カブリ・パラウ。バスマティ米にラム肉、にんじん、レーズン、ナッツを重ねたアフガニスタンの祝い米
🔪下準備35分
🔥調理1時間40分
🍽️分量4
🌍料理アフガニスタン料理
南アジアレシピ

カブリ・パラウの作り方|アフガンの祝い米

42分で読めます世界ごはん紀行編集部
Cooking flow

作り方を先に見る

調理工程スライド
手順1: 米を洗って浸水する
STEP 11 / 8

米を洗って浸水する

バスマティ米2合をやさしく洗い、水を替えながら白い濁りを軽く落とします。たっぷりの水に30分浸し、ざるに上げます。強くこすると米が割れ、蒸したときにべたつきます。

手順2: ラムと玉ねぎを焼きつける
STEP 22 / 8

ラムと玉ねぎを焼きつける

厚手の鍋に油大さじ2を入れ、中火で玉ねぎを8分炒めます。薄茶色になったらラム600g、にんにく、クミン、カルダモン、シナモン、黒こしょうを加え、肉の表面に焼き色がつくまで6〜8分炒めます。

手順3: 肉をやわらかく煮る
STEP 33 / 8

肉をやわらかく煮る

水700ml、塩小さじ1と1/2、砂糖小さじ1を加え、沸いたら弱火にします。ふたを少しずらし、ラムなら60〜75分、牛すねなら90分、鶏ももなら25〜30分煮ます。肉が箸でほぐれる手前になったら、肉を取り出し、煮汁を450mlほど残します。

手順4: にんじんとレーズンを炒める
STEP 44 / 8

にんじんとレーズンを炒める

別のフライパンに油またはバター大さじ1と1/2を入れ、にんじんを中火で4分炒めます。砂糖大さじ1、レーズンを加え、さらに2分。レーズンがふっくらし、にんじんがつややかになったら火を止め、アーモンドとピスタチオを混ぜます。

手順5: 米を半茹でにする
STEP 55 / 8

米を半茹でにする

大きめの鍋で湯を強火でしっかり沸かし、塩小さじ1を入れます。浸水した米を入れ、4〜5分だけ茹でます。米粒が伸び、中心に細い芯が残る状態でざるに上げます。ここで完全に火を通すと、最後の蒸しで崩れます。

手順6: 肉、煮汁、米を重ねる
STEP 66 / 8

肉、煮汁、米を重ねる

肉を煮た鍋に肉を戻し、煮汁を300〜350ml残します。上から半茹での米をふんわりのせ、箸や柄の長いスプーンで蒸気穴を数か所あけます。米に煮汁が少し触れる程度で、ひたひたにはしません。米粒を押しつぶさないよう、5分で手早く重ねます。

手順7: 布巾をかませて弱火で蒸す
STEP 77 / 8

布巾をかませて弱火で蒸す

ふたを清潔な布巾で包み、鍋にかぶせます。中火で2〜3分、蒸気が立ったらごく弱火に落とし、25分蒸します。火を止めて10分置きます。米粒がふっくら伸び、鍋底から焦げ臭ではなく肉だしの香りが上がれば蒸し上がりです。焦げが心配なら、鍋の下に焼き網を敷くと熱がやわらぎます。

手順8: 大皿に盛ってトッピングをのせる
STEP 88 / 8

大皿に盛ってトッピングをのせる

火を止めて10分置いたあと、ふたを開け、ふっくらした米を大きくほぐします。大皿に米を半量、肉、残りの米の順に盛り、にんじん、レーズン、ナッツを上に広げます。肉を少し見せると、食べる人が取り分けやすくなります。

ラムや牛肉は、圧力鍋なら加圧15〜20分でかなり短縮できます。ただし米は圧力鍋で一緒に炊かず、半茹でしてから通常の鍋で蒸す方が粒立ちが安定します。肉だけ圧力鍋、米は鍋蒸し。この分担が家庭では扱いやすいです。

