完成した黒いスープに牛肉、もやし、塩卵、フライドオニオンを添えた東ジャワ料理ラウォン
🔪下準備30分
🔥調理2時間
🍽️分量4
🌍料理インドネシア料理
東南アジアレシピ

ラウォンの作り方|東ジャワの黒い牛肉スープ

35分で読めます世界ごはん紀行編集部
Cooking flow

作り方を先に見る

調理工程スライド
手順1: 牛肉を切り、塩をなじませる
STEP 11 / 7

牛肉を切り、塩をなじませる

所要時間8分

火は使いません。牛すね肉700gを3cm角に切り、厚い筋があれば包丁の先で浅く切り込みを入れます。表面の水気を紙で押さえ、塩小さじ1/2をまぶして10分置きます。肉の表面がしっとりし、まな板に赤い水分がたまらない状態が目安です。大きさをそろえると、あとで90分煮た時に硬い部分だけ残りにくくなります。

手順2: 牛肉を静かに煮る
STEP 22 / 7

牛肉を静かに煮る

所要時間70分

鍋に水1.8Lと牛肉を入れ、中火で12分ほど温めます。沸騰直前に泡が集まったらすくい、弱火に落として58分煮ます。火加減は表面がふつふつ揺れる程度です。強く沸かすと肉が縮み、スープが濁ります。竹串が肉の中心にやや抵抗を残して入る状態で、次の工程へ進みます。

手順3: 黒いブンブをすりつぶす
STEP 33 / 7

黒いブンブをすりつぶす

所要時間10分

火は使いません。加工済みクルウェック60g、シャロット、にんにく、キャンドルナッツ、コリアンダー、こしょう、ターメリック、生姜、ガランガル、トラシ、水大さじ3をすり鉢かフードプロセッサーで粗いペーストにします。完全なポタージュ状でなく、細かい粒が少し残るくらいで十分です。黒いペーストに黄色いターメリックの筋が残らず、全体が均一な焦げ茶色になれば止めます。

手順4: ブンブを炒めて香りを開く
STEP 44 / 7

ブンブを炒めて香りを開く

所要時間12分

フライパンに油大さじ2を入れ、弱めの中火で温めます。黒いブンブ、叩いたレモングラス、こぶみかんの葉、サラムリーフを入れ、木べらで鍋底をなでながら8から10分炒めます。最初は水分が多く重いですが、泡が細かくなって油が端ににじみ、にんにくの生っぽさが消え、香りが甘く変わったら成功です。焦げた匂いが出たら火が強すぎるので、すぐ弱火へ落とします。

手順5: ブンブをスープへ戻す
STEP 55 / 7

ブンブをスープへ戻す

所要時間8分

牛肉の鍋を弱火に保ち、炒めたブンブをスープへ入れます。フライパンにスープをお玉1杯入れて鍋肌の黒い香りをこそげ、鍋へ戻します。木べらで底から大きく混ぜ、黒いペーストが固まりで残らないようにします。スープが茶色から均一でなめらかな深い黒に変わり、表面に細かい油の輪が浮き始めたら、味の土台ができています。

手順6: 牛肉がほろっとするまで煮込む
STEP 66 / 7

牛肉がほろっとするまで煮込む

所要時間45分

弱火のまま、きび砂糖小さじ2、しょうゆ小さじ2、残りの塩小さじ1を加えます。ふたを少しずらし、表面が小さくふつふつする火加減で40から45分煮込みます。途中で水分が減りすぎたら湯を100mlずつ足します。肉を箸で押すと繊維がほぐれ、スープが木べらに薄くまとわる状態が目安です。塩気はご飯と食べて少し濃い程度にします。

手順7: 添え物を置いて盛り付ける
STEP 77 / 7

添え物を置いて盛り付ける

所要時間8分

もやし160gは沸騰した湯で30秒だけゆで、ざるに上げます。器にご飯をよそい、別の器にラウォンを入れます。もやし、半分に切ったゆで卵、青ねぎ、フライドオニオンをのせ、サンバルとクルプックを横に置きます。もやしをスープで煮込むと食感が消えるので、最後にのせるだけにします。黒いスープ、ご飯、卵、辛味、軽いせんべいが同時に見える配置にすると食べ進めやすいです。

作りたてはクルウェックの香りが前に出ます。時間があれば、火を止めて30分休ませ、食べる前に弱火で10分温め直してください。牛肉に黒いスープが入り、塩気も丸くなります。

