パイナップル、白玉ねぎ、パクチー、ライムを添えたメキシコのタコス・アル・パストール
🔪下準備2時間45分
🔥調理35分
🍽️分量4
🌍料理メキシコ料理
南米レシピ

タコス・アル・パストールの作り方

36分で読めます世界ごはん紀行編集部
Cooking flow

作り方を先に見る

調理工程スライド
手順1: 乾燥チリを開いて戻す
STEP 11 / 8

乾燥チリを開いて戻す

所要時間12分

グアヒージョ4本とアンチョ1本はヘタを取り、縦に開いて種と太い筋を外し、3から4cm幅にちぎります。フライパンを弱めの中火で2分温め、チリを油なしで片面10秒ずつ軽くあぶります。煙が出る前に取り出し、熱湯250mlを注いで10分戻します。香りが立ち、皮が柔らかくなり、指で押すと割れずに曲がる状態が目安です。焦げた匂いが出た戻し湯は使わず、新しい水を少量ずつ加えてアドボの濃度を調整します。

手順2: 赤いアドボを作る
STEP 22 / 8

赤いアドボを作る

所要時間8分

戻したチリ、アチョーテペースト25g、パイナップル果汁80ml、りんご酢大さじ2、にんにく4片、玉ねぎ50g、オレガノ、クミン、クローブ、塩、黒こしょうをブレンダーに入れます。低速で30秒、高速で1分30秒回し、スプーンですくうとゆっくり落ちる赤いペーストにします。この工程は火を使いません。アドボはなめらかで、皮の大きな粒が残らず、つやのあるペースト状が目安です。ざらつきが強い場合は戻し湯を大さじ1ずつ足してさらに回します。

手順3: 豚肉を薄く切って漬ける
STEP 33 / 8

豚肉を薄く切って漬ける

所要時間15分 / 冷蔵で休ませる時間2時間

豚肩ロースは3から4mm厚、幅4cmほどに切ります。薄切りを買った場合も、大きいものはトルティーヤへ収まりやすい長さにそろえます。ボウルに肉を入れ、アドボを全体へもみ込み、表面が赤く均一に覆われたらラップをして冷蔵庫で2時間置きます。この工程は火を使いません。パイナップル果汁が入るため、8時間を超えて漬けると肉がやわらかくなりすぎます。

手順4: 薬味とパイナップルを切る
STEP 44 / 8

薬味とパイナップルを切る

所要時間8分

パイナップル250gは1cm角に切り、白玉ねぎ100gは5mm角、パクチー25gは粗く刻みます。ライムはくし形に切ります。この工程は火を使いません。缶詰パイナップルを使う場合は、キッチンペーパーで表面の水分を拭いてください。水分が多いままフライパンに入ると、肉の焦げ目が消えて煮たような仕上がりになります。

手順5: 豚肉を広げて焼く
STEP 55 / 8

豚肉を広げて焼く

所要時間10分

フライパンまたは鋳鉄パンに油大さじ1を入れ、中火より強めで2分温めます。豚肉を一度に全部入れず、2回に分けて広げ、片面1分30秒、返して1分焼きます。肉の端が赤茶色に濃くなり、中心まで湯気が上がる状態が目安です。厚い一切れは中心温度63度C以上、家族向けに安全側へ寄せるなら70度C前後まで確認します。焼いた肉は皿へ取り出します。

手順6: 刻んでパイナップルと焼き直す
STEP 66 / 8

刻んでパイナップルと焼き直す

所要時間5分

焼いた豚肉をまな板に移し、1cm幅に刻みます。フライパンを強火で1分温め直し、肉とパイナップルの半量を戻します。2分ほど混ぜすぎずに焼き、底に触れている部分へ濃い焼き色を作ります。最後に全体を返して1分焼きます。肉の縁が少しカリッとし、赤い油が均一に絡み、パイナップルの表面に薄い焼き色がつき、フライパンに汁気が残らない状態が目安です。

手順7: トルティーヤを温める
STEP 77 / 8

トルティーヤを温める

所要時間4分

別のフライパンを中火で2分温め、コーントルティーヤを油なしで1枚ずつ片面20から30秒ずつ温めます。表面に小さな焼き色が出て、湯気が軽く上がり、手で持つとしなやかに曲がる状態が目安です。温めたら布巾で包み、乾かないように重ねます。冷たいトルティーヤは割れやすく、具の脂を受け止めにくいので、肉を焼く前後で必ず温めます。

