サゴ粉で作ったインドネシアのバゲアを茶とナッツと一緒に盛った皿
🔪下準備30分
🔥調理42分
🍽️分量24
🌍料理インドネシア料理

バゲアの作り方|マルクのサゴ菓子

約33分で読めます世界ごはん紀行編集部
Cooking flow

作り方を先に見る

STEP 11 / 7

粉を乾煎りする

所要時間10分

手順1: 粉を乾煎りする

サゴ粉またはタピオカ粉240gをフライパンに広げ、パンダンリーフを使う場合は結んで一緒に入れます。弱火から弱めの中火で8から10分、木べらで底をこすりながら動かし、粉がさらさらして軽く舞い、指でつまむと湿り気が残らない状態にします。色をつける工程ではないので、きつね色になり始めたら火が強すぎます。

STEP 22 / 7

ナッツを粗く砕く

所要時間6分

手順2: ナッツを粗く砕く

マカダミアまたは皮むきアーモンド60gを、粒が2から4mmほど残る粗い粉にします。ミルを使う場合は1秒ずつ短く回し、油がにじむ前に止めます。粉状の部分と小さな粒が混ざっていると、生地の中で香ばしさが散り、噛んだ時にナッツだけが硬く残りません。

STEP 33 / 7

卵と砂糖をなじませる

所要時間5分

手順3: 卵と砂糖をなじませる

ボウルに卵1個、きび砂糖85g、塩1.5g、米油35mlを入れ、泡立て器で30秒ほど混ぜます。砂糖を完全に溶かす必要はありませんが、卵白のかたまりが見えず、油が表面に大きく浮かない状態までなじませます。ここで強く泡立てると焼いた時に大きな空洞ができるので、静かに混ぜます。

STEP 44 / 7

粉とココナッツを合わせる

所要時間8分

手順4: 粉とココナッツを合わせる

乾煎りした粉を完全に冷まし、ベーキングパウダー、シナモン、しょうが、砕いたナッツを混ぜます。卵液を加えて木べらで切るように混ぜ、ココナッツミルク75mlを3回に分けて入れます。生地はしっとりした砂のようで、手で握るとまとまり、軽く押すと細かい割れ目が出る状態が目安です。べたつくほど濡れたら粉を小さじ2ずつ足し、崩れるならココナッツミルクを小さじ1ずつ足します。

STEP 55 / 7

小判形に成形する

所要時間12分

手順5: 小判形に成形する

生地を24等分し、1個あたり約20gを目安にします。手のひらで軽く握ってから、長さ5cm、幅2.5cm、厚さ1.5cmほどの小判形に整え、天板に3cmほど間隔を空けて並べます。表面の割れ目は少し残って構いませんが、深く裂けて中が崩れる場合は水分不足なので、残りの生地にココナッツミルクを小さじ1足します。

STEP 66 / 7

低温で焼く

所要時間22分

手順6: 低温で焼く

オーブンを150℃に予熱し、天板を中段に入れて18から22分焼きます。表面は淡いクリーム色のまま、底だけが薄いベージュになり、触ると外側が乾いて少し固まる状態で止めます。160℃以上で急ぐと外側だけ硬くなり、中心に湿り気が残るので、焼き色より乾き具合を優先します。

STEP 77 / 7

冷まして乾かす

所要時間20分

手順7: 冷まして乾かす

焼き上がったら天板の上で5分置き、形が落ち着いてから網へ移します。熱いうちは崩れやすいので、指で押したり瓶に入れたりせず、20分ほど置いて中心の蒸気を抜きます。割った時に中が湿ってねっとりする場合は、120℃のオーブンで5分だけ追加で乾かし、完全に冷ましてから保存容器へ入れます。

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Ingredients

材料を分けて見る

11品目

材料

材料 分量 日本での置き換えと注意
サゴ粉、またはタピオカ粉 240g サゴ粉が理想。手に入らなければタピオカ粉で作る
ケナリナッツ 60g マカダミア、皮むきアーモンド、カシューナッツで代用
きび砂糖、またはパームシュガー 85g 黒糖だけにすると香りが強いので半量まで
卵 1個、約50g 室温に10分置くと砂糖となじみやすい
ココナッツミルク 75ml 缶をよく振り、濃い部分と水分を均一にする
米油、または太白ごま油 35ml 香りの強いオリーブ油は避ける
ベーキングパウダー 2g ふくらませるためではなく、割れを軽くする補助
塩 1.5g 甘さを締める。入れ忘れると粉の味がぼやける
シナモンパウダー 1g 香りを強くしたくない場合は0.5g
しょうがパウダー 0.5g 生姜の辛味ではなく、後味の温かさを足す
パンダンリーフ 1枚 あれば乾煎り時に入れる。なければ省いてよい