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Ingredients

材料を分けて見る

材料スライド
材料

買い出しの前に

4人分です。ラウォンは一度冷ますと味が落ち着くので、夕食に出すなら昼に煮ておき、食べる前に温め直す作り方も向いています。牛肉はすね肉が最も扱いやすいですが、スーパーのカレー用牛肉でも作れます。その場合は煮込み時間を短くしすぎず、ほろっと割れるまで待ってください。

6品目

牛肉とスープ

材料 分量 代替・備考
牛すね肉 700g 牛肩肉、カレー用牛肉でも可。3cm角に切る
1.8L 煮込み後に1.2L前後残す
小さじ1と1/2 最後に調整
きび砂糖 小さじ2 スープの角を丸める
しょうゆ 小さじ2 ケチャップマニス小さじ2でも可
サラダ油 大さじ2 ブンブを炒める
11品目

黒いブンブ

材料 分量 代替・備考
加工済みクルウェック可食部 60g 市販ブンブ・ラウォン70gでも可。生の種は使わない
シャロット 120g 紫玉ねぎ80gで代替可
にんにく 25g 5片前後
キャンドルナッツ 25g カシューナッツ25gで代替可
コリアンダーシード 小さじ2 パウダーなら小さじ1と1/2
白こしょう 小さじ1/2 黒こしょうでも可
ターメリック 8g 生なら2cm。粉なら小さじ1/2
生姜 10g 薄切り
ガランガル 15g なければ生姜を5g増やす
トラシ 小さじ1/2 えびペースト。苦手ならナンプラー小さじ1
大さじ3 ペーストを回すため
10品目

香草と添え物

材料 分量 代替・備考
レモングラス 2本 根元10cmを叩く。乾燥なら小さじ2
こぶみかんの葉 5枚 冷凍で可。なければ省略
サラムリーフ 3枚 ローリエ1枚で香りの方向だけ補う
青ねぎ 2本 小口切り
緑豆もやし 160g 30秒ゆでる
ゆで卵 4個 塩卵があれば塩卵2個
フライドオニオン 大さじ4 bawang goreng 代替
サンバル 大さじ2 別皿で辛さ調整
クルプック 8枚 えびせん、揚げせんべいでも可
白ご飯 茶碗4杯分 固めに炊くと合う

この料理には牛肉、えびを含む調味料、ナッツ類、大豆、小麦を含む可能性があります。トラシ、サンバル、クルプック、市販ブンブは製品ごとに原材料が違います。食物アレルギーがある場合は、必ず表示を確認してください。

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📊 栄養情報(1人分)
153
kcal
10.5g
タンパク質
8.8g
脂質
8.0g
炭水化物
1.3g
食物繊維
363mg
ナトリウム
※ 目安値です。材料や調理法により変動します。
人数に合わせて材料表を調整する
4人分

材料 4人分

4人分です。ラウォンは一度冷ますと味が落ち着くので、夕食に出すなら昼に煮ておき、食べる前に温め直す作り方も向いています。牛肉はすね肉が最も扱いやすいですが、スーパーのカレー用牛肉でも作れます。その場合は煮込み時間を短くしすぎず、ほろっと割れるまで待ってください。

牛肉とスープ

材料 分量 代替・備考
牛すね肉 700 g 牛肩肉、カレー用牛肉でも可。3cm角に切る
1.8L 煮込み後に1.2L前後残す
小さじ1と1/2 最後に調整
きび砂糖 小さじ2 スープの角を丸める
しょうゆ 小さじ2 ケチャップマニス小さじ2でも可
サラダ油 大さじ2 ブンブを炒める

黒いブンブ

材料 分量 代替・備考
加工済みクルウェック可食部 60 g 市販ブンブ・ラウォン70 gでも可。生の種は使わない
シャロット 120 g 紫玉ねぎ80 gで代替可
にんにく 25 g 5 片前後
キャンドルナッツ 25 g カシューナッツ25 gで代替可
コリアンダーシード 小さじ2 パウダーなら小さじ1と1/2
白こしょう 小さじ1/2 黒こしょうでも可
ターメリック 8 g 生なら2cm。粉なら小さじ1/2
生姜 10 g 薄切り
ガランガル 15 g なければ生姜を5 g増やす
トラシ 小さじ1/2 えびペースト。苦手ならナンプラー小さじ1
大さじ3 ペーストを回すため

香草と添え物

材料 分量 代替・備考
レモングラス 2 本 根元10cmを叩く。乾燥なら小さじ2
こぶみかんの葉 5 枚 冷凍で可。なければ省略
サラムリーフ 3 枚 ローリエ1 枚で香りの方向だけ補う
青ねぎ 2 本 小口切り
緑豆もやし 160 g 30秒ゆでる
ゆで卵 4 個 塩卵があれば塩卵2 個
フライドオニオン 大さじ4 bawang goreng 代替
サンバル 大さじ2 別皿で辛さ調整
クルプック 8 枚 えびせん、揚げせんべいでも可
白ご飯 茶碗4杯分 固めに炊くと合う