手順8: 盛り付けてすぐ食べる
STEP 88 / 8

盛り付けてすぐ食べる

所要時間3分

温かいトルティーヤを必要なら2枚重ね、アル・パストールを45から55gのせます。1cm角のパイナップル、5mm角の白玉ねぎ、粗く刻んだパクチー、ライムを上に重ねます。サルサは最初からかけすぎず、小さじ1ずつ足すと肉の赤い香りが消えません。食べる直前にライムを搾り、トルティーヤがまだ温かく、肉の脂が固まる前に出します。

フライパンで焼いた肉を刻んだ後、アルミホイルを敷いたトレーへ広げ、魚焼きグリルの中火で3から4分焼く方法もあります。表面が乾いて軽く焦げたら取り出し、パイナップルと合わせます。焦げ目は増えますが、放置すると一気に乾くので、初回はフライパン仕上げの方が安定します。

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Ingredients

材料を分けて見る

材料スライド
材料

買い出しの前に

豚肩ロース、乾燥チリ、アチョーテ、パイナップル、にんにく、玉ねぎ、ライム、コーントルティーヤを並べたタコス・アル・パストールの材料
アル・パストールは、豚肉、赤いチリ、アチョーテ、パイナップル、トルティーヤを先に分けて考えると買い出しで迷いにくい

この分量で、小さめのタコス12個前後、または4人分の主菜になります。豚肉は薄すぎるしゃぶしゃぶ用より、3から4mmの焼肉用、または豚肩ロースを半冷凍にして薄く切る方が、焦げ目と肉感を両立できます。

14品目

豚肉とマリネ

材料 分量 代替・備考
豚肩ロース薄切り 700g 3から4mm厚。豚バラを混ぜるなら200gまで
小さじ1と1/2 肉に直接入る塩味
黒こしょう 小さじ1/2 粗びき
グアヒージョチリ 4本 なければパプリカパウダー大さじ1を追加
アンチョチリ 1本 なければレーズン小さじ2で甘い厚みを補う
アチョーテペースト 25g アナトーシード小さじ2を砕いても可
パイナップル果汁 80ml 缶詰の果汁でも可。長時間漬けすぎない
りんご酢 大さじ2 米酢なら大さじ1と1/2
にんにく 4片 すりおろし
白玉ねぎ 1/4個(50g) ざく切りにしてペーストへ
乾燥オレガノ 小さじ1 メキシカンオレガノが理想。地中海オレガノでも可
クミンパウダー 小さじ1/2 入れすぎるとタコスミート風になる
クローブパウダー ひとつまみ 省略可。多いと薬っぽい
サラダ油 大さじ1 焼くとき用
7品目

仕上げとタコス

材料 分量 代替・備考
コーントルティーヤ 12枚 直径12から15cm。小麦トルティーヤでも作れる
パイナップル 250g 1cm角。缶詰なら水気を拭く
白玉ねぎ 1/2個(100g) 5mm角に刻む
パクチー 25g 苦手なら小ねぎ
ライム 2個 レモンでも可
サルサ・ロハ 適量 市販品でも可
小さじ1/4前後 仕上げ調整
アレルギーと食品安全

この料理には豚肉、とうもろこし、商品によっては小麦を含むトルティーヤが関わります。パイナップルやにんにくで口内が刺激されやすい人もいます。生肉に触れたマリネ液はそのままソースに使わず、器具は洗剤で洗ってから薬味やトルティーヤを扱ってください。

アチョーテは、赤い色と軽い土っぽさを作る材料です。普通のスーパーでは見つかりにくいので、アル・パストールを何度か作るなら最初に探す価値があります。パプリカだけでも赤くできますが、アチョーテが入るとメキシコ料理らしい橙色が出ます。

オレガノは少量でも、チリと酢の角をつなぎます。家にある瓶が古くて香りが抜けていると、全体がただ赤く辛いだけになりやすいので、よくメキシコ料理を作る人は新しいものを見る価値があります。

