金色のカダイフ生地にピスタチオを散らし、チーズが伸びるレバントのクナーファ
🔪下準備35分
🔥調理35分
🍽️分量6
🌍料理レバント料理
中東レシピ

クナーファの作り方|レバントのチーズ菓子

25分で読めます世界ごはん紀行編集部
Cooking flow

作り方を先に見る

調理工程スライド
手順1: カダイフをほぐす(6分)
STEP 11 / 8

カダイフをほぐす(6分)

冷蔵庫で解凍したカダイフ生地250gをボウルに入れ、手で4〜5cm長さにほぐします。溶かした無塩バター120gを3回に分けて加え、指先で軽くこすり合わせます。6分ほど混ぜ、生地全体がしっとり艶を帯び、乾いた白い束が残らない状態にします。強く握ると塊になるので、空気を含ませるようにほぐします。

手順2: シロップを煮る(8分)
STEP 22 / 8

シロップを煮る(8分)

小鍋にグラニュー糖180gと水120mlを入れ、中火で4分ほど温めます。沸騰して透明になったら弱火に落とし、レモン汁小さじ1を加えて2分煮ます。泡が細かくなり、スプーンからさらっと落ちる濃度で火を止めます。10分冷ましてから、オレンジフラワーウォーター小さじ1とローズウォーター小さじ1/2を混ぜます。

手順3: チーズの水気を取る(7分)
STEP 33 / 8

チーズの水気を取る(7分)

低水分モッツァレラ300gは1cm幅に裂き、リコッタ120gはキッチンペーパーで包みます。両方をざるにのせ、上から軽く押さえて5分置きます。表面の水分が紙に移り、チーズを持っても水滴が落ちない状態が目安です。ボウルでチーズ、きび砂糖小さじ2、塩1gを混ぜ、ざらつきが均一になるまで1分なじませます。

手順4: 下層を押し固める(5分)
STEP 44 / 8

下層を押し固める(5分)

直径22cm前後の浅い金属鍋に、油脂を絡めたカダイフの約3分の2を入れます。底は厚さ8mm前後、縁は高さ1.5cmほどになるように広げ、指の腹で平らに押します。5分かけて中央から外側へ均一に整えます。底だけ薄いと焼いたあとに割れやすく、縁だけ厚いとチーズが外へ流れます。

手順5: チーズを広げる(4分)
STEP 55 / 8

チーズを広げる(4分)

下層の上にチーズをのせ、縁から1cm内側まで広げます。厚さは1.5cm前後にそろえ、中央だけ高くしないようにします。残りのカダイフを上から薄く散らし、表面を軽く押さえます。4分ほどで、チーズが見えすぎず、かといって上層が厚くなりすぎない状態にします。押しすぎるとチーズの逃げ場がなくなるため、手の重みだけで十分です。

手順6: オーブンで焼く(25分)
STEP 66 / 8

オーブンで焼く(25分)

オーブンを180度に予熱し、中段で22〜25分焼きます。15分を過ぎたら前後を入れ替え、縁が濃い黄金色、中央が薄いきつね色になるまで焼きます。チーズがふつふつ動き、表面のカダイフが乾いてパリッと見えたら焼き上がりです。焦げ色が早い場合は170度へ下げ、白い部分が多い場合は3分だけ追加します。

手順7: シロップを注ぐ(3分)
STEP 77 / 8

シロップを注ぐ(3分)

焼きたてのクナーファをオーブンから出し、冷ましたシロップの3分の2を2分かけて全体へ回しかけます。注いだ瞬間に小さく泡立ち、表面が艶を帯びるのがよいサインです。皿へ流れ出るほど入れると底が重くなるため、残りは食卓で足します。3分置くと、底のカダイフまで甘さが入り、表面のパリッと感も残ります。

手順8: 切って仕上げる(5分)
STEP 88 / 8

切って仕上げる(5分)

ピスタチオ25gを粗く砕き、表面全体へ散らします。包丁を80度前後の湯で温めて水気を拭き、中心から放射状に6等分します。5分以内に切り分けると、チーズがなめらかに伸びます。皿へ移すときは底を崩さないよう、幅広のフライ返しで支えます。冷めるとチーズが固まるため、最初の一切れは温かいうちに出します。