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Ingredients

材料を分けて見る

材料スライド
材料

買い出しの前に

カブリ・パラウに使うバスマティ米、ラム肉、にんじん、レーズン、ナッツ、スパイス
バスマティ米、ラム、にんじん、レーズン、アーモンド、ピスタチオを先に揃える。香りは少数のスパイスで十分

材料は、米、肉、甘いトッピングの三つに分けると買い出しが楽です。初回からすべてを輸入食材で揃える必要はありません。ただし、米だけはできればバスマティ米にしてください。日本米でも作れますが、長粒米の軽さがあると、肉の煮汁を吸っても重くなりにくいです。

7品目

米と肉

材料 分量 代替・備考
バスマティ米 2合(約300g) セラバスマティがあれば最適。なければ通常のバスマティ米
ラム肩肉またはラムもも肉 600g 牛すね肉、牛肩ロース、鶏もも肉で代用可
玉ねぎ 1個(約200g) 薄切り。甘みと煮汁の土台
にんにく 2片 つぶす。チューブなら小さじ2
700ml 肉を煮る用。途中で足してよい
米油またはサラダ油 大さじ3 ギーを大さじ1混ぜてもよい
小さじ2 肉の煮汁と米に分けて使う
6品目

香りの材料

材料 分量 代替・備考
クミンシード 小さじ1 クミンパウダー小さじ1/2でも可
カルダモン 5粒 パウダーなら小さじ1/3。入れすぎ注意
シナモンスティック 1/2本 パウダーなら少々
黒こしょう 小さじ1/2 粗挽き
クローブ 2粒 あれば。苦手なら省略
砂糖 小さじ2 煮汁に少量。米の色と甘みを補う
6品目

にんじん・レーズン・ナッツ

材料 分量 代替・備考
にんじん 2本(約300g) 4〜5cm長さの細切り
レーズン 70g サルタナ、ゴールデンレーズンでも可
スライスアーモンド 30g 細切りアーモンドがあればより近い
ピスタチオ 20g 無塩。なければアーモンドを増やす
砂糖 大さじ1 にんじんの艶出し用
米油またはバター 大さじ1と1/2 バターは香りが強いので少量に
アレルギーと食品安全

このレシピには羊肉または牛肉・ナッツ類を使います。しょうゆは使いませんが、付け合わせや市販スープを使う場合は小麦・大豆表示を確認してください。肉は中心まで十分に加熱します。厚生労働省は食肉を中心部まで加熱して食べるよう案内しているため、家庭では「現地風のやわらかさ」より安全確認を優先します。

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この料理の買い出し

買い出しガイド

この料理に使う食材・道具

カブリ・パラウは、米と鍋で仕上がりが大きく変わります。ラムは牛肉に替えられますが、バスマティ米と厚手の鍋は用意する価値があります。

買い出しの最短ルート

スーパーでにんじん、玉ねぎ、にんにく、レーズン、アーモンドを買い、バスマティ米とカルダモンだけ輸入食材店や楽天で用意します。ラムが見つからない日は、牛すね肉か牛肩ロースに替えると、煮汁の力が残ります。鶏もも肉でも作れますが、煮込み時間は短くしてください。


掲載商品は、複数の販売先を定期的に確認し、価格・内容量・レビュー傾向・購入しやすさを比較したうえで選定しています。
📊 栄養情報(1人分)
180
kcal
7.8g
タンパク質
7.0g
脂質
21.5g
炭水化物
1.3g
食物繊維
363mg
ナトリウム
※ 目安値です。材料や調理法により変動します。
人数に合わせて材料表を調整する
4人分

材料 — 日本のスーパーで揃えるカブリ・パラウ

カブリ・パラウに使うバスマティ米、ラム肉、にんじん、レーズン、ナッツ、スパイス
バスマティ米、ラム、にんじん、レーズン、アーモンド、ピスタチオを先に揃える。香りは少数のスパイスで十分