乳鉢は必須ではありません。ただ、アナトーシードを使う場合や、にんにく、オレガノ、クミンを少量の酢で当てたい場合、香りを均一にしやすい道具です。ブレンダーだけで作るより、少量のスパイスを眠らせず使えます。

豚肉は薄いので、焼きすぎるとすぐ乾きます。特に子どもや高齢の家族へ出す場合は、厚い一切れの中心まで熱いかを温度計で見ると安心です。焼き色だけで判断しないための道具として、肉用の温度計は使い道があります。


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この料理の買い出し

買い出しガイド
掲載商品は、複数の販売先を定期的に確認し、価格・内容量・レビュー傾向・購入しやすさを比較したうえで選定しています。
📊 栄養情報(1人分)
670
kcal
33.0g
タンパク質
29.5g
脂質
64.0g
炭水化物
6.0g
食物繊維
1300mg
ナトリウム
※ 目安値です。材料や調理法により変動します。
人数に合わせて材料表を調整する
4人分

材料|アチョーテと乾燥チリの役割を分ける

豚肩ロース、乾燥チリ、アチョーテ、パイナップル、にんにく、玉ねぎ、ライム、コーントルティーヤを並べたタコス・アル・パストールの材料
アル・パストールは、豚肉、赤いチリ、アチョーテ、パイナップル、トルティーヤを先に分けて考えると買い出しで迷いにくい

この分量で、小さめのタコス12 個前後、または4人分の主菜になります。豚肉は薄すぎるしゃぶしゃぶ用より、3から4mmの焼肉用、または豚肩ロースを半冷凍にして薄く切る方が、焦げ目と肉感を両立できます。

豚肉とマリネ

材料 分量 代替・備考
豚肩ロース薄切り 700 g 3から4mm厚。豚バラを混ぜるなら200 gまで
小さじ1と1/2 肉に直接入る塩味
黒こしょう 小さじ1/2 粗びき
グアヒージョチリ 4 本 なければパプリカパウダー大さじ1を追加
アンチョチリ 1 本 なければレーズン小さじ2で甘い厚みを補う
アチョーテペースト 25 g アナトーシード小さじ2を砕いても可
パイナップル果汁 80 ml 缶詰の果汁でも可。長時間漬けすぎない
りんご酢 大さじ2 米酢なら大さじ1と1/2
にんにく 4 片 すりおろし
白玉ねぎ 1/4 個(50 g) ざく切りにしてペーストへ
乾燥オレガノ 小さじ1 メキシカンオレガノが理想。地中海オレガノでも可
クミンパウダー 小さじ1/2 入れすぎるとタコスミート風になる
クローブパウダー ひとつまみ 省略可。多いと薬っぽい
サラダ油 大さじ1 焼くとき用

仕上げとタコス

材料 分量 代替・備考
コーントルティーヤ 12 枚 直径12から15cm。小麦トルティーヤでも作れる
パイナップル 250 g 1cm角。缶詰なら水気を拭く
白玉ねぎ 1/2 個(100 g) 5mm角に刻む
パクチー 25 g 苦手なら小ねぎ
ライム 2 個 レモンでも可
サルサ・ロハ 適量 市販品でも可
小さじ1/4前後 仕上げ調整
アレルギーと食品安全

この料理には豚肉、とうもろこし、商品によっては小麦を含むトルティーヤが関わります。パイナップルやにんにくで口内が刺激されやすい人もいます。生肉に触れたマリネ液はそのままソースに使わず、器具は洗剤で洗ってから薬味やトルティーヤを扱ってください。

アチョーテは、赤い色と軽い土っぽさを作る材料です。普通のスーパーでは見つかりにくいので、アル・パストールを何度か作るなら最初に探す価値があります。パプリカだけでも赤くできますが、アチョーテが入るとメキシコ料理らしい橙色が出ます。

オレガノは少量でも、チリと酢の角をつなぎます。家にある瓶が古くて香りが抜けていると、全体がただ赤く辛いだけになりやすいので、よくメキシコ料理を作る人は新しいものを見る価値があります。

乳鉢は必須ではありません。ただ、アナトーシードを使う場合や、にんにく、オレガノ、クミンを少量の酢で当てたい場合、香りを均一にしやすい道具です。ブレンダーだけで作るより、少量のスパイスを眠らせず使えます。

