大判トルティーヤに黒豆、チーズ、野菜、サルサ、牛肉を重ねたオアハカのトラユーダ
🔪下準備25分
🔥調理35分
🍽️分量4
🌍料理メキシコ料理・オアハカ料理

トラユーダの作り方|オアハカの大判トルティーヤ

約34分で読めます世界ごはん紀行編集部
Cooking flow

作り方を先に見る

STEP 11 / 6

大判トルティーヤを乾かす

所要時間8分

手順1: 大判トルティーヤを乾かす

乾いた鉄板か厚手フライパンを中火で2分温め、トルティーヤを1枚のせます。片面1分30秒から2分ずつ焼き、薄い焼き色と小さなふくらみが出たら返します。油は引かず、端が少し反って手で持つと軽くパリッとする状態で止めます。焦げた斑点が濃くなりすぎる時は弱めの中火へ落とします。

STEP 22 / 6

黒豆を濃くつぶす

所要時間10分

手順2: 黒豆を濃くつぶす

フライパンにラード25g、玉ねぎ、にんにくを入れ、中弱火で3分炒めます。玉ねぎが透き通り、にんにくの香りが立ったら黒いんげん豆、豆の煮汁120ml、塩小さじ3/4、オレガノを加えます。ふつふつしたら木べらで豆の半量をつぶし、6分ほど煮詰めます。へらで線を引くと底が一瞬見える濃いペースト状が目安です。

STEP 33 / 6

焼きサルサを粗く作る

所要時間10分

手順3: 焼きサルサを粗く作る

トマトは半分、玉ねぎは1cm厚、青唐辛子は縦半分に切ります。油を引かない鉄板を中強火で2分温め、トマト、玉ねぎ、皮付きにんにく、青唐辛子を並べます。合計6分から7分焼き、トマトの皮に焦げ目が付き、押すと柔らかくへこむ状態にします。にんにくの皮をむき、乳鉢かすり鉢で粗くつぶし、トマトの粒と唐辛子の皮が少し残る粗いペースト状にしてから、ライム汁と塩小さじ1/2で整えます。

STEP 44 / 6

豆と脂を薄く塗る

所要時間5分

手順4: 豆と脂を薄く塗る

焼き戻したトルティーヤを弱火の鉄板へ戻し、残りのラードを1枚あたり小さじ1ほど薄く塗ります。上から黒豆ペーストを1枚あたり90gほど広げ、縁1.5cmを空けます。豆が厚すぎると中心が重くなるので、スプーンの背で均一に伸ばし、表面から湯気が出てチーズが軽く溶ける準備ができたところで次へ進みます。

STEP 55 / 6

牛肉を強めに焼く

所要時間7分

手順5: 牛肉を強めに焼く

別のフライパンに米油小さじ2を入れ、中強火で1分温めます。牛薄切り肉を広げ、塩小さじ1/4とこしょうを振り、片面1分30秒ずつ焼きます。肉の表面に焼き色が付き、赤い肉汁が出なくなったら取り出します。厚い焼肉用を使う場合は中心温度63度Cを目安にし、3分休ませてから細切りにします。

STEP 66 / 6

仕上げて半分にたたむ

所要時間5分

手順6: 仕上げて半分にたたむ

弱火のまま、豆を塗ったトルティーヤに裂いたチーズを1枚あたり60gのせ、30秒ほど温めて少しだけ溶かします。キャベツ40g、牛肉、アボカド2切れ、サルサ大さじ2を中央からやや手前に重ねます。具は直径の半分ほどに収め、へらで片側を持ち上げて半月形に軽くたたみます。縁がパリッとし、持ち上げても豆が流れない状態で皿へ移します。

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Ingredients

材料を分けて見る

準備

買い出しの前に

トラユーダに使う大判トルティーヤ、黒豆、チーズ、キャベツ、アボカド、ライム、サルサの材料を台所に並べた様子
大判トルティーヤ、黒豆、チーズ、サルサ、鉄板を先にそろえると、焼き戻しから仕上げまで流れが崩れにくい

この分量で、直径20から25cmほどのトラユーダを4枚作ります。市販の大判コーントルティーヤがない場合は、小さめのコーントルティーヤを2枚重ねるより、20cm前後のものを使って具を軽くする方が食べやすいです。