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Ingredients

材料を分けて見る

材料スライド
材料

買い出しの前に

クナーファに使うカダイフ生地、チーズ、ピスタチオ、シロップ材料を並べた台所
カダイフ生地、低水分チーズ、花の香りのシロップ材料を先にそろえる
7品目

主材料

材料 分量 日本での選び方
冷凍カダイフ生地 250g 製菓用の細麺状生地。解凍後に4〜5cmへ短くほぐす
無塩バター 120g 溶かして使う。ギーなら110gで香りが深くなる
低水分モッツァレラ 300g シュレッドではなく塊なら1cm幅に裂く。水分の少ないものを選ぶ
リコッタ 120g カッテージチーズ裏ごし120gでもよい
きび砂糖 小さじ2 チーズの塩気を丸めるための少量
1g チーズの味を締める
ピスタチオ 25g 無塩を粗く砕く
5品目

シロップ

材料 分量 役割
グラニュー糖 180g 透明で軽い甘みを作る
120ml 煮詰めすぎないための水分
レモン汁 小さじ1 甘さを締め、結晶化を防ぎやすくする
オレンジフラワーウォーター 小さじ1 レバント菓子らしい香りの主役
ローズウォーター 小さじ1/2 入れすぎると強いので控えめにする
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Shopping

この料理の買い出し

買い出しガイド

道具

道具 目安 理由
浅い金属鍋または丸型 直径22cm前後 生地を薄く焼き、底を香ばしくする
小鍋 1個 シロップ用
ボウル 2個 カダイフ用、チーズ用
オーブン 180度 全体を均一に焼く
アレルギー情報

このレシピには小麦、乳製品、ナッツを使います。カダイフ生地には小麦が含まれ、チーズを多く使うため、乳アレルギーがある場合は無理に代替しないでください。ピスタチオは抜けますが、同じ製造設備でナッツを扱う商品もあります。

買い出しで見る価値があるもの

クナーファの買い出しで差が出るのは、普通の乳製品ではなく、カダイフ生地、花の香りをつける水、薄く焼ける浅い鍋です。モッツァレラやリコッタは近所のスーパーで十分ですが、この3つは先に在庫を確認しておくと失敗が減ります。


掲載商品は、複数の販売先を定期的に確認し、価格・内容量・レビュー傾向・購入しやすさを比較したうえで選定しています。
📊 栄養情報(1人分)
93
kcal
2.7g
タンパク質
5.7g
脂質
8.3g
炭水化物
0.3g
食物繊維
70mg
ナトリウム
※ 目安値です。材料や調理法により変動します。
人数に合わせて材料表を調整する
6人分

材料(6人分) — カダイフとチーズを先に決める

クナーファに使うカダイフ生地、チーズ、ピスタチオ、シロップ材料を並べた台所
カダイフ生地、低水分チーズ、花の香りのシロップ材料を先にそろえる

主材料

材料 分量 日本での選び方
冷凍カダイフ生地 250 g 製菓用の細麺状生地。解凍後に4〜5cmへ短くほぐす
無塩バター 120 g 溶かして使う。ギーなら110 gで香りが深くなる
低水分モッツァレラ 300 g シュレッドではなく塊なら1cm幅に裂く。水分の少ないものを選ぶ
リコッタ 120 g カッテージチーズ裏ごし120 gでもよい
きび砂糖 小さじ2 チーズの塩気を丸めるための少量
1 g チーズの味を締める
ピスタチオ 25 g 無塩を粗く砕く

シロップ

材料 分量 役割
グラニュー糖 180 g 透明で軽い甘みを作る
120 ml 煮詰めすぎないための水分
レモン汁 小さじ1 甘さを締め、結晶化を防ぎやすくする
オレンジフラワーウォーター 小さじ1 レバント菓子らしい香りの主役
ローズウォーター 小さじ1/2 入れすぎると強いので控えめにする

