皿へ逆さに返したパレスチナのマクルーベ。黄金色の米、なす、カリフラワー、鶏肉を重ねた大皿料理
🔪下準備35分
🔥調理70分
🍽️分量4
🌍料理パレスチナ料理
中東レシピ

マクルーベの作り方|パレスチナの逆さご飯

26分で読めます世界ごはん紀行編集部
Cooking flow

作り方を先に見る

調理工程スライド
手順1: 米を洗って浸水する(25分)
STEP 11 / 7

米を洗って浸水する(25分)

バスマティ米300gをボウルに入れ、水を3回替えながらやさしく洗います。作業は5分、浸水は20分です。指で強くこすらず、白い濁りが薄くなり、米粒の中心が少し白くふくらむ状態で止めます。火は使いません。20分たったらざるに上げ、10分水を切ります。ざるに残った水がぽたぽた落ち続ける場合は、炊いたときに米が重くなります。

手順2: 鶏肉を焼いて煮汁を取る(28分)
STEP 22 / 7

鶏肉を焼いて煮汁を取る(28分)

鶏肉に塩小さじ1、黒こしょう、オールスパイス小さじ1/2をまぶします。厚手鍋にオリーブオイル大さじ1を入れ、中火で2分温めます。鶏肉を皮目から入れ、中火で片面3分ずつ焼き、表面がきつね色になったら取り出します。同じ鍋に玉ねぎとにんにくを入れ、中火で3分炒めます。水900ml、カルダモン、ローリエを加え、ふつふつしたら鶏を戻し、弱めの中火で20分煮ます。煮汁を500ml量って取り分け、足りない場合は湯を足します。鶏はこの後さらに炊くので、中心まで完全に乾かさず、竹串を刺して透明な汁が出始める程度で止めます。

手順3: 野菜を焼き色まで火入れする(25分)
STEP 33 / 7

野菜を焼き色まで火入れする(25分)

オーブンを200度Cに予熱します。なす、カリフラワー、じゃがいもにオリーブオイル大さじ2、塩小さじ1/2、クミンをからめ、天板に重ならないように広げます。200度Cで20から25分焼き、なすの縁が濃い茶色、カリフラワーの先がきつね色、じゃがいもの表面が乾いて竹串が通る状態にします。フライパンで作る場合は油大さじ3を使い、中火で片面3から4分ずつ焼きます。白い部分が多いまま重ねると、炊く間に水が出ます。

手順4: 鍋に層を作る(10分)
STEP 44 / 7

鍋に層を作る(10分)

鍋の内側にオリーブオイル大さじ1を塗ります。火は止めた状態で作業します。底にトマトを敷き、なすを側面に立てるように並べ、じゃがいも、カリフラワー、鶏肉を詰めます。水を切った米にターメリック、シナモン、残りのオールスパイス、塩小さじ1/2を混ぜ、肉と野菜の上に平らに広げます。米の厚みが均一で、鍋の縁から2cm以上余裕がある状態にします。取り分けた温かい煮汁500mlを、しゃもじや小皿に当てながらゆっくり注ぎ、米の表面を掘らないようにします。

手順5: 弱火で炊いて蒸らす(36分)
STEP 55 / 7

弱火で炊いて蒸らす(36分)

鍋を中火にかけ、3分ほどで縁から小さな泡が出るまで温めます。ふたをして弱火に落とし、18分炊きます。途中でふたを開けず、鍋を揺すりません。18分後、火を止めてふたをしたまま15分蒸らします。目安は、表面の米がふっくら立ち、鍋肌から水音がほぼしない状態です。まだ液体の音がする場合は、弱火で3分追加してから蒸らします。焦げたにおいが出たらすぐ火を止め、余熱で仕上げます。

手順6: 皿へ返して休ませる(7分)
STEP 66 / 7

皿へ返して休ませる(7分)

鍋より一回り大きい平皿を鍋にかぶせます。火は使いません。鍋と皿を両手で強く押さえ、体から少し離した位置で一気に上下を返します。返したら2分そのまま置き、鍋底に残った蒸気で層を落ち着かせます。鍋の側面を木べらの柄で軽く3回たたき、ゆっくり持ち上げます。崩れそうな気配があるときは、鍋を完全に外さず、1cm持ち上げて10秒待つと米が皿側に落ちます。

手順7: ナッツと香草で仕上げる(5分)
STEP 77 / 7

ナッツと香草で仕上げる(5分)

小さなフライパンにアーモンドスライスを入れ、弱火で2から3分乾煎りします。淡いきつね色になり、甘い香りが立ったらすぐ皿へ移します。パセリは3mm幅に粗く刻み、マクルーベの上にアーモンドと一緒に散らして、10分以内に食卓へ出します。ヨーグルトにはレモン汁大さじ1/2、塩ひとつまみを混ぜます。刻みサラダはきゅうりとトマトを8mm角に切り、残りのレモン汁、塩小さじ1/4で作ると、米の油と鶏の香りが重くなりません。