8品目

土台と豆

材料 分量 代替・備考
大判コーントルティーヤ 4枚 20から25cm。小さい場合は具を半量にする
黒いんげん豆の水煮 480g ブラックビーンズ缶なら水気を切る。乾燥豆なら茹で上がり500g
豆の煮汁または水 120ml 豆をつぶす時の調整用
ラード 40g asientoの家庭代替。植物油なら米油30ml
玉ねぎ 80g みじん切り
にんにく 2片、約10g みじん切り
塩 小さじ1、約5g 豆と仕上げに分けて使う
乾燥オレガノ 小さじ1 メキシカンオレガノなら香りが近い
14品目

サルサと具

材料 分量 代替・備考
トマト 2個、約300g 完熟がよい
青唐辛子またはハラペーニョ 1本、約20g 辛さを弱めるなら種を半分取る
玉ねぎ 60g 1cm厚の輪切り
にんにく 1片、約5g 皮付きで焼く
ライム汁 大さじ1 レモン汁でもよい
塩 小さじ1/2、約2.5g サルサ用
牛薄切り肉 300g tasajoの代替。赤身の多い焼肉用でもよい
こしょう 小さじ1/4 牛肉用
米油 小さじ2 牛肉を焼く用
さけるチーズ 160g 手で裂く
モッツァレラチーズ 80g 細く裂くか細切りにする
キャベツ 160g せん切り
アボカド 1個、約180g 8mm幅に切る
ライム 1個 くし形に4等分
アレルギーと食品安全

このレシピは乳製品と牛肉を使います。FoodSafety.gov は、牛・豚・ラムなどのステーキやローストは中心温度63度Cで3分休ませること、ひき肉やソーセージは71度Cまで加熱することを案内しています。薄切り肉でも、表面の赤みが残る場合は追加で焼いてください。

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材料表の分量4人分

表内の数値を目安として再計算します。塩、辛味、油は味を見ながら調整してください。

栄養情報 1人分の目安
610kcal
エネルギー
28.0g
タンパク質
27.0g
脂質
64.5g
炭水化物
11.0g
食物繊維
1095mg
ナトリウム
※ 目安値です。材料や調理法により変動します。
Shop the pantry

材料からそろえる、味の決め手

買い出しガイド

鉄板の上で大判トルティーヤが反る、あの一瞬から始まる

乾いた鉄板に大きなトルティーヤをのせると、端が少し反り、ところどころに茶色い斑点が出ます。そこへ黒豆を薄く塗り、白いチーズを裂いて、キャベツとサルサを重ねる。トラユーダ(tlayuda / clayuda)は、オアハカの夜市や食堂で見かける、とうもろこしの香りを主役にした大判の一皿です。

ぱっと見ると巨大なタコスのようですが、芯は別物です。タコス・アル・パストールのように小さく巻いて食べる料理ではなく、乾かし気味に焼いた大判トルティーヤへ、asiento と呼ばれる豚脂のうまみ、黒豆、quesillo と呼ばれるオアハカの裂けるチーズ、野菜、サルサを重ねます。現地では開いたまま出ることも、半分に折られることもあります。

日本の台所で難しいのは、材料を豪華にすることではありません。水分の多い豆や市販トルティーヤをそのまま使うと、食べる前にふにゃっと沈みます。この記事では、オアハカの大判トルティーヤを完全再現するより、家庭の鉄板やフライパンで「乾いた香ばしさ、濃い豆、裂けるチーズ、酸味のあるサルサ」を守る作り方に落とします。

同じメキシコ料理でも、蒸してふっくらさせるタマーレ、揚げたトルティーヤをサルサにくぐらせるチラキレス、赤いスープで温めるポソレ・ロホとは、水分の逃がし方が逆です。トラユーダは、最後まで鉄板の熱と乾きで支えます。

トラユーダとは、オアハカのとうもろこし文化を大きく広げた料理

オアハカ州政府は、州内のとうもろこし文化を紹介する記事で、tlayudas や tostadas、tamales、pozole、atole などを、とうもろこしから生まれる料理として並べています。さらに州政府の「Del Comal para el Mundo. La Tlayuda 2025」告知では、トラユーダをオアハカの食文化を象徴する料理として扱っています。大きな鉄板、とうもろこし、夜の食卓がひとつにつながる料理です。

トラユーダの土台は、大判で薄く、少し乾いたトルティーヤです。Larousse Cocina の tlayuda istmeña では、トラユーダの上に asiento、豆、チーズ、野菜、肉などを重ねる形が紹介されています。地域や店によって、tasajo、cecina、chorizo、chapulines、アボカド、ラディッシュ、トマトなどが変わります。