材料は、米、肉、甘いトッピングの三つに分けると買い出しが楽です。初回からすべてを輸入食材で揃える必要はありません。ただし、米だけはできればバスマティ米にしてください。日本米でも作れますが、長粒米の軽さがあると、肉の煮汁を吸っても重くなりにくいです。

米と肉

材料 分量 代替・備考
バスマティ米 2 合(約300 g) セラバスマティがあれば最適。なければ通常のバスマティ米
ラム肩肉またはラムもも肉 600 g 牛すね肉、牛肩ロース、鶏もも肉で代用可
玉ねぎ 1 個(約200 g) 薄切り。甘みと煮汁の土台
にんにく 2 片 つぶす。チューブなら小さじ2
700 ml 肉を煮る用。途中で足してよい
米油またはサラダ油 大さじ3 ギーを大さじ1混ぜてもよい
小さじ2 肉の煮汁と米に分けて使う

香りの材料

材料 分量 代替・備考
クミンシード 小さじ1 クミンパウダー小さじ1/2でも可
カルダモン 5粒 パウダーなら小さじ1/3。入れすぎ注意
シナモンスティック 1/2 本 パウダーなら少々
黒こしょう 小さじ1/2 粗挽き
クローブ 2粒 あれば。苦手なら省略
砂糖 小さじ2 煮汁に少量。米の色と甘みを補う

にんじん・レーズン・ナッツ

材料 分量 代替・備考
にんじん 2 本(約300 g) 4〜5cm長さの細切り
レーズン 70 g サルタナ、ゴールデンレーズンでも可
スライスアーモンド 30 g 細切りアーモンドがあればより近い
ピスタチオ 20 g 無塩。なければアーモンドを増やす
砂糖 大さじ1 にんじんの艶出し用
米油またはバター 大さじ1と1/2 バターは香りが強いので少量に
アレルギーと食品安全

このレシピには羊肉または牛肉・ナッツ類を使います。しょうゆは使いませんが、付け合わせや市販スープを使う場合は小麦・大豆表示を確認してください。肉は中心まで十分に加熱します。厚生労働省は食肉を中心部まで加熱して食べるよう案内しているため、家庭では「現地風のやわらかさ」より安全確認を優先します。

ふたを開けた瞬間、米の上に甘いにんじんが光る

台所で米料理を作る日は、炊き上がりの湯気に少しだけ緊張します。べたついていないか、肉は硬くないか、鍋底が焦げていないか。けれどカブリ・パラウは、ふたを開けた瞬間にその緊張がふっとほどけます。細長い米の上に、つやのあるにんじん、ふくらんだレーズン、薄く割ったナッツがのり、鍋の奥からラムとカルダモンの香りが上がってくるからです。

カブリ・パラウ(Kabuli palaw / Qabili palau / Kabuli pulao)は、アフガニスタンを代表する米料理です。ラムや牛肉をやわらかく煮て、その煮汁でバスマティ米を蒸し、最後に甘く炒めたにんじん、レーズン、アーモンド、ピスタチオをのせます。インドのビリヤニのように強いスパイスで押す料理ではなく、肉のだし、米の香り、甘い具材の重なりで食べ進める料理です。

ふたを開けた鍋の中で湯気を立てるカブリ・パラウ。ラム肉とバスマティ米が見える
ふたを開けた瞬間、肉の煮汁を吸った米と甘いトッピングの香りが立つ

日本の家庭で作るときの山場は、珍しいスパイス探しではありません。米を炊き込みすぎないこと、肉の煮汁を捨てないこと、にんじんとレーズンを「飾り」ではなく味の一部として扱うこと。この三つを守ると、スーパーのラム肉や牛肉でも、アフガンの祝い米らしい輪郭が出ます。

