チングリマライカレー。大きな海老を淡い黄金色のココナッツミルクソースで煮て、白米を添えたベンガルの食卓
🔪下準備25分
🔥調理30分
🍽️分量4
🌍料理バングラデシュ料理

チングリマライカレー|ベンガルの海老ココナッツ煮

約28分で読めます世界ごはん紀行編集部
Cooking flow

作り方を先に見る

STEP 11 / 6

海老に下味を当てる

所要時間15分

手順1: 海老に下味を当てる

海老600gは背わたを取り、殻付きなら殻を残したまま流水で短く洗います。キッチンペーパーで水分をしっかり拭き、塩小さじ1/2、ターメリック小さじ1/2を全体にまぶします。バットに重ならないよう並べ、冷蔵庫ではなく涼しい場所で15分置きます。粉が湿って殻や身に薄くなじみ、余分な水分がバットに少し出ている状態が目安です。

STEP 22 / 6

海老を短く焼く

所要時間5分

手順2: 海老を短く焼く

鍋に油大さじ2を入れ、中火で1分ほど熱します。油がゆるく流れ、海老を入れた時に細かい泡が出る温度になったら、海老を重ならないよう入れます。片面45秒から1分、返してさらに45秒焼き、殻がオレンジ色になり中心が少し半透明のところで取り出します。ここで完全に火を通すと、最後に戻した時に身が硬くなります。

STEP 33 / 6

香味ペーストを炒める

所要時間12分

手順3: 香味ペーストを炒める

同じ鍋を弱めの中火に落とし、ギー10g、ベイリーフ、シナモン、カルダモン、クローブを入れます。香りが立ったら玉ねぎペースト220g、砂糖小さじ2を加え、木べらで鍋底をこすりながら8から10分炒めます。水分が飛んでペーストが濃い黄金色になり、端に油がにじんできたら、しょうが20gを加えてさらに2分炒めます。焦げそうなら水を大さじ1ずつ足します。

STEP 44 / 6

ヨーグルトとココナッツを入れる

所要時間8分

手順4: ヨーグルトとココナッツを入れる

火を弱火にし、ターメリック小さじ1/2、パプリカパウダー小さじ1、白こしょう、塩小さじ1/2を入れて30秒混ぜます。ヨーグルト60gを別の器でなめらかにしてから加え、すぐに木べらで2分混ぜ続けます。水120mlで鍋底をこすり、ココナッツミルク300mlと縦に2cmほど切り込みを入れた青唐辛子2本を加えます。弱めの中火で3から4分、鍋の縁に小さな泡が出る程度に温め、ソースが淡い黄金色にそろったら火を弱めます。

STEP 55 / 6

海老を戻して煮る

所要時間5分

手順5: 海老を戻して煮る

焼いておいた海老を鍋へ戻し、弱火で4から5分煮ます。ソースを木べらで海老へかけながら温め、身の中心が白く不透明になり、殻付きなら殻の節まで鮮やかなオレンジ色になったら火が通っています。ソースはぐらぐら沸かさず、細かい泡が鍋の端に出る程度に保ちます。

STEP 66 / 6

香りを足して盛り付ける

所要時間5分

手順6: 香りを足して盛り付ける

火を止め、ガラムマサラ小さじ1と残りの青唐辛子を加えます。ふたをして2分休ませると、粉の香りがソースに落ち着きます。皿の奥に白米150gを置き、手前にソースと海老を1/4量ずつよそいます。きゅうりは皿の横に5mm幅で並べ、ライムは一切れだけ添えます。かける酸味は食べる直前に少量で十分です。

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Ingredients

材料を分けて見る

準備

買い出しの前に

チングリマライカレーの材料。殻付き海老、ココナッツミルク、ヨーグルト、ターメリック、青唐辛子、ホールスパイスを並べた台所
海老、ココナッツミルク、玉ねぎペースト、しょうが、ヨーグルト、ホールスパイスを先に分けておく