豚肉は薄いので、焼きすぎるとすぐ乾きます。特に子どもや高齢の家族へ出す場合は、厚い一切れの中心まで熱いかを温度計で見ると安心です。焼き色だけで判断しないための道具として、肉用の温度計は使い道があります。


タコス・アル・パストールの物語|縦焼きの香りを家庭へ寄せる

鋳鉄フライパンの赤い豚肉、温かいトルティーヤ、焼いたパイナップル、玉ねぎ、パクチーを並べた家庭版タコス・アル・パストールの食卓
トロンポがなくても、赤いマリネ、焦げ目、パイナップル、温かいトルティーヤを分けて作ると家庭の台所で輪郭が出る

夕方の台所で、乾燥チリを湯へ沈めると、辛いというより、干し果物と古い木箱のような香りが立ちます。そこへアチョーテ、酢、にんにく、パイナップルを合わせ、豚肉へ赤い色を移す。フライパンにのせた瞬間、甘酸っぱい湯気と脂の焼ける匂いが出て、急に食卓が屋台の方へ近づきます。

タコス・アル・パストール(tacos al pastor)は、アドボでマリネした豚肉を縦型の回転焼き台、トロンポ(trompo)で焼き、薄く削ってコーントルティーヤにのせるメキシコのタコスです。名前の al pastor は「羊飼い風」と訳されますが、現在の屋台では豚肉が中心です。レバノン系移民が持ち込んだ縦焼き肉文化と、メキシコのチリ、アチョーテ、トルティーヤが出会って今の形になった、と説明されることが多い料理です。

家庭でいちばん迷うのは、トロンポがないことです。大きな肉塊を縦に積み、外側を削る屋台の方法は、家庭ではそのまま再現できません。だからこの記事では、薄切りの豚肩ロースを赤いマリネで漬け、強めの火で焼き、最後に刻んでパイナップルと焼き直す方法にします。完全なトロンポの再現ではなく、日本の台所で「赤い香り、焦げ目、酸味、甘い果汁」を守る作り方です。

同じメキシコのタコス系でも、ビリヤ・デ・レスは赤い牛肉煮込みとコンソメ、ティンガ・デ・ポヨはチポトレの鶏煮、ポソレ・ロホはとうもろこしの大鍋スープです。朝食やブランチの方向へ寄せるなら、揚げトルティーヤをサルサで短く煮るチラキレスも、余ったトルティーヤを無駄にしないメキシコらしい使い方です。アル・パストールはそのどれよりも、焼いてすぐ食べる屋台の軽さがあります。小さなトルティーヤを2枚重ね、肉、パイナップル、白玉ねぎ、パクチー、ライムをのせると、一口ごとに脂と酸味が切り替わります。

表記について

スペイン語では tacos al pastor と書きます。日本語では「タコス・アル・パストール」「タコスアルパストール」「アルパストール」と表記が分かれます。この記事では料理名としてタコス・アル・パストール、肉の具としてアル・パストールと呼びます。


トロンポなしで守るもの|赤いマリネ、焦げ目、果汁

タコス・アル・パストールは、材料をそろえただけではそれらしくなりません。大事なのは、肉をただ炒めるのではなく、薄い層を強めの火で焼き、最後に細かく刻んで焦げ目を増やすことです。パイナップルは肉を甘くするためだけではなく、食べるときに脂を切る役割もあります。

現地の要素 屋台での役割 家庭での置き換え 注意点
トロンポ 肉を縦に積み、外側を削る 薄切り肉を広げて焼き、刻んで焼き直す 厚い肉を一度に炒めると煮物のようになる
アドボ チリ、アチョーテ、酢で赤い香りを作る ブレンダーまたは乳鉢でなめらかなペーストにする 粒が粗いと焦げやすく、ざらつきも残る
パイナップル 肉の上で焼け、甘酸っぱさを足す 一部をマリネ、一部を仕上げに使う 入れすぎると肉がやわらかくなりすぎる
コーントルティーヤ 肉の脂と酸味を受け止める 市販の小さめコーントルティーヤ 冷たいままだと割れやすい
白玉ねぎとパクチー 脂を軽くする生の香り 玉ねぎ、パクチー、小ねぎ 長ねぎだけだと和風へ寄りやすい
最初はフライパンで十分