熱いシロップを吸ったカダイフ生地にナイフを入れると、表面はしゃりっと鳴り、中から白いチーズがゆっくり伸びます。クナーファ、またはカナーフェ。レバントの街角では、朝食にも祝いの菓子にもなる、甘くて香ばしい焼き菓子です。

日本で作ろうとすると、最初に迷うのは材料です。ナブルスのナブルシチーズは手に入りにくい。カダイフ生地も普通のスーパーにはほぼありません。けれど、守るべき軸を間違えなければ、自宅のオーブンでもかなり近いところまで寄せられます。

このレシピでは、冷凍カダイフ生地、低水分モッツァレラ、リコッタを使い、22cm前後の浅い金属鍋で焼きます。ポイントは、チーズの水気を抜くこと、カダイフに油脂を均一に絡めること、焼きたての生地に冷ましたシロップを吸わせること。この3つです。

呼び方について

アラビア語圏では kunafa、knafeh、kanafeh など複数のローマ字表記が使われます。日本語ではクナーファ、カナーフェ、クナーフェと揺れがありますが、本記事では「クナーファ」を主表記にします。


クナーファの物語 — ナブルスから広がった甘い熱気

丸い皿に盛ったクナーファを切り分け、チーズが伸びている食卓
焼きたてを切ると、カダイフの香ばしさとチーズの伸びが同時に出る

クナーファは、細い麺状の生地やセモリナ生地に、チーズやクリームを重ね、砂糖シロップを含ませる中東の菓子です。特にパレスチナのナブルスは、チーズ入りのクナーファでよく知られ、熱い鉄板から大きな丸皿へひっくり返して売る店の光景は、この菓子の記憶そのものになっています。

レバノン、シリア、ヨルダン、パレスチナ、トルコ周辺では、名前も形も少しずつ変わります。粗いカダイフを使う版、細かく刻んだ生地を押し固める版、パンのようなカアクにはさんで歩きながら食べる版、オレンジ色を強く出す版。どれも共通しているのは、香ばしい生地、温かい乳製品、花の香りを含むシロップの組み合わせです。

日本の台所で再現するなら、派手な色よりも食感を優先します。生地はパリッと、チーズは水っぽくなく、シロップは甘いだけでなくレモンと花の香りで輪郭を出す。そこまで決めると、特別な菓子なのに、週末の午後に作れる料理になります。

フムスファラフェルタブーレのようなレバントの前菜を並べる日なら、最後にこのクナーファを少量だけ出すと、塩気と酸味の食卓がきれいに閉じます。


日本の台所で現地に寄せる分岐

皿に盛ったチーズ入りクナーファと、カアク風のパンにはさんだクナーファを並べた食卓
チーズ入りの皿盛りと、パンにはさんで食べる屋台風の楽しみ方

現地のレシピをそのまま日本へ持ち込むと、チーズでつまずきます。ナブルシチーズやアッカウィチーズは塩気が強く、塩抜きして使うことが多い一方、日本のモッツァレラは水分が多い。ここを同じ名前だけで置き換えると、底が水っぽくなります。

現地の要素 日本での現実的な寄せ方 守りたい理由
ナブルシチーズ、アッカウィチーズ 低水分モッツァレラ300gとリコッタ120g 伸びと乳の甘みを両方出す
カダイフ生地 冷凍カダイフを使う ここは代替しにくい。そうめんや春雨では焼き菓子の層にならない
澄んだ砂糖シロップ 砂糖と水を軽く煮て、最後に花の香りを入れる 煮詰めすぎると飴っぽくなり、生地へ入りにくい
オレンジ色の表面 着色は省いて、焼き色で黄金色へ寄せる 家庭では色よりも香ばしさを優先した方が失敗しにくい
大きな丸鉄板 22cmの浅い金属鍋、パエリア鍋、丸型 生地を薄く焼けるほど、底が香ばしくなる

パンにはさむ食べ方も面白いです。レバントの街では、クナーファを丸いゴマつきパンに入れる店があります。家庭で試すなら、温めた丸パンに小さな一切れをはさみ、シロップを少量だけ足します。かなり甘いので、食後のデザートというより、濃いコーヒーと一緒に半分ずつ食べるとちょうどよいです。