直径24cm前後の深めのフライパン、またはカダイに近い丸底鍋で作ります。海老を最初に短く焼いて取り出し、同じ鍋でソースを作ります。

5品目

海老と下味

材料 分量 代替・備考
大きめの殻付き海老 600g、8から10尾 ブラックタイガー、赤海老など。むき海老なら450g
塩 小さじ1 下味に小さじ1/2、ソースに小さじ1/2
ターメリック 小さじ1 下味に小さじ1/2、ソースに小さじ1/2
米油またはサラダ油 大さじ2 マスタードオイル大さじ1を混ぜるとベンガル寄り
ギー 10g ない場合は油を大さじ1/2増やす
14品目

ソース

材料 分量 代替・備考
玉ねぎ 220g すりおろす、またはミキサーで粗いペーストにする
しょうが 20g すりおろし。にんにくは入れない家庭もあるが、入れるなら1片まで
プレーンヨーグルト 60g 無糖。よく混ぜてなめらかにする
ココナッツミルク 300ml 缶をよく振る。濃い部分と水っぽい部分を混ぜて使う
水 120ml ソースをゆるめる用。薄いココナッツミルクがあれば置き換え
ベイリーフ 1枚 ローリエでよい
シナモンスティック 4cm パウダーならひとつまみを仕上げに
カルダモン 4粒 軽くつぶす
クローブ 3粒 入れすぎると薬っぽくなる
青唐辛子 4本 2本は縦に切り込み、2本は仕上げ用。辛さを抑えるならししとう4本
パプリカパウダー 小さじ1 色づけ。カシミールチリがあれば小さじ1
砂糖 小さじ2 ココナッツミルクの甘さと玉ねぎの角をつなぐ
ガラムマサラ 小さじ1 仕上げに入れる
白こしょう 小さじ1/4 黒こしょうでもよい
3品目

付け合わせ

材料 分量 備考
炊いた白米 600g 1人150g。日本米でも長粒米でもよい
きゅうり 1本 5mm幅の薄切り。辛みと油を切る
ライムまたはレモン 1/2個 くし形に切る。かけすぎるとソースが薄く感じる
アレルギーと火入れの注意

この料理は海老を使います。甲殻類アレルギーの人には出さないでください。ヨーグルトとギーを使うため乳製品にも注意が必要です。冷凍海老は冷蔵庫で解凍し、表面の水分を拭いてから調理します。中心が白く不透明になるまで火を通し、常温に長く置きません。


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材料表の分量4人分

表内の数値を目安として再計算します。塩、辛味、油は味を見ながら調整してください。

栄養情報 1人分の目安
105kcal
エネルギー
7.5g
タンパク質
6.3g
脂質
4.0g
炭水化物
0.8g
食物繊維
170mg
ナトリウム
※ 目安値です。材料や調理法により変動します。
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材料からそろえる、味の決め手

買い出しガイド

鍋の中で海老がオレンジ色へ変わる瞬間

熱い油に海老を置くと、灰色だった殻が端からオレンジ色に変わります。長く焼きたくなるところを一度こらえて、まだ中心が少し半透明のうちに引き上げる。鍋底には海老の香りが残り、そこへ玉ねぎ、しょうが、ベイリーフ、カルダモンを入れると、台所は一気にベンガルの祝いの食卓へ寄っていきます。

チングリマライカレー(Chingri Malai Curry / Chingri Malaikari / চিংড়ি মালাইকারি)は、海老をココナッツミルクの淡いソースで煮るベンガル地方の料理です。バングラデシュや西ベンガルで親しまれ、白米やポラオに合わせる主菜として出されます。同じバングラデシュの魚料理でも、マスタードと魚の脂を前に出すイリッシュ・ブナより丸く、つぶした野菜を米に添えるアルー・ボルタよりも客向きの一皿です。

日本で作る時の山場は、海老を硬くしないこと、缶のココナッツミルクを煮立てすぎないこと、玉ねぎの生っぽさを残さないことです。この記事では、殻付きのブラックタイガー、冷凍むき海老、缶のココナッツミルク、手に入りやすいターメリックとガラムマサラで、現地の輪郭を崩しすぎない作り方に落とし込みます。