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Ingredients

材料を分けて見る

材料スライド
材料

買い出しの前に

マクルーベに使うバスマティ米、鶏肉、なす、カリフラワー、じゃがいも、スパイス
バスマティ米、骨付き鶏もも、なす、カリフラワー、じゃがいも、玉ねぎ、温かいスパイスをそろえる
8品目

米、肉、野菜

材料 分量 役割
バスマティ米 300g 粒が長く、炊き上がりが軽い。日本米に替える場合は後述
骨付き鶏もも肉 4本、約700g 煮汁が米の味になる。骨なしなら600g
なす 2本、約260g 甘さと油の香りを作る。1.5cm厚の輪切り
カリフラワー 1/2株、約350g 崩れにくい房に切り、焼き色をつける
じゃがいも 2個、約260g 鍋底の支えになる。1.5cm厚の輪切り
トマト 1個、約150g 鍋底に敷き、返したときの表面をしっとりさせる
玉ねぎ 1/2個、約100g 鶏の煮汁に甘みを出す
にんにく 2片、約10g 煮汁の土台
10品目

スパイスと煮汁

材料 分量 役割
オリーブオイル 大さじ4 野菜を焼く油と鍋に塗る油
小さじ2 鶏、野菜、米に分けて使う
黒こしょう 小さじ1/2 鶏の下味
オールスパイス 小さじ1 レバントらしい甘い香り
シナモンパウダー 小さじ1/2 米の香りを丸くする
ターメリック 小さじ1/2 米を淡い黄色にする
クミンパウダー 小さじ1/2 野菜と鶏の香りをつなぐ
カルダモンホール 3粒 鶏の煮汁に入れる
ローリエ 1枚 煮汁の香り
900ml 鶏を煮て、米用の煮汁500mlを取る
6品目

仕上げと添えもの

材料 分量 役割
アーモンドスライス 30g 乾煎りして上に散らす。松の実でも同量
パセリ 10g 粗く刻んで香りを足す
プレーンヨーグルト 200g 皿に添える。乳アレルギーがある場合は出さない
きゅうり 1本、約100g 刻みサラダ用
トマト 1個、約150g 刻みサラダ用
レモン汁 大さじ1 サラダとヨーグルトの酸味

鶏肉、ナッツ、乳製品を使います。アレルギーがある場合は、鶏肉をひよこ豆240g、アーモンドを白ごま小さじ2、ヨーグルトを刻みサラダだけに替えてください。固形ブイヨンを使う場合は、小麦や乳成分が入るものがあるので表示を確認します。

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この料理の買い出し

買い出しガイド

買い出しで見る価値があるもの

マクルーベは、鶏肉やなすを高い材料に替えるより、米と鍋を外さない方が結果が変わります。バスマティ米は米の軽さ、オールスパイスはレバントらしい温かい香り、厚手鍋は返す前の形を保つために効きます。

掲載商品は、複数の販売先を定期的に確認し、価格・内容量・レビュー傾向・購入しやすさを比較したうえで選定しています。
📊 栄養情報(1人分)
173
kcal
8.3g
タンパク質
7.0g
脂質
19.0g
炭水化物
1.8g
食物繊維
280mg
ナトリウム
※ 目安値です。材料や調理法により変動します。
人数に合わせて材料表を調整する
4人分

材料 4人分

マクルーベに使うバスマティ米、鶏肉、なす、カリフラワー、じゃがいも、スパイス
バスマティ米、骨付き鶏もも、なす、カリフラワー、じゃがいも、玉ねぎ、温かいスパイスをそろえる

米、肉、野菜

材料 分量 役割
バスマティ米 300 g 粒が長く、炊き上がりが軽い。日本米に替える場合は後述
骨付き鶏もも肉 4 本、約700 g 煮汁が米の味になる。骨なしなら600 g
なす 2 本、約260 g 甘さと油の香りを作る。1.5cm厚の輪切り
カリフラワー 1/2株、約350 g 崩れにくい房に切り、焼き色をつける
じゃがいも 2 個、約260 g 鍋底の支えになる。1.5cm厚の輪切り
トマト 1 個、約150 g 鍋底に敷き、返したときの表面をしっとりさせる
玉ねぎ 1/2 個、約100 g 鶏の煮汁に甘みを出す
にんにく 2 片、約10 g 煮汁の土台