失敗原因 — 水っぽさと焦げを先に潰す

焼き色の浅いクナーファ、焦げた端、シロップが多すぎる断面を比べた台所
水気、焼き色、シロップ量を見れば失敗の原因が分かる
失敗 主な原因 直し方
底がべたつく チーズの水気が多い、シロップを一気に全部入れた チーズを5分以上水切りし、シロップは3分の2から入れる
生地が白く硬い 油脂が少ない、押し固めが強すぎる バター120gを全体へ絡め、指で軽く押す程度にする
端だけ焦げる 型が薄すぎる、上火が近い 15分で前後を入れ替え、焦げ始めたら170度へ下げる
チーズが伸びない 冷めてから切った、低水分チーズだけで固まった 焼き上がり5分以内に切り、リコッタを混ぜて乳の柔らかさを足す
甘さだけが強い 花の香りが強すぎる、レモンが少ない オレンジフラワー小さじ1、ローズ小さじ1/2を上限にする

一番多い失敗は、チーズの水分です。リコッタを増やすとやさしい味になりますが、水切りをしないと底が重くなります。逆に低水分モッツァレラだけで作ると伸びは出ますが、冷めたときにゴムのように固まりやすい。300g対120gくらいの配合が、家庭用オーブンでは扱いやすいです。

焼き色は、表面だけで判断しないでください。縁が濃い黄金色になり、中央は薄いきつね色。ここで止めると、底は香ばしく、上は苦くなりません。焼き不足が心配なときは、シロップを注ぐ前に縁を少し持ち上げ、底が薄く色づいているか確認します。


食べ方・保存・よくある質問

切り分けたクナーファを保存容器へ入れ、温め直し用に小鍋のシロップを添えた台所
保存するときはシロップを控えめにし、温め直しで香りを戻す

クナーファは焼きたてが一番おいしい菓子です。とはいえ、6人分を一度に食べ切らない場合は、最初から全量のシロップを入れない方が保存しやすくなります。食卓で食べる分だけ追加シロップをかけ、残りは控えめな甘さのまま冷まします。

状態 保存方法 温め直し
当日中 室温で3時間以内 160度のオーブンで5分
翌日 冷蔵で1日 160度のオーブンで8分、最後にシロップ小さじ1
冷凍 1切れずつ包んで2週間 冷蔵解凍後、170度で10分

電子レンジだけで温めると、チーズは戻りますが生地がしんなりします。最初に600Wで20秒だけチーズをゆるめ、次にトースターやオーブンで表面を3〜5分温めると、食感が戻りやすいです。

カダイフ生地なしで作れますか

完全な代替は難しいです。そうめんや春雨は水分を吸いやすく、焼き菓子の軽い層になりません。どうしても試すなら、フィロ生地を細く刻んで使う方が近いですが、カダイフの糸のような食感とは別物になります。

ローズウォーターは必須ですか

必須ではありません。オレンジフラワーウォーター小さじ1だけでも、十分にレバント菓子らしい香りになります。ローズウォーターを入れる場合は小さじ1/2までにし、香水のような強さを避けます。

前日に組み立てられますか

生地へ油脂を絡めるところまでなら前日にできます。型へ敷き、チーズをのせた状態で一晩置くと、チーズの水分が底へ移ります。前日はカダイフとチーズを別々に準備し、焼く30分前に組み立てるのが無難です。

献立にするなら何を合わせますか

甘い菓子なので、食事は軽く酸味のあるものが合います。タブーレババガヌーシュシャワルマを少量ずつ並べると、最後のクナーファが重く感じにくいです。米料理のあとなら、ヨルダンのマンサフのような乳の香りとのつながりも見えてきます。


参考文献

出典・引用について

この記事は、世界ごはん紀行編集部が各国の料理資料、現地レシピ、食材事情をもとに、日本の家庭で再現しやすい形に整理したものです。

出典
世界ごはん紀行クナーファの作り方|レバントのチーズ菓子
URL
https://sekaigohan.com/recipes/middle-east/lebanon/knafeh
著者・編集
世界ごはん紀行編集部
更新日
2026年5月16日
主な参考リンク
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