この料理には牛肉、えびを含む調味料、ナッツ類、大豆、小麦を含む可能性があります。トラシ、サンバル、クルプック、市販ブンブは製品ごとに原材料が違います。食物アレルギーがある場合は、必ず表示を確認してください。

食卓の背景|黒い湯気が立つと、台所が東ジャワへ寄る

鍋のふたを開けた瞬間、牛肉の甘い湯気の奥から、黒ごまでも焦げでもない深い香りが上がります。ラウォンは、見た目の黒さで少し身構える料理ですが、口に入ると意外なほど丸い。牛すね肉のだし、香味野菜を炒めたブンブ、そしてクルウェックの土っぽいこくが重なった、東ジャワの黒い牛肉スープです。

ラウォン(rawon)は、インドネシアのジャワ島東部、特にスラバヤ周辺でよく食べられる料理として知られます。黒い色の中心はクルウェック(kluwek、keluak、kepayang とも呼ばれる Pangium edule の発酵・加工種子)です。現地では白ご飯、短いもやし、塩卵、サンバル、クルプックを添え、スープを米に少しずつかけながら食べます。

完成したラウォン、白ご飯、サンバル、クルプックを並べた東ジャワ風の食卓
完成皿の黒いスープに牛肉、もやし、塩卵、クルプックを添えるとラウォンらしい食卓になる

日本で作る時の山場は、牛肉ではなくクルウェックです。名前の似たスパイスで代わりに黒くする料理ではありません。黒ごま、ココア、カラメルで色だけを寄せても、ラウォンの奥行きには届きません。一方で、クルウェックは扱いに注意が必要な食材でもあります。この記事では、生の種を家庭で処理する方法には踏み込まず、加工済みの可食部、または市販のブンブ・ラウォンを使う前提で組み立てます。

同じインドネシア料理でも、レンダンはココナッツを煮詰める濃厚な肉料理、ソトアヤムは黄色い鶏スープです。ラウォンはその中間にいて、肉の満足感はあるのにスープとして食べられる軽さがあります。米料理ならナシウドゥック、屋台の香りならサテアヤムと並べると、インドネシアの食卓が一気に広がります。

クルウェックは加工済みだけを使う

クルウェックは Pangium edule の種子で、伝統的には水さらし、発酵、加熱などを経て食用にされます。生の種や処理状態が分からないものを家庭で割って使うのは避けてください。日本では、加工済み可食部、ペースト、市販のブンブ・ラウォンを使う前提にします。

この料理の背景|東ジャワで育った黒いスープ

調理前のラウォン材料を皿に並べた台所。牛肉、加工済みクルウェック、香味野菜、もやし、塩卵が見える
ラウォンは牛肉と黒いクルウェックだけでなく、香味野菜、香草、もやし、塩卵で食卓を作る

ラウォンは「黒い牛肉スープ」と訳されますが、単に黒いだけの料理ではありません。Journal of Ethnic Foods に掲載されたインドネシア料理の民族食品研究でも、rawon は東ジャワの料理として扱われ、黒い色と香りを作る材料として kluwek が中心に置かれています。現地のレシピでは、クルウェック、シャロット、にんにく、キャンドルナッツ、コリアンダー、ターメリック、レモングラス、こぶみかんの葉、サラムリーフなどを合わせます。

クルウェックは、味を一言で説明しにくい食材です。ナッツのようでもあり、干ししいたけのようでもあり、黒豆を長く煮た時のような土っぽいこくもあります。強い辛味や酸味ではなく、スープの奥を暗くする材料です。だからこそ、火を入れて香りを開く工程が大切になります。ペーストをだしに直接溶かすだけだと、黒い色は出ても、生っぽい泥臭さが残りやすいです。

東ジャワの食べ方で面白いのは、黒いスープの横に軽いものを置くことです。短いもやしはシャキッとした逃げ道、塩卵は濃いスープを受ける脂と塩気、サンバルは皿ごとに辛味を足す調整役、クルプックは食感を作る役です。スープだけを完璧にするより、米と添え物まで含めて考える方が現地の食卓に近づきます。

食卓の要素 役割 日本での現実解
黒いスープ クルウェックと牛肉のこく 加工済みクルウェック、またはブンブ・ラウォン
牛肉 だしと満足感 牛すね、牛肩、カレー用角切り
もやし 軽さと食感 緑豆もやしを短くゆでる
塩卵 塩気と脂の丸み ゆで卵に塩を振る代替でも可
クルプック 食感 えびせん、揚げせんべいで代替可
表記について