魚焼きグリルやオーブンの上火を使うと焦げ目は増えますが、初回はフライパンの方が火加減を見やすいです。肉を広げて焼く、混ぜすぎない、最後だけ強火で焼き直す。この3つを守るだけでも、家庭版として十分に楽しいタコスになります。


代替の考え方と失敗原因|辛さより香りを整える

アル・パストールは、激辛の料理ではありません。赤い色を見ると辛そうに感じますが、芯にあるのは乾燥チリの果実味、アチョーテの色、酢とパイナップルの酸味、焼いた豚肉の脂です。辛さだけを足すと、屋台のタコスより、痛い唐辛子炒めに寄ってしまいます。

材料・問題 現地での役割 日本での代替 注意点
アチョーテ 赤橙色、軽い土っぽさ アナトーシード、パプリカ少量 パプリカは色の補助で、香りは別物
グアヒージョ 赤い色、果実味、軽い渋み パプリカと少量の一味 一味だけで補うと辛さが先に立つ
アンチョ 干し果物のような甘み レーズン小さじ2 入れすぎると甘いソースになる
パイナップル 酸味、甘み、肉を少しやわらげる 缶詰パイナップル、オレンジ果汁少量 長時間漬けると肉が崩れやすい
豚肩ロース 脂と肉感のバランス 豚バラ、豚ももを少量混ぜる ももだけだと乾きやすい
コーントルティーヤ 香りと受け皿 小麦トルティーヤ ごはんにのせると別料理としてはおいしいが、タコスの輪郭は変わる
失敗 起きる理由 直し方
苦い 乾燥チリを焦がした、アドボが粗い 焦げたチリは使わない。軽い苦味ならパイナップルとライムを多めに添える
水っぽい 肉を詰め込みすぎた、パイナップルの水分が多い 肉を取り出し、フライパンを強火で乾かしてから焼き直す
肉が硬い 薄すぎる肉を長く焼いた、強火で放置した 3から4mm厚を使い、焼き直しは短くする
甘すぎる パイナップル果汁と缶詰を多く入れた ライム、玉ねぎ、サルサで酸味を足す。次回は果汁を半量にする
タコスが割れる トルティーヤが冷たい、乾いている 中火で温め、布巾で包んで保温する
マリネの長時間放置に注意

パイナップルには肉をやわらかくする働きがあります。便利ですが、長く漬けすぎると表面が崩れ、焼いたときに水分が出やすくなります。この記事では2時間を基準にし、長くても8時間以内に焼く設定にしています。


保存と食べ方|翌日はタコス以外にも回せる

焼いたアル・パストールの豚肉、パイナップル、玉ねぎ、パクチー、トルティーヤを別々の容器で保存している様子
翌日に回すときは、肉、薬味、パイナップル、トルティーヤを分けて保存すると味と食感が戻しやすい

焼き上がったアル・パストールは、肉だけを清潔な保存容器へ入れ、粗熱を取ってから冷蔵で2日が目安です。冷凍するなら1食分ずつ平らにして、2から3週間以内に使います。薬味は一緒に入れず、玉ねぎ、パクチー、パイナップル、トルティーヤを分けて保存してください。全部一緒にすると、翌日にはトルティーヤが湿り、パクチーの香りも重くなります。

温め直しは、電子レンジだけで終えるよりフライパンが向いています。冷蔵の肉はフライパンを中火で1分温め、肉を入れて2から3分、全体が熱くなり、端が少し乾くまで焼き直します。冷凍した場合は冷蔵庫で解凍し、同じように中火で温めます。水分が足りない場合だけ、水小さじ1を足し、最後に強火で20秒ほど水気を飛ばします。

食卓では、肉だけを大皿で出すより、小さな器をいくつか並べる方がアル・パストールらしくなります。白玉ねぎ、パクチー、ライム、サルサを別に置くと、辛いものが苦手な人も自分の一口を作れます。トルティーヤは一度に全部出さず、6枚ずつ温め直すと、後半まで割れにくく、肉の脂も受け止めやすいです。