名前の読み方

チングリはベンガル語で海老を指す言葉として使われます。英字表記は Chingri、Chingri Malai Curry、Chingri Malaikari など揺れます。この記事では料理名をチングリマライカレー、現地寄りの呼び方を Chingri Malaikari として併記します。


現地の食卓と由来|「マライ」はクリームだけではない

チングリマライカレー、白米、きゅうり、青唐辛子、ライムを並べた家庭の食卓
濃いソースを白米で受けると、ココナッツミルクの甘さと青唐辛子の香りがほどよく広がる

ベンガルの食卓では、米と魚介が強い軸になります。川、河口、湾に近い土地の記憶があり、日常の魚料理から祝祭の皿まで、魚介は単なるたんぱく質以上の存在です。チングリマライカレーは、その中でも少し晴れの日に寄った料理です。大きな海老を使い、ココナッツミルクでソースを淡く仕上げるため、赤く辛いカレーよりも見た目がやわらかく、客を迎える食卓や家族が集まる日に向きます。

名前の「マライ」は、北インド料理でよく見る乳脂肪のクリームを思わせます。ただ、Bong Eatsや料理名の解説では、海老をココナッツミルクで煮る見た目から「cream」と結びつけられがちな一方で、マレー系の交易や料理の影響を思わせる「Malay curry」から変化したという見方も紹介されています。どちらか一方に断定するより、ベンガルが川と海、都市と交易を通じて外の食材や技法を受け取ってきた料理として見る方が、台所では役に立ちます。ココナッツミルクは甘く、海老は火を入れすぎるとすぐ硬くなる。この二つをやさしく合わせるために、香りはシナモン、カルダモン、ベイリーフ、仕上げのガラムマサラへ寄せます。

地域差もあります。大きな川海老やタイガープラウンを殻付きで使う家庭では、殻がソースへうま味を出し、同時に身を守ります。殻を外した海老で作る家庭では食べやすい代わりに、火入れをさらに短くする必要があります。バングラデシュ側の食卓なら白米との距離が近く、西ベンガルやコルカタの紹介では祭りや客向きの料理として語られることもあります。近い東インドの海老ココナッツカレーには、オディシャの Chungdi Malai のような料理もあり、名前や材料が似ていても、香りの置き方や家庭ごとの甘さは少しずつ変わります。

日本の台所では、現地と同じ大きな海老を探すより、「海老を守る」方が大事です。殻付きブラックタイガーがあれば火入れの幅を取りやすく、冷凍むき海老なら解凍後に水分をよく拭き、焼く時間をさらに短くします。生のココナッツから一番搾り、二番搾りを分ける作り方もありますが、日本では缶のココナッツミルクを水で少しゆるめ、最後に濃い部分を足す方が安定します。玉ねぎペーストを焦がさず炒めきり、ココナッツミルクをぐらぐら沸かさず、海老を最後に戻して短く煮る。この流れを守ると、缶のココナッツミルクでも味がぼやけにくくなります。


日本での買い出しと代替判断

スーパーで買うものは海老、玉ねぎ、しょうが、ヨーグルト、きゅうりです。通販や輸入食材店で見る価値があるのは、ココナッツミルク、ターメリック、ガラムマサラです。海老は生鮮なので商品カード化せず、実物を見て殻に黒ずみが少なく、身に張りがあるものを選びます。

ココナッツミルクは、この料理のソースそのものです。缶を開けて脂肪分が固まっている場合は、湯せんで少し温めてから混ぜると分離しにくくなります。低脂肪タイプは軽く仕上がりますが、海老を戻した時にソースの厚みが足りません。最初は普通の缶を使う方が作りやすいです。

ターメリックは色だけでなく、海老の下味に使います。香りが古い粉だと土っぽさだけが出るので、開封から長く経ったものは少量を指でこすって香りを確認します。ガラムマサラは最後の香りです。煮込みの途中に多く入れるより、火を弱めてから小さじ1を散らす方が、チングリマライカレーらしいやわらかい香りが残ります。