インドネシア語では rawon と書きます。クルウェックは kluwek、keluak、kluwak、kepayang など表記が揺れます。本記事では日本語を「ラウォン」「クルウェック」に統一します。

買い出しの山場はクルウェックと香草

クルウェック、ガランガル、こぶみかんの葉、サンバル、クルプックを並べた買い出し用の台所
クルウェックが最優先。次に香りを支えるガランガル、こぶみかんの葉、サンバル、クルプックを考える

ラウォンで最初に探すのはクルウェックです。輸入食材店やインドネシア食材店で、加工済み可食部、ペースト、ブンブ・ラウォンとして売られることがあります。殻付きの見慣れない実を買って家庭で処理するより、最初から食用として加工されたものを選んでください。市販ブンブを使う場合は、すでに塩や砂糖が入っていることが多いので、塩は最後に調整します。

クルウェックが手に入ったら、次にそろえる価値があるのは香草です。ガランガルは生姜に似ていますが、香りがもっと硬く、スープの輪郭を引き締めます。こぶみかんの葉は少量でも東南アジアらしい香りが出ます。クルプックやサンバルは必須ではありませんが、黒いスープを食べ続ける時のリズムを作ります。

買うもの 優先度 理由
加工済みクルウェック、ブンブ・ラウォン 最優先 黒さとこくの中心。色だけの代替は難しい
ガランガル 牛肉の重さを切る香り
こぶみかんの葉 スープに明るい柑橘の香りを足す
サンバル 辛さを食卓で分けられる
クルプック 現地の食卓らしい軽さを作る

クルウェックだけは、代替ではなく「入手できる日を待つ」価値があります。ガランガルやこぶみかんの葉は、アヤムベトゥトゥトムヤムクンにも回せるので、東南アジア料理を続けるなら無駄になりにくい材料です。

掲載商品は、複数の販売先を定期的に確認し、価格・内容量・レビュー傾向・購入しやすさを比較したうえで選定しています。

日本の台所で本場に寄せる分岐表

ラウォンは材料の代替を間違えると、別の牛肉スープになりやすい料理です。全部を現地食材にする必要はありませんが、守るものと動かせるものを分けておくと失敗しにくくなります。

迷う材料 守りたい方向 日本での現実解 避けたい方向
クルウェック 加工済みの黒い可食部 市販ペースト、ブンブ・ラウォン 生の種を家庭で処理する、黒ごまで代用
牛肉 だしが出て煮込める部位 牛すね、牛肩、カレー用角切り 薄切り肉だけで短時間煮る
香草 レモングラス、こぶみかん、サラム レモングラス優先、サラムはローリエ1枚 ローリエを増やして洋風に寄せる
辛味 食卓で足す サンバル別皿 鍋全体を激辛にする
添え物 もやし、卵、クルプック もやし、ゆで卵、えびせん スープだけで完結させる

クルウェックがない日は、無理に黒いスープを作らず、同じインドネシアの牛肉料理としてレンダンへ切り替える方が満足度は高いです。ラウォンは黒さそのものが味の設計なので、代替で無理に進めるより、食材が揃った日に作る方が料理の意味が残ります。

牛肉はすね肉が理想ですが、初回はカレー用角切りでも問題ありません。大切なのは、煮込み時間を肉に合わせることです。カレー用肉が小さい場合でも、45分で止めず、箸で割れるまで待ちます。水分が減ったら湯を足し、味は最後に決めます。

材料と火入れの失敗原因|黒くならない、泥っぽい、肉が硬い

薄い茶色のスープと、完成した深い黒のラウォンを比べた失敗原因の比較
完成した黒い皿の色だけでなく、油のにじみ、とろみ、牛肉の柔らかさを見ると失敗原因が分かりやすい

黒くならない時は、クルウェックの量が少ないか、ブンブを直接スープに溶いただけの状態です。まずはブンブを別鍋に取り、弱めの中火で3分炒め直します。油がにじんだらスープへ戻してください。色だけを濃くしたいからと黒ごまを大量に入れると、ラウォンではなくごま風味の牛スープになります。

泥っぽい香りが残る時は、クルウェックか香味野菜の火入れが浅い状態です。弱火で煮るだけでは香りが開きません。ブンブを炒める工程で、にんにくの生っぽい匂いが消え、油が端に浮くまで待ちます。強火で急ぐと焦げ臭さが出るため、火は弱めの中火を守ります。