日本で守りたい軸は、次の四つです。

要素 現地での軸 日本の台所で守る軸
トルティーヤ 大判で乾き気味の tlayuda tortilla 大きめのコーントルティーヤを乾いた鉄板で焼き戻す
脂 asiento、豚の香りを含む脂 ラードを少量使い、入れすぎず薄く塗る
豆 frijoles refritos、濃い豆のペースト 黒豆を水っぽくせず、へら跡が残る濃度まで煮詰める
チーズ quesillo / queso Oaxaca 裂けるチーズ、モッツァレラ、さけるチーズを組み合わせる
仕上げ サルサ、キャベツ、肉、アボカドなど 具を盛りすぎず、食べる直前に重ねる

完全に同じ材料を探すより、何を代替してはいけないかを先に決める方が失敗しにくいです。小麦トルティーヤだけで作ると、しなやかすぎてブリトーに寄ります。甘い黒豆煮を使うと、豆の香りが和菓子寄りになります。チーズは溶けるだけでなく、裂ける食感を少し残すとオアハカらしさに近づきます。

買い出しで迷う材料

トラユーダで通販を見る価値があるのは、牛肉やキャベツではありません。黒いんげん豆、乾いた熱を入れやすい鉄板、サルサを粗くつぶす道具の三つが、仕上がりの差になりやすいです。

探すもの 買う時の目印 なければどうするか
大判コーントルティーヤ corn tortilla、tlayuda、maize tortilla 20cm前後のコーントルティーヤで具を軽くする
黒いんげん豆 black beans、black turtle beans 金時豆で作る場合は砂糖を入れず、塩味に寄せる
ラード lard、豚脂 植物油なら香りが軽くなるので、豆を濃く煮詰める
チーズ Oaxaca cheese、quesillo さけるチーズとモッツァレラを合わせる
鉄板 comal、griddle、厚手フライパン フッ素加工なら空焚きを避け、中火で短く焼く

黒いんげん豆は、甘い黒豆煮ではなく、塩味の料理用を使います。缶詰なら一度ざるに上げ、煮汁を120mlだけ残して濃度調整に使うと、豆の味が薄まりません。

トラユーダは、熱源よりも接触面が大事です。小さなフライパンで端が浮くと、中央だけ湿り、外側だけ焦げます。厚手の鉄板やグリドルがあると、トルティーヤ全体を乾かしながら焼き戻せます。

サルサはミキサーで完全になめらかにするより、焦げた皮と種が少し残る粗さがトラユーダに合います。乳鉢やすり鉢があると、トマトの水分を出しすぎず、香ばしい粒感を残せます。

日本で寄せるなら、粉より水分管理を先に見る

トラユーダ用の大判トルティーヤは、日本のスーパーではほぼ見つかりません。輸入食材店で大きめのコーントルティーヤを見つけたら、それが最短です。もし小さめしかない場合は、1枚を無理に大きく見せるより、具を軽くして「香ばしい豆トルティーヤ」として食べる方が満足度は上がります。

Harina P.A.N. のような白とうもろこし粉は、アレパやププサには向きますが、伝統的なトラユーダ用の nixtamal のマサとは同じではありません。粉から作る場合は、masa harina、instant corn masa flour、tortilla と書かれたものを探します。コーンミールやコーンスターチで大判に伸ばすと、割れやすく、噛み心地も別物になります。

チーズは、完全に溶かしきらない方が合います。オアハカの quesillo は裂ける質感が特徴なので、日本ではさけるチーズを細く裂き、モッツァレラで溶けを補うと近づきます。ピザ用チーズだけにすると塩気と油が強く、豆の香りが前に出ません。

失敗しやすいところ

水っぽい豆でふやけたトラユーダと、豆が濃く縁が乾いたトラユーダを比べた様子
トラユーダの失敗は豆とサルサの水分が主因。土台が乾き、豆が濃い方が食べやすい
失敗 起きる理由 直し方
土台がふにゃっとする 豆やサルサの水分が多い 豆をへら跡が残るまで煮詰め、サルサは最後にのせる
端だけ焦げる 鉄板が小さく、中央しか接していない 大きめの鉄板に替える。小さなフライパンなら半分サイズで作る
豆がぼそぼそする 水分を飛ばしすぎた 豆の煮汁を大さじ1ずつ戻し、弱火で練り直す
チーズが重い 溶けるチーズを入れすぎた さけるチーズを増やし、モッツァレラは補助にする
味が平たい 酸味と香ばしさが足りない 焼きサルサ、ライム、オレガノを最後に足す