ココナッツミルクは代替しにくい材料です。牛乳や生クリームではベンガルの海老ココナッツ煮から離れるため、まずは缶を一つ用意します。

海老の下味とソースの色を安定させるなら、ターメリックは少量でも新しいものを使う価値があります。

最後の香りはガラムマサラで決まります。手持ちが古いときは、小瓶を一つ入れ替えるだけで仕上がりがかなり変わります。


失敗しやすいところと直し方

海老が硬い時は、最初の焼き時間が長いか、最後に戻してから煮すぎています。殻付きなら片面1分以内、むき海老なら片面30から40秒で引き上げ、最後の煮込みも3分前後から様子を見ます。冷凍むき海老は表面の水分が多いので、拭き取りが甘いと焼くというより蒸され、身が締まりやすくなります。

ソースがざらつく時は、玉ねぎペーストの炒め不足か、ヨーグルトを強火で入れたことが原因です。玉ねぎは焦げ茶色まで炒めませんが、白っぽい生の匂いが残る状態ではココナッツミルクを入れてもまとまりません。ヨーグルトは冷蔵庫から出した直後ではなく、先に器で混ぜてから弱火で加えると分離しにくくなります。

味が甘すぎる時は、砂糖を減らすより青唐辛子と塩の位置を見直します。チングリマライカレーは辛い赤いカレーではありませんが、青唐辛子の青い香りがないとココナッツミルクの甘さだけが残ります。仕上げに青唐辛子を一本追加し、塩をひとつまみ足す方が、レモンを大量に搾るより料理の方向が保てます。


保存と温め直し

できたてが向く料理です。海老は再加熱で硬くなりやすいので、作り置きするならソースと海老を分けます。海老は焼いたところで取り出して冷まし、ソースはココナッツミルクを入れて温めたところまで作って冷蔵します。食べる直前にソースを弱火で温め、海老を戻して4分ほど煮ると、食感が残ります。

完成後に余った場合は、粗熱を取って密閉容器に入れ、冷蔵で翌日までを目安にします。温め直しは小鍋に移し、水大さじ2を加えて弱火でゆっくり。電子レンジなら600Wで1分温め、混ぜてから30秒ずつ追加します。中心まで温まったらすぐ止め、何度も温め直さないでください。

ソースだけ余った時は、ゆで卵や厚揚げを入れると別の副菜になります。ただし海老の香りが出ているので、甲殻類アレルギーの人とは共有しません。白米の横にベグン・ボルタやハリームを合わせると、同じベンガル圏でもココナッツ、焦げ香、豆と肉の濃さの違いが見えます。


FAQ

むき海老でも作れますか?

作れます。むき海老450gを使い、下味は同じで、焼き時間を片面30から40秒に短くします。殻のうま味と保護がない分、ソースへ戻した後も3分ほどで止めます。小さい海老は硬くなりやすいので、中粒以上を選んでください。

ココナッツミルクの代わりに生クリームで作れますか?

おすすめしません。生クリームでは乳脂肪の重さが前に出て、チングリマライカレーのココナッツ由来の甘さと軽さから離れます。どうしてもココナッツが苦手な場合は、別の海老カレーとして考え、この記事の名前ではなく「海老のクリームカレー」として調整する方が無理がありません。

ガラムマサラは最初から入れてもいいですか?

仕上げに入れる方が香りが残ります。最初から入れると煮込みの間に香りが鈍くなり、ココナッツミルクの甘さに埋もれます。ホールのシナモン、カルダモン、クローブで土台の香りを出し、粉のガラムマサラは火を止める直前に使います。

何と一緒に食べるとよいですか?

白米が一番合わせやすいです。軽くしたい日は長粒米、家庭の夕飯なら日本米で十分です。献立にするなら、辛いアルー・ボルタを少量、甘い食後には蒸し米粉菓子のバパ・ピタを置くと、バングラデシュの米食文化がつながって見えます。


主な参考リンク

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