肉が硬い時は、単純に煮込み不足です。牛すね肉は見た目より時間がかかります。水分を100ml足し、弱火で20分追加してください。強火で煮立てると表面だけ締まり、中心の筋が硬いまま残ります。竹串や箸が抵抗なく入るまで待つ方が、結果的に早くおいしくなります。

スープがしょっぱい時は、水だけで薄めず、湯150mlと砂糖小さじ1/2を加えて5分温めます。白ご飯と一緒に味を見ることも大切です。ラウォンは単体で飲むと少し濃く、米と合わせてちょうどよいくらいが現地の食べ方に近いです。

保存と温め直し

保存容器に入れたラウォンと、もやし、卵、サンバル、クルプックを分けた保存風景
ラウォン本体と添え物を分けて保存すると、翌日もスープの香りと食感が残る

ラウォン本体は粗熱を取り、2時間以内に保存容器へ移します。冷蔵は3日、冷凍は3週間が目安です。もやし、卵、クルプック、サンバルは一緒に入れず、必ず別にします。もやしをスープに入れたまま保存すると水が出て、黒いスープが薄くなります。

温め直しは鍋が向きます。1人分につき水または湯を大さじ2加え、弱火で8分温めます。表面がふつふつし、牛肉の中心まで湯気が戻ったら火を止めます。電子レンジを使う場合は深い耐熱容器に入れ、ふんわりラップをして600Wで2分、混ぜてからさらに1分温めます。

冷凍する場合は、牛肉とスープだけにしてください。解凍は冷蔵庫で半日、または袋ごと流水で半解凍し、鍋で弱火にかけます。クルウェックの香りは冷凍で少し丸くなるので、温め直し後にサンバルを少し足すと輪郭が戻ります。

よくある質問

クルウェックなしで作れますか

味の中心が変わるため、ラウォンとしてはおすすめしません。黒ごま、ココア、カラメルで色だけを寄せても、クルウェック特有のこくは出ません。入手できない日は、牛肉を使うレンダンや、香味野菜のスープであるソトアヤムへ切り替える方が自然です。

市販ブンブ・ラウォンだけで作れますか

作れます。市販ブンブ70gを、この記事の黒いブンブの代わりに使います。ただし、商品によって塩分や油分が違うため、塩は最後に小さじ1/2ずつ調整してください。香りが弱い時は、レモングラス1本とこぶみかんの葉2枚を追加すると家庭の鍋でも立体感が出ます。

牛薄切り肉で短時間にできますか

できますが、ラウォンらしいスープにはなりにくいです。薄切り肉を使う場合は、スープだけ先に45分煮てから、最後の5分で肉を入れます。肉は柔らかく食べられますが、牛すね肉のだしとゼラチン感は出ません。

辛さを控えめにできますか

できます。鍋の中に唐辛子を入れず、サンバルを別皿にしてください。ラウォンの本体は辛さより香りとこくの料理です。辛味が苦手な人がいる食卓では、スープは穏やかに作り、食べる人だけサンバルを小さじ1/2から足すと失敗しません。

塩卵がない時はどうしますか

普通のゆで卵で作れます。ゆで卵を半分に切り、断面に塩をひとつまみ振ってから添えると、塩卵の役割に少し近づきます。卵をスープで煮込むと黄身が濁り、見た目も重くなるので、最後に添えるだけにします。

ラウォンと一緒に作りたい料理

黒い牛肉スープを主役にする日は、米と軽い野菜を添えると食卓がまとまります。香りご飯にするならナシウドゥックがよく合います。ラウォンの黒いスープに、ココナッツとレモングラスの米が重なり、東ジャワとジャカルタの食卓を一度に楽しめます。

辛味や副菜を足すなら、サンバル代用の作り方を用意しておくと便利です。サンバルは鍋に混ぜるより、皿の横に置く方が家族で調整しやすくなります。野菜料理を足したい日はガドガド、肉料理をもう一品置きたい日はサテアヤムが自然です。

インドネシア料理の中で比べるなら、ラウォンは黒いスープ、レンダンは乾くまで煮詰める濃厚煮込み、ソトアヤムは黄色い鶏スープです。同じ「スープ」として見比べるだけでも、島ごとの食材の使い方が見えてきます。

参考文献

出典・引用について

この記事は、世界ごはん紀行編集部が各国の料理資料、現地レシピ、食材事情をもとに、日本の家庭で再現しやすい形に整理したものです。

出典
世界ごはん紀行ラウォンの作り方|東ジャワの黒い牛肉スープ
URL
https://sekaigohan.com/recipes/southeast-asia/indonesia/rawon
著者・編集
世界ごはん紀行編集部
更新日
2026年5月20日
主な参考リンク
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