最初の一枚は、具を控えめにしてください。うまくいったら二枚目で肉やアボカドを増やします。大判料理は、豪華にするほど食べにくくなります。皿から持ち上げた時に、豆が流れず、縁が少し折れるくらいがちょうどよいです。

食べ方と献立

トラユーダは、ナイフとフォークで食べても、手で半分にたたんでかじっても構いません。食卓では、ライムを絞り、サルサを少しずつ足します。熱いうちは縁がパリッとしていますが、時間が経つと豆とチーズの水分でしっとりしてきます。写真を撮るより先に一口食べるくらいが、いちばんおいしい料理です。

献立にするなら、スープは軽くします。ビリア・デ・レスやモレ・ポブラノのような重い主菜と並べるより、豆スープ、ライムを効かせたキャベツ、焼き野菜が合います。海鮮の酸味を足すならアグアチレを少量添えると、肉と豆の重さが切れます。

肉を抜く場合は、豆を120gに増やし、焼いたきのこ120gを足します。ヴィーガンに寄せるなら、ラードを米油に替え、チーズを抜いてアボカドを厚めにします。ただし、quesillo の伸びと asiento の香りはトラユーダの核なので、初回は乳製品とラード入りで味の軸を知ってから代替すると迷いにくいです。

保存と温め直し

焼き戻したトルティーヤ、黒豆ペースト、サルサ、キャベツ、チーズを別々の容器で保存している様子
トラユーダは組み立てず、土台、豆、サルサ、野菜を別々に保存すると食感が残る

組み立てたトラユーダは保存向きではありません。残すなら、トルティーヤ、豆、サルサ、野菜、肉を別々にします。黒豆ペーストは粗熱を取り、保存容器で冷蔵2日。サルサも冷蔵2日を目安にします。牛肉は冷蔵1日で食べ切ります。

温め直す時は、豆を電子レンジ600Wで1分温め、硬ければ水を小さじ2加えて混ぜます。トルティーヤは乾いたフライパンで中火、片面40秒ずつ焼き戻します。豆を塗ってから長く置くと戻らないので、再加熱でも最後に組み立てます。

冷凍するなら、豆だけが向いています。1食分ずつ平たくして冷凍し、2週間を目安に使います。解凍後は水分が分離しやすいので、小鍋で中弱火にかけ、ふつふつしたら1分練り直してから塗ります。

よくある質問

Q1. 小麦トルティーヤで作れますか?

作れますが、料理の印象は変わります。小麦トルティーヤはしなやかで、豆やチーズを受けるとブリトーやケサディーヤに寄ります。トラユーダらしさを出すなら、まずコーントルティーヤを探してください。小麦で作る日は、鉄板で乾かしすぎると硬くなるので、弱めの中火で短く温めます。

Q2. オアハカチーズがない時は何を使いますか?

さけるチーズとモッツァレラを合わせます。さけるチーズだけだと溶けが弱く、モッツァレラだけだと水分が出やすいです。さけるチーズ2、モッツァレラ1の比率にすると、裂ける食感と軽い溶けが両方出ます。

Q3. ラードを抜いてもいいですか?

米油で作れます。ただし asiento のような豚の香りは弱くなります。油を替える場合は、豆を濃く煮詰め、焼きサルサとライムをしっかり効かせると、味がぼやけにくくなります。ラードを使う場合も、塗りすぎると土台が重くなるので薄くします。

Q4. 作る順番を変えても大丈夫ですか?

豆とサルサは先に作れますが、トルティーヤの焼き戻しと組み立ては最後です。先に組んで置くと、どれだけ丁寧に作っても水分が移ります。食卓で一枚ずつ仕上げると、縁のパリッとした食感が残ります。

Q5. 辛くない家族向けにできますか?

できます。青唐辛子の種と白い筋を取り、量を半分にします。辛さを抜いても、トマトと玉ねぎを中強火で焼いて焦げ目を付ければ、サルサの香ばしさは残ります。皿の上で大人用にチリソースを足す方が、全体の味を崩しにくいです。

主な参考リンク

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