スパイスと煮汁

材料 分量 役割
オリーブオイル 大さじ4 野菜を焼く油と鍋に塗る油
小さじ2 鶏、野菜、米に分けて使う
黒こしょう 小さじ1/2 鶏の下味
オールスパイス 小さじ1 レバントらしい甘い香り
シナモンパウダー 小さじ1/2 米の香りを丸くする
ターメリック 小さじ1/2 米を淡い黄色にする
クミンパウダー 小さじ1/2 野菜と鶏の香りをつなぐ
カルダモンホール 3粒 鶏の煮汁に入れる
ローリエ 1 枚 煮汁の香り
900 ml 鶏を煮て、米用の煮汁500 mlを取る

仕上げと添えもの

材料 分量 役割
アーモンドスライス 30 g 乾煎りして上に散らす。松の実でも同量
パセリ 10 g 粗く刻んで香りを足す
プレーンヨーグルト 200 g 皿に添える。乳アレルギーがある場合は出さない
きゅうり 1 本、約100 g 刻みサラダ用
トマト 1 個、約150 g 刻みサラダ用
レモン汁 大さじ1 サラダとヨーグルトの酸味

鶏肉、ナッツ、乳製品を使います。アレルギーがある場合は、鶏肉をひよこ豆240 g、アーモンドを白ごま小さじ2、ヨーグルトを刻みサラダだけに替えてください。固形ブイヨンを使う場合は、小麦や乳成分が入るものがあるので表示を確認します。

鍋を返す瞬間まで、食卓が少し静かになる

ヨーグルトと刻みサラダを添えたマクルーベの食卓
マクルーベは返した大皿を中央に置き、ヨーグルトや刻みサラダで米の濃さを受け止める

大きな皿を鍋にかぶせ、両手で押さえて一気に返す。マクルーベは、この数秒のために台所の空気が少し変わる料理です。ふたを開ける前から、スパイスを吸った鶏の湯気、なすの甘い香り、鍋底で蒸された米の香ばしさが立っています。けれど、成功か失敗かは皿に返すまで分からない。だから家族が近くに寄ってきます。

マクルーベ、マクルーバ、マクルーベフ、マクルーバとも書かれるこの料理は、アラビア語の「ひっくり返したもの」を意味する言葉に由来します。米、肉、野菜を鍋に重ね、炊き上がったら上下を返して大皿に出すレバントの米料理です。パレスチナの家庭料理としてよく語られますが、ヨルダン、シリア、レバノンにも家ごとの形があります。

日本の台所で難しいのは、食材をそろえることより、米を重くしないことです。なすやカリフラワーを生のまま重ねると水が出て、皿に返した瞬間に崩れます。逆に油で強く揚げすぎると、米が油を吸って重くなります。この記事では、野菜をオーブンで焼き、鶏の煮汁を量って使い、鍋を返す前にしっかり休ませる作り方に寄せます。

同じパレスチナの鶏料理なら、スマックと玉ねぎを主役にするムサッハンがあります。野菜に米と肉を詰める方向で比べるなら、かぶを酸味ソースで煮るマハシー・リフトも近い位置にあります。米料理の流れで比べるなら、ヨーグルトソースをかけるヨルダンのマンサフ、スパイス米を炊くサウジアラビアのカプサ、湾岸のマチュブースと並べると、中東の米料理の違いが見えやすくなります。

日本の台所で本場に寄せる分岐表

パレスチナ家庭のマクルーベは、家ごとの鍋、米、野菜の季節感が出る料理です。日本で再現するときは、全部を輸入食材に寄せるより、守るところと替えるところを分けた方が作り続けやすくなります。

迷うところ 守りたい点 日本での現実的な分岐
粒が離れ、煮汁を吸っても重くならないこと 初回はバスマティ米。日本米なら水を450mlに減らし、浸水なしで洗ってすぐ使う
野菜 なすやカリフラワーに先に焼き色をつけること 揚げずに200度Cのオーブンで焼く。油は少なくても香りが出る
煮汁を米の味にすること 骨付き鶏が扱いやすい。ラムなら同量で、煮時間を30分にする
スパイス オールスパイスとシナモンの温かさ バハラットがあれば小さじ2で置き換え。なければ本文の配合で十分
直径20から22cmで層を詰めること 底が薄い鍋は焦げやすい。厚手鍋か鋳物鍋を使い、弱火を守る
返し方 炊き上がり後に休ませ、皿を密着させること 大皿がない場合は平らなオーブン皿を使う。深い皿は鍋を外しにくい

バスマティ米が見つからない場合、日本米でも料理としては成立します。ただし、粘りが出るため「逆さ炊き込みご飯」に近づきます。日本米で作る日は、米を長く浸水せず、煮汁を少し減らし、返す前の蒸らしを20分に伸ばします。粒の形は変わりますが、鶏の煮汁を吸った野菜の香りは残せます。