同じ南アジアの米料理でも、ダルバートが豆と米を日常の中心に置く料理なら、カブリ・パラウは来客や祝祭の中心に大皿で出す料理です。米をただの主食にせず、肉、甘み、香りを受け止める舞台にする。その発想を、日本の台所で扱いやすい分量に落とし込みます。米料理の次にアフガンの小さな手仕事へ進むなら、香草を包む餃子アシャクを読むと、ヨーグルトソースと豆ソースの組み立て方もつかめます。

呼び名のゆれについて

英語圏では Kabuli palaw、Kabuli pulao、Qabili palau など複数の表記があります。本記事では日本語で読みやすい「カブリ・パラウ」を主に使います。Dari/Persian系の呼び名では「パラウ」、南アジア寄りの英語表記では「プラオ」「プラウ」と書かれることがあります。


この料理の物語 — カーブルから客人の大皿へ

カブリ・パラウを大皿に盛り、ヨーグルトとサラダを添えた食卓
大皿の中央に米を盛り、周りにヨーグルト、サラダ、パンを置くと、アフガンの客人料理らしい食卓になる

カブリ・パラウは、アフガニスタンの国民食として紹介されることが多い料理です。AramcoWorldのレシピ解説では、昔は千切り器もむきナッツも手軽ではなかったため、にんじんやナッツの下ごしらえに手間がかかり、主に儀礼や祝いの席で出される料理だったと説明されています。いまは家庭でも作りやすくなりましたが、それでも「ごちそう」の位置づけは残っています。

名前の解釈にはいくつかの説があります。カーブル(Kabul)に由来するという説明もあれば、Dari語の「qabil(能力がある、できる)」に関連づけ、上手に作れる人は料理上手と見なされたという語りもあります。どちらか一つに断定するより、「首都カーブルの名をまとった、腕の見せ場になる米料理」と考えると、料理の姿がつかみやすくなります。

この料理が面白いのは、豪華さが唐辛子や濃いソースではなく、層の作り方にあることです。肉は下に隠れ、米がその上を覆い、甘いにんじんとレーズンが最後にのる。食べる人は、まず華やかな上面を見て、取り分けると肉が現れる。大皿料理としての演出が、調理の構造に組み込まれています。

スパイスも控えめです。カルダモン、クミン、シナモン、黒こしょう、場合によってはクローブやベイリーフ。インド料理のチャナマサラのようにスパイスの香りを前面に出すのではなく、肉のだしと米の香りを細く支える使い方です。ここを強くしすぎると、カブリ・パラウではなく「スパイス炊き込みご飯」に寄ってしまいます。

甘い具材は飾りではない

レーズンとにんじんは、見た目を華やかにするだけではありません。ラムの脂と米の塩気を、途中で甘く切り替える役割があります。日本の炊き込みご飯で甘い具が入ると違和感があるかもしれませんが、この甘みがあるから一皿を最後まで食べ飽きません。


日本の台所で本場に寄せる分岐

日本で揃えるカブリ・パラウの代替食材。ラム、牛肉、鶏肉、バスマティ米、日本米、にんじん、レーズン、ナッツ
ラムがない日は牛肉や鶏肉で作れるが、米はできればバスマティ米を使うと料理の輪郭が残る

カブリ・パラウは、材料を全部本場寄りにしなくても成立します。ただし、代替してよいものと、できれば守りたいものを分ける必要があります。

要素 守りたいこと 日本での現実的な代替
長粒で軽く、蒸しても粒が残る バスマティ米。日本米なら水分をかなり控える
煮汁に旨みが出る部位 ラム肩、牛すね、牛肩ロース、鶏もも
香り カルダモンとクミンを細く効かせる ガラムマサラ少量で補助可。ただし入れすぎない
甘い具 にんじんとレーズンの甘み ゴールデンレーズン、ドライクランベリー少量
ナッツ 香ばしさと歯ざわり アーモンドだけでも可。ピーナッツは風味がずれる
蒸し方 水分を足さず、煮汁の香りを吸わせる 厚手鍋、土鍋、フライパン+ふたでも可