ナッツは細かくしすぎると油が出てペーストになります。粗い粉と小さな粒が混ざる程度で止めると、食べた時に香りが残ります。粉はサゴ粉とタピオカ粉で吸水が少し違うため、最後の生地で「押すとまとまるが、指を離すと細かい割れ目が残る」状態を目安にします。

この料理には卵、ナッツ類を含みます。ココナッツミルク缶や加工ナッツには製品によって乳成分、小麦、大豆が混入する可能性があるため、アレルギーがある場合は原材料表示を確認してください。

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材料表の分量24人分

表内の数値を目安として再計算します。塩、辛味、油は味を見ながら調整してください。

栄養情報 1人分の目安
3kcal
エネルギー
0.0g
タンパク質
0.1g
脂質
0.5g
炭水化物
0.0g
食物繊維
2mg
ナトリウム
※ 目安値です。材料や調理法により変動します。
Shop the pantry

材料からそろえる、味の決め手

買い出しガイド

粉が香ばしくほどける、東インドネシアの茶菓子

サゴ粉をフライパンでゆっくり動かしていると、最初はただ白かった粉が、急にさらっと軽くなります。米粉とも小麦粉とも違う、乾いたでんぷんの香りです。そこへココナッツミルクとナッツを合わせ、低い温度で乾かすように焼くと、見た目は素朴なのに、噛んだ瞬間にほろほろ崩れる小さな菓子になります。

バゲア(Bagea / kue bagea)は、インドネシア東部、とくにマルクや北スラウェシ周辺で知られるサゴ粉の焼き菓子です。英語版Wikipediaではテルナテ、北マルクに結びつく菓子として紹介され、インドネシア語版ではマルク、北スラウェシ、ゴロンタロ、南東スラウェシなど東側の地域で親しまれる菓子として説明されています。日本語で探すと情報が薄い料理ですが、サゴを主食にも菓子にも使う東インドネシアの食文化を知るには、とても入りやすい一品です。

ただし、日本の台所で本場の材料をそのままそろえるのは少し難しいです。サゴ粉は手に入りにくく、現地でよく使われるケナリナッツも常備食材ではありません。この記事では、サゴ粉が見つかればサゴ粉、見つからなければタピオカ粉で作る設計にし、ケナリの香ばしさはマカダミアか皮むきアーモンドで寄せます。パペダでサゴの粘りを味わった人なら、同じでんぷんが菓子になるとどう変わるかがよく分かります。クエ・サトゥのような乾いた粉菓子が好きな人にも向くレシピです。

焼き上がったバゲアを茶と保存瓶と一緒に置いた食卓
バゲアは熱い茶やコーヒーと一緒に食べると、乾いた粉の香りが戻りやすい
呼び方

インドネシア語では Bagea、または kue bagea と表記されます。Kue は菓子や軽食を広く指す言葉です。本記事では日本語表記を「バゲア」に統一し、サゴ粉の乾いた焼き菓子として扱います。

背景|現地らしさを決めるのは、サゴとケナリの扱い

バゲアの芯は、小麦粉のバタークッキーとは違います。小麦粉の粘りで形を保つのではなく、サゴのでんぷんを乾かし、ナッツと砂糖で口どけを作る菓子です。現地ではサゴ椰子のでんぷんが身近で、パペダのような粥にも、こうした焼き菓子にも使われます。

サゴ粉またはタピオカ粉、ココナッツミルク、卵、砂糖、ナッツ、香辛料を並べた材料
サゴ粉がなければタピオカ粉、ケナリナッツがなければマカダミアや皮むきアーモンドで香ばしさを補う