食べる場面 出し方 つなげる料理
平日の夕食 肉を大皿、薬味を小鉢、トルティーヤを布巾包みで出す 先にポソレ・ロホを少量出すと満足感が出る
休日の昼 サルサを2種類置き、各自で小さく巻く ティンガ・デ・ポヨと並べると鶏と豚の違いが分かる
翌日の弁当寄り ごはんに肉、目玉焼き、焼いたパイナップルをのせる ライムは別添えにして、食べる直前に絞る
来客のつまみ 小さなトルティーヤを半分に切り、肉を少量ずつのせる モレ・ポブラノを別皿にすると濃いソースの比較になる

タコスに飽きたら、翌日は別の形へ回せます。温かいごはんにのせ、目玉焼きとサルサを添えれば忙しい昼食になります。チーズと一緒に小麦トルティーヤで挟めば、ケサディーヤ風にもなります。赤い煮込みのビリヤ・デ・レスと並べると、同じタコスでも「煮る」と「焼く」の違いが見えます。大皿で出すなら、先にポソレ・ロホを小さく出し、主菜としてアル・パストールを焼くと、メキシコの食卓らしい流れが作れます。


よくある質問

アチョーテなしでも作れますか?

作れます。ただし色と香りは変わります。パプリカパウダー大さじ1、少量の一味、レーズン小さじ2で赤みと甘みを補えますが、アチョーテ特有の橙色と軽い土っぽさは出ません。初回は代替で試し、気に入ったらアチョーテかアナトーシードを用意する順番で十分です。

パイナップル缶でもいいですか?

使えます。果汁はマリネに使いやすく、果肉は仕上げに回せます。ただしシロップ漬けは甘さが強いので、果汁は80mlより少なめの50mlから入れてください。果肉は水気をよく拭き、焼き直し工程で強火に当てると甘さが重くなりにくいです。

豚バラだけで作れますか?

作れますが、脂が強くなります。豚バラだけで作る場合は、焼いた後に一度キッチンペーパーへ取り、余分な脂を軽く切ってから刻んで焼き直してください。家庭で食べやすいのは、肩ロース500gにバラ200gを混ぜる配合です。

辛くない子ども向けにできますか?

できます。チレ・デ・アルボルのような辛いチリは使わず、グアヒージョとアンチョ、またはパプリカを中心にします。サルサは別添えにし、子ども用にはライムと玉ねぎを少なめにすると食べやすくなります。ただしにんにくと酸味は料理の輪郭なので、完全に抜くより量を半分にする方がまとまります。

トルティーヤが手に入らない日はどうしますか?

小麦トルティーヤで作るのが一番近いです。次点で、薄いピタパンや小さめのフラットブレッドが使えます。ごはんや食パンにのせてもおいしいですが、その場合はタコスというより、アル・パストール風の肉料理として考えてください。

オーブンで作れますか?

作れます。天板に網をのせ、マリネした肉を重ならないように広げ、230度Cで8分焼きます。返してさらに5から7分、肉の端に焦げ目が出たら取り出し、刻んでパイナップルと一緒にフライパンで2分焼き直します。オーブンだけで終えるより、最後にフライパンで水分を飛ばす方がタコスへ入れやすいです。


まとめ|家庭版は削る代わりに焦がす

タコス・アル・パストールを家庭で作るとき、トロンポがないことを無理に埋めようとしなくて大丈夫です。守るのは、乾燥チリとアチョーテの赤いマリネ、薄切り豚肉、短い強火、パイナップル、温かいトルティーヤ。屋台のように肉を削れない代わりに、焼いて、刻んで、もう一度焦がす。この順番にすると、フライパンでもアル・パストールの楽しい香りが立ちます。

買い出しで迷うなら、最初に見るのは豚肩ロース、コーントルティーヤ、パイナップル、そしてアチョーテです。乾燥チリは全部そろわなくても作れますが、1種類でも入ると香りが変わります。焼き上がったら、熱いうちに玉ねぎ、パクチー、ライムを重ねてください。小さなタコスを手で持った瞬間に、台所で待った時間がちゃんと報われます。

参考文献

出典・引用について

この記事は、世界ごはん紀行編集部が各国の料理資料、現地レシピ、食材事情をもとに、日本の家庭で再現しやすい形に整理したものです。

出典
世界ごはん紀行タコス・アル・パストールの作り方
URL
https://sekaigohan.com/recipes/south-america/mexico/tacos-al-pastor
著者・編集
世界ごはん紀行編集部
更新日
2026年5月18日
主な参考リンク
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