアのフリカッセは塩味の揚げパンに具を詰めるサンドイッチです。


主な参考リンク

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