ケナリナッツは、インドネシア東部の菓子や料理で出てくることがある脂のあるナッツです。日本では一般的ではないため、無理に探し回るより、マカダミアの丸い脂、または皮むきアーモンドの軽い香ばしさを使う方が再現性が上がります。カシューナッツでも作れますが、甘さが前に出やすいので、砂糖を5g減らすと重くなりにくいです。

ココナッツミルクは「南国らしさを足す材料」ではなく、粉をほどける生地へまとめる水分です。入れすぎると焼いても中心が重くなり、足りないと成形中に割れます。今回の配合では、卵1個、油35ml、ココナッツミルク75mlを基準にし、粉の乾き具合によって小さじ1ずつ足すだけにします。

買い出し|普通の材料ではなく、粉と香りにお金を使う

タピオカ粉、ココナッツミルク、ナッツ、ミル、焼き紙を並べた買い出し材料
通販で見る価値があるのは、粉、ココナッツミルク、ナッツを粗く砕く道具

バゲアで買い足す価値があるのは、卵や油ではありません。近所で買える材料は近所で買い、通販で見るなら粉、ココナッツミルク、ナッツを粗く砕く道具に絞ります。サゴ粉が見つからない場合でも、小袋のタピオカ粉があれば、同じ東インドネシアのサゴ料理であるパペダにも回せます。

粉を迷うなら、まず小袋のタピオカ粉からで十分です。サゴ粉そのものではありませんが、でんぷんの乾いた食感を試しやすく、余ってもとろみ付けや点心系の生地に使えます。

ココナッツミルクは、缶の濃い部分と水分を均一にしてから使います。余りはナシウドゥックやブブール・チャチャにも回せるので、東南アジア料理を続けて作るなら無駄になりにくい材料です。

ナッツの粗さは口どけに直結します。包丁で刻むだけでも作れますが、ケナリの代わりにマカダミアを使う時は、短く回せる小型ミルがあると油を出しすぎずに粗い粉へ寄せやすくなります。

栄養の目安

1個分の目安 数値
エネルギー 約78kcal
たんぱく質 約1.2g
脂質 約3.4g
炭水化物 約10.8g
食物繊維 約0.4g
食塩相当量 約0.10g

バゲアは軽く見えますが、粉、砂糖、ナッツ、油で作る乾いた菓子です。茶菓子なら一度に2個から3個で十分です。口の中の水分を持っていくので、熱い紅茶、濃いコーヒー、甘くない緑茶と合わせると食べやすくなります。

日本の台所で本場に寄せる分岐

バゲアを作る時に一番迷うのは、どこまで現地材料を追うかです。サゴ粉とケナリナッツが手に入れば理想ですが、それを探すだけで終わるより、粉の乾き具合、ナッツの粗さ、低温焼成を守る方が味は近づきます。ここを外すと、材料をそろえても硬いだけの菓子になります。

迷う点 現地に寄せるなら 日本で作るなら 失敗しやすい点
粉 サゴ粉 タピオカ粉 水分を入れすぎると中心が重い
ナッツ ケナリナッツ マカダミア、皮むきアーモンド ペースト状にすると油っぽい
甘み パームシュガー きび砂糖、黒糖少量 黒糖100%は香りが強すぎる
香り パンダン、スパイス シナモンとしょうがを少量 香りを入れすぎると粉の風味が消える
焼き方 低温で乾かす 150℃前後で様子を見る 焼き色を追うと硬くなる

タピオカ粉で作ると、サゴ粉より少しきゅっと締まる印象になります。そこで、ココナッツミルクを一度に入れず、最後に小さじ単位で調整します。逆にサゴ粉を使う場合は粉が軽く、成形中に崩れやすいことがあるため、卵液をなじませてから5分置いて、粉が水分を吸ったあとに形を整えると扱いやすくなります。

失敗原因|硬い、割れる、中心が湿る

焼きすぎたバゲア、乾きすぎて崩れたバゲア、良い焼き上がりを並べた比較
濃い焼き色は香ばしさではなく硬さにつながりやすい。乾きすぎは成形前に直す
症状 原因 戻し方
表面が濃く茶色い 温度が高い、焼きすぎ 次回は150℃に下げ、18分から確認する
食べると石のように硬い 水分不足、押し固めすぎ 成形時に強く握らず、ココナッツミルクを小さじ1足す
天板で大きく割れる 生地が乾きすぎている 残りの生地にココナッツミルクを少量足し、5分休ませる
中心がねっとりする 水分過多、焼成不足 120℃で5分追加乾燥し、網で完全に冷ます
粉っぽさだけが残る 粉の乾煎り不足、ナッツが少ない 乾煎りでさらさらになるまで動かし、ナッツを粗く残す