一番守りたいのは、米を煮汁で「炊き込む」のではなく、煮汁の上で「蒸す」ことです。日本の炊き込みご飯の感覚で水分を多くすると、レーズンの甘みも肉の脂も米に入りすぎ、重い仕上がりになります。米は軽く、肉は下に、甘い具は上に。この分離があるから大皿料理としてきれいに食べられます。

ラムが苦手なら牛肉で十分です。牛すね肉は時間がかかりますが、煮汁の力が強く、米に合います。牛肩ロースなら煮込み時間が短めで済みます。鶏もも肉は軽く仕上がりますが、アフガンの祝い米らしい重心は少し弱くなります。その場合は、鶏皮を外さず、煮汁に油と香りを残してください。

スパイスは、カルダモンとクミンを軸にします。ガラムマサラを入れるなら小さじ1/2まで。インド料理のように香りを重ねすぎると、ニハリやビリヤニに近い方向へ寄ります。カブリ・パラウは、強い香りより「肉のだしをまとった米」の品の良さを残す方がおいしいです。

日本米で作る場合は、完全な再現ではなく「カブリ・パラウ風の祝い炊き込み」と割り切ります。米2合なら煮汁を240〜260mlまで減らし、半茹ではせず、普通に洗った米を短時間浸水してから鍋で炊きます。粒立ちは出ませんが、にんじんとレーズンの組み合わせは楽しめます。初回は日本米で流れを覚え、気に入ったらバスマティ米へ移るのも現実的です。


失敗原因 — 米が重い、肉が硬い、甘みが浮く

成功した粒立ちのカブリ・パラウと、べたついた失敗例を並べた比較
カブリ・パラウの失敗は米の水分に出やすい。粒が立つと肉と甘い具が映える

米がべたつく場合、原因はほぼ水分です。米を半茹でしすぎた、煮汁を多く入れた、蒸している間にふたの水滴が落ちた、のどれかです。半茹では「芯が少し残る」段階で止めます。鍋の中の煮汁は、米が浸る量ではなく、底に少し見える程度。布巾をかませるのは、水滴を受け止めるためです。

肉が硬いときは、焼き色のあとに煮込みが足りません。ラム肩や牛すねは、表面だけ火が入っても中の繊維がほどけません。箸で強く押して少し崩れる手前まで煮てから米を重ねます。蒸し工程だけで肉をやわらかくするのは難しいので、肉の煮込みは別工程として完了させてください。

甘みが浮くときは、にんじんとレーズンを炒める油が少なすぎるか、塩気が弱いことが多いです。甘い具は米に混ぜ込まず、上にのせます。取り分けたとき、塩気のある米と肉、甘いにんじんが同じ皿で合わさるのが理想です。全体を混ぜてしまうと、甘い炊き込みご飯のように感じやすくなります。

香りがカレーっぽいときは、ガラムマサラやターメリックを足しすぎています。カブリ・パラウの米は、強い黄色ではなく淡い金色で十分です。カルダモン、クミン、シナモンを少量にし、唐辛子やカレー粉は入れない方がまとまります。

鍋底が焦げるときは、蒸し始めの火が強すぎます。最初に蒸気を立てるための中火は2〜3分で十分です。その後はごく弱火に落とします。厚手鍋でも不安なら、コンロに焼き網を置いて鍋をのせると熱が一点に集中しにくくなります。

布巾を使うときの注意

ふたに布巾を巻く場合、布巾の端が火に触れないよう、上でしっかり結んでください。ガス火では特に注意が必要です。心配な場合は布巾を使わず、ふたを一度拭いてから弱火蒸しにする方法でも構いません。