崩れる、水っぽい、焦げる原因

粒立ちのよいマクルーベと水分が多く崩れた米を並べた比較
左は米粒が立った状態、右は水分が多く米が団子状になった状態。煮汁量と蒸らしで差が出る
状態 主な原因 次回の直し方
皿に返した瞬間に崩れる 野菜の水分が多い、鍋の中が緩い、蒸らし不足 野菜を濃いめに焼き、米と具を軽く押さえ、返す前に15分以上休ませる
米がべたつく 米を強く洗って割れた、煮汁が多い、日本米を同じ水分で炊いた 米はやさしく洗う。バスマティで煮汁500ml、日本米で450mlにする
鍋底が焦げる 中火の時間が長い、底が薄い、煮汁が少ない 沸いたらすぐ弱火。焦げ臭がしたら止め、蒸らしで仕上げる
鶏が薄味 下味が少ない、煮汁を米に全部吸わせて肉に塩が残らない 鶏に塩小さじ1を先にまぶす。煮汁も味見して、軽いスープ程度に整える
返した表面が寂しい トマトやなすが少ない、具を底に詰めていない 底にトマト、側面になすを置く。見せたい具を最初に鍋へ入れる

失敗しても、味は救えます。崩れた日は無理に成形し直さず、ヨーグルト、刻みサラダ、レモンを多めに添えて大皿ご飯として出します。水っぽい日は、ふたを外して弱火で3分温め、火を止めて10分置くと、余分な蒸気が抜けます。

保存と翌日の食べ方

保存容器に分けたマクルーベと、別にしたヨーグルトと刻みサラダ
マクルーベは米と具だけを保存し、ヨーグルトや刻みサラダは別容器に分ける

残ったマクルーベは、米と具だけを保存容器に移します。粗熱を30分ほどで取り、冷蔵で2日を目安に食べ切ります。ヨーグルト、刻みサラダ、レモンは一緒に入れないでください。水分と酸味が米に入り、翌日べたつきます。

温め直しは、1人分を耐熱皿に広げ、水小さじ2をふり、ふんわりラップをして600Wで90秒です。米の中心がまだ冷たい場合は、30秒ずつ追加します。フライパンで温めるなら、油小さじ1を引き、弱火で4分、ふたをして温めます。底に軽く焼き色がつくので、翌日はこの方法の方が香ばしくなります。

作り置きとして前日に全部炊いて返すより、野菜を焼く、鶏を煮る、米を洗う直前までで止める方がきれいに仕上がります。当日は鍋に重ねて炊くだけにすると、米の粒立ちと返したときの形が残ります。

よくある質問

Q1. マクルーベとマクルーバは同じ料理ですか?

同じ料理を指す表記違いです。英語でも maqluba、maqlooba、maqlouba、makloubeh など複数の表記があります。日本語ではマクルーベ、マクルーバ、マクローバと書かれることがあります。

Q2. バスマティ米がないと作れませんか?

作れますが、仕上がりは変わります。バスマティ米は粒が長く、煮汁を吸っても軽くほどけます。日本米を使う場合は、洗ったら長く浸水せず、煮汁を450mlに減らし、返す前の蒸らしを20分にしてください。

Q3. 野菜は揚げないと本場らしくなりませんか?

伝統的には揚げる家庭も多いですが、オーブン焼きでも十分に香りが出ます。大事なのは油の量ではなく、野菜の表面の水分を飛ばして焼き色をつけることです。日本の家庭では、200度Cのオーブンで20から25分焼く方が安定します。

Q4. 肉を使わないマクルーベにできますか?

できます。鶏肉の代わりに水気を切ったひよこ豆240gを使い、煮汁は野菜だし500mlにします。ひよこ豆は鍋の中央に入れると崩れにくく、なすとカリフラワーの香りで満足感が出ます。

Q5. 返すのが怖いときはどうすればよいですか?

直径が鍋より5cm以上大きい平皿を使い、鍋と皿を密着させます。返した後にすぐ鍋を外さず、2分待つことが一番大切です。最初から高い塔を狙わず、鍋の8分目までで作ると安全です。

Q6. 何を添えると食べやすいですか?

プレーンヨーグルト、きゅうりとトマトの刻みサラダ、オリーブ、ピクルスが合います。米と鶏の香りが濃い料理なので、冷たく酸味のあるものを添えると一皿で食べ疲れません。

参考にした資料

出典・引用について

この記事は、世界ごはん紀行編集部が各国の料理資料、現地レシピ、食材事情をもとに、日本の家庭で再現しやすい形に整理したものです。

出典
世界ごはん紀行マクルーベの作り方|パレスチナの逆さご飯
URL
https://sekaigohan.com/recipes/middle-east/palestine/maqluba
著者・編集
世界ごはん紀行編集部
更新日
2026年5月17日
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