焼き菓子として考えると「いい焼き色」をつけたくなりますが、バゲアではそれが失敗の入口になりやすいです。目指すのは、香ばしい焦げ色ではなく、乾いてほろっと崩れる淡い焼き上がりです。焼き色が弱く見えても、底が固まり、網に移せるなら十分です。

食べ方と保存

現地の紹介では、バゲアは茶やコーヒーと一緒に食べられる菓子として語られます。口の中で水分を吸うため、冷たい飲み物より温かい飲み物の方が粉の香りが戻りやすいです。濃いブラックコーヒーに合わせるとナッツの脂が立ち、甘くない紅茶に合わせるとココナッツの丸さが出ます。

保存は完全に冷めてから密閉容器に入れ、常温で4から5日を目安にします。湿気が多い季節は乾燥剤を入れ、翌日に表面がしっとりしたら、120℃のオーブンで5分だけ乾かしてから冷まします。冷蔵庫はにおいを吸いやすく、出した時に湿気が戻るので、基本は常温保存の方が向きます。

出す場面 合わせる飲み物 理由
焼きたてを少し冷ました時 甘くない紅茶 粉の香りが軽く、ココナッツの丸さが出る
翌日の乾いた状態 濃いブラックコーヒー ナッツの脂と苦味が合い、甘さが重くならない
子どもや年配の人に出す時 温かい麦茶、薄い緑茶 口の中で乾きすぎず、香辛料の角が立ちにくい
食後の小さな菓子として 砂糖を入れないミルクティー 1個でも満足感が出て、粉っぽさを感じにくい

サピン・サピンのような蒸し菓子は水分を楽しむ菓子ですが、バゲアはその逆です。乾いていることが魅力なので、作り置きする時は「焼き足す」より「冷ます」「湿気を避ける」を大事にします。食卓で甘さが物足りない時は、粉砂糖をかけるより、濃いコーヒーや少し苦い茶を合わせる方がバゲアらしさが残ります。

よくある質問

サゴ粉がないと作れませんか?

作れます。サゴ粉が理想ですが、日本ではタピオカ粉の方が入手しやすいです。風味と繊維感は同じではありませんが、でんぷんを乾かしてほろっと崩す食感は近づけられます。タピオカ粉は水分を抱え込みやすいので、ココナッツミルクを一度に入れず、小さじ単位で調整してください。

ケナリナッツは何で代用できますか?

マカダミアが一番扱いやすいです。丸い脂と甘い香りがあり、バゲアの乾いた粉に合います。皮むきアーモンドは軽く、カシューナッツは甘さが強めです。どれも完全な代替ではありませんが、油がにじむまで砕かないことを守ると、現地のナッツ感に寄せやすくなります。

ココナッツミルクを入れない配合でも作れますか?

水だけでも形にはなりますが、香りと口どけが細くなります。バゲアではココナッツミルクが粉をまとめる水分と香りの両方を担うため、少量でも入れる方が満足度は上がります。余ったココナッツミルクはナシウドゥックやブブール・チャチャに回せます。

トースターで焼けますか?

庫内温度が安定する機種なら焼けますが、焦げやすいので難度は上がります。アルミホイルを上にふわっとかけ、140から150℃相当で15分焼き、いったん取り出して底の色を確認します。表面を濃く焼くのではなく、外側が乾いて持てる状態を目安にしてください。

生地が割れてまとまりません。

粉の乾きすぎか、ココナッツミルク不足です。残りの生地にココナッツミルクを小さじ1加え、手で押して5分置いてから成形します。水分を一気に増やすと中心がねっとりするので、必ず少量ずつ足します。

どのくらい保存できますか?

完全に冷めてから密閉容器に入れ、常温で4から5日を目安にします。湿気た場合は120℃のオーブンで5分乾かし、網の上で完全に冷ましてから戻します。冷めきる前に容器へ入れると内側に蒸気がこもり、翌日に柔らかくなります。

主な参考リンク

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