食べ方と献立 — ヨーグルトと酸味を横に置く

カブリ・パラウを一人分に取り分け、ヨーグルト、サラダ、レモン、香草、平たいパンを添えた皿
ヨーグルト、サラダ、レモン、香草を横に置くと、米と肉の重さが軽くなる

カブリ・パラウは大皿のまま出すと映えます。米を山のように盛り、上ににんじん、レーズン、ナッツを散らし、肉を少しだけ見せる。食べる人がスプーンで掘ると、下から肉が出てくる。この「見える部分」と「隠れている部分」の差が、客人料理らしさを作ります。

付け合わせは、濃い副菜よりも軽いものが合います。プレーンヨーグルトに塩ときゅうりを混ぜた簡易ライタ、トマトときゅうりと玉ねぎのサラダ、レモン、香草。米と肉に甘みがあるので、横には酸味と冷たさを置くと食べ進めやすくなります。

食卓の場面 組み合わせ ねらい
平日の夕飯 カブリ・パラウ + ヨーグルトきゅうり + トマトサラダ 米と肉を主役にし、野菜は切るだけで終える
週末の来客 カブリ・パラウ + 平たいパン + サラダ + 紅茶 大皿を中心に置き、取り分ける楽しさを作る
作り置き翌日 温め直した米と肉 + レモン + 香草 レーズンの甘みを酸味で締め、重さを減らす

来客の日は、皿数を増やすより、取り分ける順番を考えるときれいです。最初に米と肉を大きめに取り、次ににんじんとレーズンを少し、最後にヨーグルトを横へ。全部を一度に混ぜるより、口の中で甘み、塩気、酸味が交互に来るようにすると、カブリ・パラウの良さが出ます。

同じ米料理で食べ比べるなら、スパイスの重なりが強いビリヤニ、豆と米の落ち着いたキチュリ、ネパールの日常食であるダルバートへ進むと、南アジア周辺の米文化の違いが見えてきます。カブリ・パラウは、その中でも甘い具材と肉の煮汁を同じ大皿にまとめる点が独特です。

お酒に合わせるなら、米を少なめに盛り、ヨーグルトとサラダを多めにします。ラムの脂とレーズンの甘みがあるため、ビールよりも軽い赤ワイン、辛口の白ワイン、または温かい紅茶が合わせやすいです。家庭の夕飯なら、温かいスープを別に作るより、肉の煮汁を少量取り分けて塩を整え、小さな碗にして添えるとまとまります。


保存と翌日の戻し方

カブリ・パラウの米、肉、にんじんレーズン、ヨーグルトを分けて保存した様子
米、肉、甘いトッピングはできるだけ分けて保存する。温め直しは煮汁を少量足すと乾きにくい

カブリ・パラウは作りたてが一番ですが、分けて保存すれば翌日もおいしく食べられます。保存で避けたいのは、大皿の残りをそのまま深い容器に詰めることです。米の蒸気がこもり、にんじんとレーズンの水分が米に移り、全体が重くなります。

できれば、米、肉、トッピングを分けます。米は浅い容器に広げ、粗熱を取ってから冷蔵。肉は煮汁少量と一緒に別容器へ。にんじんとレーズンは別容器にして、温め直しの最後にのせます。冷蔵なら翌日までを目安に食べ切ってください。

温め直すときは、米に煮汁または水を小さじ2〜3ふり、ラップをして電子レンジで温めます。肉は煮汁ごと温め、最後に米の上へ戻します。トッピングは常温に少し戻すか、電子レンジで短く温めます。全部を一緒に強く温めると、レーズンが熱くなりすぎ、米もつぶれやすくなります。

余った米は、翌日に焼き飯へ回すより、ヨーグルトとサラダを添えてもう一度カブリ・パラウとして食べる方が向いています。どうしても別料理にするなら、肉を細かく裂き、米と一緒に軽く炒め、最後にレモンを搾ると重さが抜けます。ただし強く炒めると、せっかくのバスマティ米の香りが飛びます。


よくある質問

カブリ・パラウのFAQ用に並べた肉の火入れ、バスマティ米、日本米、にんじん、レーズン
よくある疑問は、肉の代替、米の水分、保存、甘い具材の扱いに集まりやすい

Q1. ラム肉が苦手でも作れますか?

作れます。牛すね肉や牛肩ロースに替えると、煮汁の旨みが出て米に合います。鶏もも肉でも作れますが、煮込み時間を25〜30分程度に短くし、皮付きで煮ると香りが残ります。豚肉はアフガニスタンの食文化とは離れるため、この料理の再現としてはおすすめしません。

Q2. バスマティ米がない場合、日本米で作れますか?

作れますが、別物になります。日本米は粘りが強く、肉の煮汁を吸うと重くなりやすいです。日本米で作る場合は、半茹でせず、煮汁をかなり控えて鍋炊きにしてください。カブリ・パラウらしさを出したいなら、米だけはバスマティ米を用意するのが近道です。

Q3. レーズンを入れないとだめですか?

必須ではありませんが、入れた方が料理の表情が出ます。苦手な場合は量を半分にし、にんじんを少し多めにしてください。ドライクランベリーを少量混ぜると酸味が出ますが、アフガン料理らしさは少し離れます。

Q4. 炊飯器で作れますか?

肉を煮たあと、米を炊飯器で炊く簡易版は可能です。ただし、半茹で米を蒸す工程とは食感が変わります。炊飯器を使うなら、バスマティ米2合に対して煮汁は通常の白米より少なめにし、トッピングは炊き上がり後にのせてください。

Q5. 辛くしたい場合は唐辛子を入れてもいいですか?

入れられますが、カブリ・パラウの中心は辛味ではありません。辛さが欲しい場合は、米に混ぜるより、横に青唐辛子の酢漬けや辛いチャトニを添える方が料理の輪郭を崩しにくいです。


まとめ

スプーンにすくったカブリ・パラウ。米、ラム肉、にんじん、レーズン、ナッツが一口に重なる
米、肉、甘み、香りが一口で重なる。カブリ・パラウは層で食べる料理

カブリ・パラウは、派手な辛さで印象を作る料理ではありません。ラムを煮た汁で米を蒸し、甘いにんじんとレーズンを上に置き、ナッツで香ばしさを足す。やっていることはシンプルですが、米、肉、甘みを混ぜすぎずに重ねることで、祝いの大皿になります。

日本の台所で守りたいのは、バスマティ米を使うこと、肉の煮汁を米に吸わせること、トッピングを最後にのせること。ラムがなくても牛肉で作れますし、カルダモンとクミンがあれば香りは十分に立ちます。最初の一回は工程が多く感じますが、肉を煮ている間に米とにんじんを準備すれば、台所の流れは意外ときれいです。

次に南アジア周辺の米料理を広げるなら、香りの強いビリヤニ、豆と米で整えるキチュリ、日常食としてのダルバートがおすすめです。同じ米でも、国ごとに「混ぜる」「蒸す」「添える」の考え方が違います。カブリ・パラウは、その違いを一皿で楽しく見せてくれる料理です。


参考文献

参照範囲

英語圏のレシピと食文化解説で、呼び名、材料構成、布巾蒸し、にんじんとレーズンの扱いを確認しました。食品安全だけは日本の公的情報を参照しています。

日本で調理するときの安全確認として、次も参照しました。

出典・引用について

この記事は、世界ごはん紀行編集部が各国の料理資料、現地レシピ、食材事情をもとに、日本の家庭で再現しやすい形に整理したものです。

出典
世界ごはん紀行カブリ・パラウの作り方|アフガンの祝い米
URL
https://sekaigohan.com/recipes/south-asia/afghanistan/kabuli-palaw
著者・編集
世界ごはん紀行編集部
更新日
2026年5月8日
主な参考リンク
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